見出し画像

Mr.Children - Atomic Heart

ミスチルのアルバム、『Atomic Heart』を聴いている。アルバム単位で聴くとなると相当ぶり。そもそも僕はミスチル大好きを自称しておきながら、この『Atomic Heart』というアルバムはさほど聴き込んでこなかったように思う。理由はいくつもあって、上手くは言えないのだけれど、その中のひとつは、どこか時代に固着した硬さのようなものを感じることだと思う。それが何から来るものなのかは上手く言えないのだけれど、おそらく音作りが大きい? 歌詞?

でも、だからといって嫌いなわけではない。好きなわけでもない。そんな感じ。

今、聴いていてもその印象はあまり変わらない。愛を"愚かな夢"だと言ってみたり、"誇り"だと言ってみたり、忙しない人だなあという印象が追加されたくらい。

けれど、名盤なのである。『innocent world』も『CROSS ROAD』も『Over』も入っている。アルバム曲も名曲ばかり。

それでも好きでも嫌いでもない。そんなこともある。シングル曲は多感な時期に少しばかり聴きすぎたのもある。

あと、桜井和寿さんもデビュー曲から徐々に自分の持ち前のゲスさを発露していって、この『Atomic Heart』あたりでそのゲスさ(あるいはエロさ)が覚醒したのではないかと思う節もある。それは大変、名盤に相応しい理由である。人間の覚醒。世界の覚醒。宇宙の覚醒。それが見たくて生きている部分も、我々には多少なりともある。と僕は思う。

でも、『Atomic Heart』の次のアルバム、『深海』以降の作品のゲスさ、エロさ、闇深さが異常なので、僕は思春期の頃からそちらにばかり惹かれてしまっていた。これは性だと思う。この肉体と思考と魂を生まれ持ってしまった運命。

最後まで聴いて、『ジェラシー』という曲はもう一度聴こうと思った。そして今、聴いている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?