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工作少年

森博嗣についてちょっとだけ書いた事で、もっと書いておきたいという欲がでてきました。
「すべてがFになる」は10作品が連なるシリーズの始まりの書です。

それはS&Mシリーズと呼ばれ、主人公の 犀川創平と西之園萌絵 の頭文字を取ってS&Mというわけです。

森作品には多くのシリーズがあり、Vシリーズ、四季シリーズ、Xシリーズ、Gシリーズ、百年シリーズ(後にM&Gとも呼ばれるようになる)スカイ・クロラシリーズ、Wシリーズ、WWシリーズ。。。
ま、この辺で止めておきましょう。

とにかくシリーズものが やたらと 多く、且つこれらのシリーズを同時並行で書き進めるという、いわゆるマルチタスク人間で、ものすごく多作な作家である。
1995年~書き始め、現在も書き続けている。
小説だけでも恐らく100冊を超えると思われ(数える気にならないw)
執筆活動10年目くらいから、徐々にペースを落としてはいるが、多い時期で月に一冊という超ハイペースです。

デビュー作は「すべF」だが実はその前に書かれていた作品があって、それがシリーズ2作目の「冷たい密室と博士たち」だ。

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なので、これが処女作という事になる。

この作品を、当時は大学の助教授だった森さんが、夏休みにたったの一週間で書き上げて、講談社に応募したという。これが森の執筆活動の始まりだ。

作家になった動機がまた変わっている。
趣味の模型作りに必要な資金が、大学の給料だけでは足りず、副業として小説を書こうと決めたのが切っ掛けとのこと。
その模型作りも、市販のキットを買って組み立てるようなものではなく、材料を自ら加工して作るようなレベルの模型なので、小説が売れてから旋盤やフライス盤などを購入。

旋盤はこんなやつ  ↓


当然ながらそれらの機械類を自宅に置くにはそれなりの家でないと無理なので、家も買う羽目になるわけで、森さんの「模型作りの為の資金」というのが、そもそも一般的な感覚とは程遠い。

デビュー作を執筆二作目に変えたのは、出版社の意向らしいし、シリーズものが多いのも、恐らく効率の為だろう。
これらは商業的な理由からであろうが、森さんにとっては模型作りの為である。
毎度毎度設定から構想していたら、沢山は書けなくなるし、それでは稼げない。おまけに、なんと言っても模型を作る時間が無くなる!!

執筆のペースを落とした理由として、十分にお金が貯まったから。とのこと
で、やはり小説より模型なのだ。
後に大学も辞めているが、研究が嫌いなわけではない。大学をやめても研究はできるし、大学で偉くなってしまうと、研究より雑用が増えてしまうからとエッセイなどに書いていて、そもそも大学の職員であることに疑問を持っていたようだ。
実際に大学を辞めてからも研究はやっているらしく、その一端が垣間見れるのが「ジャイロモノレール」だろう。

音量注意! ジャイロモノレール

この動画は森博嗣さんの動画です。
以前見た時には気付かなかったが、この乗員のフィギュア私も持ってますw

とにかく、模型作りと研究があれば生きていける。そんな感じの人

今は模型作りと研究と、一日一時間未満の執筆活動をして暮らしており、昨今よく言われるFIREの先駆けのような人でもある。

先駆けと言えば
今では当たり前だが、森さんは原稿をPCで書いている。
森さんの作家デビュー当時はまだ、手書きやワープロ専用機で執筆するのが常識だった時代なので、原稿をPCで書き電子メールで入稿するというスタイルの先駆け的存在でもある。

先を見通すといえば
森さんは twitter の出現を予言したというエピソードがある。
個人の発信手段が、インターネットによって現在では拡大したが、まだブログくらいしか無かった時代に、ブログの発展形として、いずれ短文投稿が流行るだろうと、自身のブログに書いていたという。
後にこの事を何かのインタビューで聞かれ「現在がそのまま正常に進行すればどうなるかを予測しただけです。なので、10年後は未来ではなく現在ですよ」的な事を言って周囲を驚かせたという逸話も付随する。

100年先を現在のように見通せる。そんな存在を天才と呼ぶのかもしれないし、そんな存在が彼の小説の中に描かれる 真賀田四季 なのかな?と思ったりもしています。

このタイトル 好きにしてもOK という言葉遊び
タイトルの言葉遊びも森作品の特徴ですね。

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