記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

「鬼滅の刃」は決して折れない

はじめに

このほど『鬼滅の刃』全23巻を読み終えました!

アニメでしか本作を知らなかった私。
インターネット上で、そして街中のふとした会話の中で本作の今後を知ってしまう恐怖から解放されました!(笑)

原作を最後まで読みきって、色々思うことがありました。何度か泣きそうになってしまうことも。

今日は私の思うことを、ネタバレありの形式で書いていきたいと思います。アニメ派の方、本作をご存知ない方はご注意ください。
(これは原作を読んだ一個人の感想ですので、気軽に楽しく読んでいただければと思います。)

「鬼滅の刃」というタイトルについて

「鬼滅の刃」は英訳すると「Demon Slayer」だそうですね。グーグル翻訳にかけてみると、日本語訳は「悪魔を退治する者」と出てきました。

間違ってはいないですよね。主人公の竈門炭治郎は、鬼殺隊という鬼退治を担う戦闘部隊の一員になるわけですから。

しかし、私は物語を読み進めるうちに思いました。
「鬼滅の刃」というのは、単に「鬼退治を担う剣士」とか「鬼殺隊の剣士たちがふるう刀」のことではないのでは・・・と。

本作のタイトルである「鬼滅の刃」が意味するところは、主人公である炭治郎はもちろんのこと、鬼の滅殺を心に誓った人々の中に燃えたぎっている「是が非でも鬼を滅殺してやる」「絶対に鬼舞辻無惨を倒してやる」という強い気持ちそのものだと感じます。

本作を読み進めていくと感じますが「鬼滅の刃」=「鬼を討ち果たそうとする人間たちの気持ち」は折れません。日輪刀(鬼を殺せる刀)が折れようとも、鬼滅殺のための毒が分解されようとも、この「鬼滅の刃」は折れないのです。

もちろん、挫折したり、色々な事情で鬼殺隊を離れた人々はいると思いますが、それでもほかの誰かがそれを埋めるために頑張っていきます。誰かが死んでも、誰かが挫折しても、この「鬼滅の刃」たる強い気持ちは受け継がれてきたと言えるのではないでしょうか。

本作では「人の想いが受け継がれてゆくこと」の尊さがとても重要なものとして描かれています。
最大の敵である鬼舞辻無惨は、この連綿と受け継がれた「鬼滅の刃」に打ち勝つことができませんでした。有限の命を受け入れ、後進を守り、彼らに想いを託して死んでゆく人間たちを哀れみ蔑んでいた無惨でしたが、最後の最後でその「人間の想い」に負けたのです。

全巻読み終えると、この「鬼滅の刃」というタイトルが、とても深いものに思えてきます。


以上です。
お読みくださり、ありがとうございました。