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すみっコぐらし

 可愛いキャラクターが好きだ。幼稚園の頃は周りが戦隊モノにハマる中、「たまごっち」が好きだった。中でも"ふらわっち"という頭に黄色と緑の花をつけたピンク色のキャラクターがお気に入りだった。
小学校以降は「ポケモン」に夢中になり、周りがカッコいいキャラクターが好きでも、自分はチコリータという可愛いキャラクターに惹かれた。
 よくよく考えれば、昔から王道の道を通った事がほとんどない。日本人、特に少年が必ずと言っていいほど通る「ONE PIECE」はウソップが仲間になるところまでしか知らない。「ドラゴンボール」も大学4年生の今になってようやくアニメを観始めた。「ONE PIECEもドラゴンボールも知らないなんて非国民だぞー!」と高校生の時に脅されるように勧められても全く興味を示さなかった。
そんな調子だから、輪の中にいるのに時々はずれもののような気分に陥ることがあるのかもしれない。
 とはいえ、相変わらず 王道<可愛いキャラクター なので、知り合いから勧められた映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」は日を置かずに観た。
 映画は1時間5分という短い尺の中で、昔話を題材にしたストーリーが展開されていく。
すみっコ達(自分たちを"すみっコ"と表現するのも可愛い)が昔話の登場人物に代わってドタバタと動き回る様がなんとも愛らしい。
途中、物語の出会う迷子のひよこをすみっコ達はなんとかひよこを輪に戻そうと努力する。健気な姿を観て感情移入してしまった。
そして、最後の展開は想像していたよりも辛く泣いてしまった。ぜひご自分の目で確かめていただきたい。
 キャラクターしか知らない状態で観たが、「すみっコぐらし=はずれもの」だと気づき、泣きそうになった。
はずれものを肯定してくれる優しい世界も広がっていると希望が持てた。

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