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旅行記 / 土佐・阿波 祭りとおどりの熱気に溢れる街 (2023/08)
演舞を生で間近に観ることができる、待ちに待った機会でした。
本当は2020年に、よさこい祭りと阿波おどりを観に行けているはずでした。しかし皆さんご存じの通り、例の感染症が世間の注目を一身に集めてしまい両方ともあえなく中止に。それ以降も微妙な情勢が続き、今回やっと気楽に観に行けるようになりました。
気合を入れて旅程を立てるのは良いのですが、有名なお祭りでありお盆とも重なるためか高知行きの夜行バスは争奪戦でした。そして高知市内にも徳島市内にも手頃な価格で空いている宿がない!ここは知恵を働かせて、移動に便利な高松で泊まることにしました。ホットな地域を外せば安い…当たり前ですが皆さんもぜひご参考に。
前後の予定とも相談した結果、よさこい祭りを観た次の日に阿波おどりと、わりとボリュームのある旅程となりました。それでは出発しましょう!
何に乗って、どこへ行ったか
● 主なJR路線:土讃線、予讃線、高徳線
● 主な私鉄路線:とさでん
● 主に行った場所:坂本龍馬像、桂浜水族館、よさこい祭り、阿波おどり
● バランス:[観光] ・★・・・[鉄道]
◆Day 1◆ とさでん路面電車を乗りつぶし
夜行バスで無事に高知駅に到着したものの、外は大雨!土讃線は9時頃まで阿波池田駅との間で運休予定とのこと。そんなに降っているとは…。上にも書いた通り、夜には高松まで土讃線で移動しなければならないため、その時までには無事に運転再開していることを祈るばかりです。
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私は高知から土讃線を西へ進む予定で幸い運休ではなかったのですが、大雨徐行と沿線トラブルか何かで列車は遅れていました。
今回は遠くまで乗らず伊野で下車し、歩いてとさでんに乗り換え。雨は降ったり止んだりでなかなか油断なりません。
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とさでんの伊野電停を出てすぐの所に、かつての車庫への分岐線跡を発見!架線は撤去済み、そもそも分岐するポイントも廃止されておりこの状態ではもう列車が進入することはありません。これがまだ現役だった頃の街の姿はどんな感じやったんかな?と思いを馳せていました。
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電停の待合室の壁貼りを見てみると、8月後半の平日は乗務員不足の影響で休日ダイヤになるとのこと。首都圏や関西圏でも乗務員不足が叫ばれているこのご時世、地方では特に厳しいですよね…。
せっかくなのでとさでんの前面展望で高知市内まで戻ります!路面電車だけあって駅間はさすがに短い。お盆の祝日の早朝、乗客をぼちぼち集めながら進んでいきました。途中「ノーガード電停」なる言葉を初めて聞きました。
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朝倉駅前電停では細い道路での列車交換。バスもその横を走っており、路駐でもされた時にはもう何も動けなくなりそうな場所でした。
次第に市街地へと入り、はりまや橋で下車。まだ朝8時だからか、祭り感はあまりありません。そして朝の大雨が嘘のように晴れてきました。
景勝地・桂浜を観光する
よさこい祭りにはまだ早いのでバスで桂浜観光へ。40分ほどバスに揺られて桂浜に到着。海が綺麗!そして今回のお目当ては坂本龍馬像と桂浜水族館(ハマスイ)です!
まずは龍馬像、これは砂浜にあると勝手に思っていたんですが、想像と違い高台にありました。そして想像していたよりもそこそこデカい銅像でした。
※立派な像と水族館の愉快な仲間達の写真は下の方のPostをご覧ください!
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続いてのハマスイは素朴ながら観ていて楽しい水族館。オリジナルキャラ「いごっそうオヤジ」の珍解説が面白かったです。そして「ウツボを食す」なる解説もあり、ひろめ市場でウツボのたたきを食べてみたのが思い出されました。
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途中で「アキラの部屋」なる爬虫類メインの新エリアもありました。確かに爬虫類はなかなか見る機会がなく新鮮。爬虫類教本の先駆者である冨水明氏プロデュースのディープな世界を堪能しました。
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屋外では可愛いカワウソがお食事タイム!エサを食べるのに大忙しでした。ただそれより横でずっとトドが全力で叫んでいたのが記憶に残っています。トドもお腹が空いていたのでしょうか。
夜明けぜよ of Japan. pic.twitter.com/ONlMm9n4Xt
— ね (@nekoyama9653_e3) August 11, 2023
坂本龍馬像と桂浜水族館の両方を訪れることができて満足。観光客も増えてきたしバスの時間もあるのでそろそろ市内中心部に戻ります。帰りのバスは激混み。昼になるとやはり観光客が増えてきますね。
はりまや橋までは戻らずにバスを途中下車し、桟橋通五丁目からとさでんに乗車。これにてとさでんの路面電車は完乗となりました!めでたし。
よさこい祭りを鑑賞
今更ながら当たり前ですが、演舞の場所は定められていて通りやら路地やらそこかしこでやっている訳ではないんですね…。地図を見て所定の演舞場へ行きましょう。
高知駅前の広場にも大きな演舞場があって、しばらくここで観ていました。デカいトラックが音楽を爆音で流し、それを囲むように踊り子たちが踊る。大きな旗を振り続ける旗手もいて楽しそう!腕しんどそう。
アーケードでは音楽を流すトラックに続いて踊りながらゆっくり進んでいくパターン。一処に留まって観ているだけで目の前をいろんなチームが通ってくれます。
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ひろめ市場の方へも行ってみました。こちらは大混雑で熱気がすごい!外国人の方々のチームもあってめちゃ盛り上がっていました。
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高知城演舞場では到着が遅れそうだの、飛び入りがあるだのてんやわんや。そろそろ日も暮れてきて舞台照明が良い味を出しています。大抵のチームは録音を流していましたが、中には実際に歌をつけているチームも。
それにしても皆さん、演者も観客もよく踊り続けて観続けていられますね。これこそが祭のパワーでしょうか。私は途中で一休み、軽食も挟みました。
最後に再び中央公園へ行きいくつかのチームを鑑賞。印象に残ったのが市民憲章よさこい踊り子隊で、統一された法被もなく老若男女ごちゃ混ぜの自由参加型のようなチームでした。こうして市民が気軽に参加できるシステムも嬉しいですね。でもちょっとヴォーカルがうるさかったです…。
よさこい! pic.twitter.com/p7mxu1xOS9
— ね (@nekoyama9653_e3) August 11, 2023
演舞場はまだまだ盛り上がっていましたが、私は高松の宿まで移動しないといけないため途中で抜けて高知駅へ。特急しまんと号を待っていると…到着したのはN2000系!これはレア。多客期特有の運用ですね。
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事前に見ていたシートマップでは指定席が満席でビビっていましたが、自由席の方は並んでいる人も少なく拍子抜けしました。指定席の設定が単に半両だけだったからでしょうか。
さて私はもちろん自由席。というのも、岡山方面行きでは自由席で前面展望できるからです!早めに並んでいたおかげで先頭の座席を確保できました。駅ホーム、いや車内でもよさこいの音楽が聞こえてくる。初めてのよさこい鑑賞の余韻に浸りながら出発しました。
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夜でデッキ越しでもあるためさすがに前面展望しづらいところはあるものの設備はよく見える。土佐山田から先は山間部へ入り、振り子式の本領発揮。スマホの電波は残念ながら圏外でした。
土佐北川はその駅構造にびっくり。鉄橋の中央にホームがあるということでしょうか?川の真上に駅、というのはたまにありますがこのタイプは初めて見ました。
香川県内に入って毎度お馴染みの坂出に到着。花火大会か何かがあったのでしょうか、ホームに大勢の乗客がいてびっくり。その乗客を乗せたか乗せていないかは分かりませんが、終点の高松に到着しました。1日目はこれにておしまい。
◆Day 2◆ 高徳線でイレギュラー発生
高松に来たらここ、ということで「綿谷」へ行ってみましたがお盆のためかお休み。早朝から散歩しに来ただけになってしまいました。結局朝は適当に済ませて今日のメインイベントに向かいます。
高徳線は途中の引田まで鈍行で粘ってから特急に乗り換える算段。少しでも安く上げるにはこれぐらいしないとです。車内はよく混んでいて、仕方なく先頭に立って前面展望することにしました。
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ですが、ICカードで乗車してしまった人の精算が各駅で発生してしまいジワジワと10分ほどの遅れに。その結果、三本松への入線が3番線に変更されたと思ったら、直後に1番線に特急うずしお号がやって来ました!そう、特急遅延を防ぐために引田よりも手前にある三本松で連絡となったのです。急遽ここで乗り換えることになりました。
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これ、讃岐白鳥(三本松と引田の間の駅)から引田に出て特急に乗る予定の人はいなかったのでしょうか…?ちょっと心配です。で、特急は讃岐白鳥に臨時停車するわけでもなく高速で通過していきました。
乗ってから、何となく2700系と違うな?と思っていましたが、よく見たら2600系のトップナンバーですね!昨晩に引き続きレアな車両が当たります。
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30分ほど揺られて徳島に到着。快晴でめちゃ暑い。
銀行の中でもおどれる!
朝と同じく徳島に来たなら「麺王」やろ、と思って行ってみると並んでいて大混雑。行列ができているのを初めて見ました。炎天下でしんどいのでやむなく断念。代わりに、当時キャンペーン中の巨大ファミチキを食べました。
駅から伸びる大通りには提灯の電飾が吊り下げられていて、今にもお祭りが始まりそうな雰囲気でした。でもスタートはまだのようで、道路に出ている人は誰もいません。
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有料演舞場はこんな感じの場所。セッティングの確認がなされている様子。確かに立派ですね。今回が初参加の私には勝手が分からず、とりあえず有料ゾーンはお預けです。
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スタートは15時なのでしょうか?駅前のアミコの演舞場にはそう書いてありましたが、全く調べずに来たので何も分かっていません。とにかく暑いので阿波おどり関連の展示があるらしい阿波銀行に避難しました。
スマホでポチポチ調べてみると、道路や広場での演舞は18時からとのこと。これは下手したら全然観られずに帰る羽目になるのでは…?
…と思っていたら銀行の中が突然慌ただしくなり、おどりが始まりました!え、ここ銀行の中ですよ??
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「うずき連」の皆さん。おどりも楽器も大迫力です。ちなみに阿波おどりの団体のことを「連」と呼ぶそうです。
よさこい祭りは異種格闘技感がありましたが、こちらは伝統的な要素がよく見られるような雰囲気。まあまだ他の連の演舞がどんな感じなのか知らないですが…。
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演舞が終わって10分も経てば平常状態の銀行ロビーに戻されました。これは思いがけないイベントでしたね。戻された後には飯原一夫氏の作品の展示が出てきて、記念のポストカードが配布されていました。
阿波おどりを鑑賞
それでもずっと銀行にお邪魔し続けるわけにもいかず、アミコに戻って15時開始の演舞を鑑賞することにしました。
もちろん細部の作り込みは連ごとに個性がありますが、大まかな流れや曲の雰囲気は似ています。これがよさこい祭りとの大きな違いでしょうか。逆に共通点といえば…皆さん体幹が強そうですね…。
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歩き回るのも疲れたので新町橋演舞場の無料桟敷席に並んでみました。開始1時間前からひたすら並んで待機してから入場すると…何と最前列の最下段に座れました!これは幸運。ここでしばし鑑賞することにしました。
目の前での演舞は迫力があり、それぞれの連が編み出した独特な振り付けも観ていて楽しい。よさこいのストリート演舞と同じく、ひっきりなしに連が通過していって見応えがありました。
自由参加型の「にわか連」が途中で通過。よさこい市民憲章隊のような立ち位置でしょうか。でもこちらは市民以外も参加歓迎、それこそ桟敷席からも飛び入りしている方がちらほらいました。「同じ阿呆なら踊らにゃ損々」の精神ですね!皆さんめちゃ楽しそうで、こちらも笑顔になります。
阿波おどり! pic.twitter.com/vq2h5DlqYC
— ね (@nekoyama9653_e3) August 12, 2023
駅に戻る途中でアミコの演舞場でも少しだけ鑑賞しました。夜はステージが明るく照らされてより映えますね。
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さていよいよ帰る時間が近づいてきました。街の活気に二日連続で後ろ髪を引かれつつ出発。帰りは珍しく高速バスで、当然のごとく満席でした。阪神高速は快調で、10分も早く到着したおかげで予定よりも早く帰宅しました。濃い二日間もこれで終わりです。
今回は四国の二大祭り、よさこい祭りと阿波おどりの両方を観に行くことができました!2019年に初めて計画してから、4年越しに念願叶ったりです。共通点あり、違いもありと、それぞれの祭りの特色を現地で雰囲気を感じることができて大満足でした。そしてパフォーマンスとは何たるものかというのをインプットする良い機会になったと思います。
次は、阿蘇と大分の街をめぐった話を書きます。
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