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国書刊行会
2020年10月9日 15:01
予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やゝ年も暮、春立る霞の空に白川の関こえんと、そゞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取もの手につかず。 (松尾芭蕉『奥の細道』序文より)「かへらないことが最善だよ 。」(金子光晴「ニッパ椰子の唄」より)今回刊行した望月昭秀(文)・田附勝(写真)『