たんたた短歌【お題】重さくらべ
着払い届いた教科書そのままで
背中が軽い15の春
学生はいつも背中に重いものを背負っている。
自分もそうだったし、どうしようもないと思いつつ、保護者会や面談で、”荷物が重たそうだ”と現状を伝えるようにしている。せっかく〖荷物が減らない問題〗を声に出してみても、季節の挨拶のように交わされてしまう。とくに新学期は。
限られた時間で、進路の話や、もっと重要な話をしなければならないからだ。
個人差はあると思うが、通学時に一番荷物が重いのは小学生の高学年か、中学生かと思う。重たいランドセル。大容量の水筒。教科書は大きく、分厚い。背負う人の身体の大きさを分母にして、上に荷物を載せると重たいのが明らかだ。
高校生になると、教科書はモノクロになり、サイズも小さくなる。飲み物を買ったり、帰りの栄養補給も可能だ。
しかしそれだけでなはく、体育会系だとジャージや道具が入った大きなスポーツバッグを持つし、大きい弁当に、プロテイン、飲み物などが必要とのこと。
文化系だって重たそうな学生がいる。特に、写真部の機材は重たそうだ。被写体を見つけたらすぐに撮影できるよう、カメラを持ち歩く人も多いという。軽音楽部なら前にリュック、背中にギターやベースが入ったギグバッグを背負う。
自転車組は、ヘルメットを被り、さらに雨が降ればレインコートに前後には雨用のカバー(ギグバッグにもカバーがあることを知った。ゴミ袋で代用可)。
夏はプールバッグだってあり、帰りは水を吸収して重い(雨が降っても、雷以外はプールに入る)。
テスト前は頭が重そうだし、バイトがある日は気が重そうだ。
いっぽうで、平成に使っていたような、薄いスクールバッグを肩からかける身軽な上級生たちもいて、どうなっているのか謎だ。
以前は高校の授業が始まる前に、キャリーバッグを引きずって、3月のうちにジャージや教科書を学校まで買いに行ったが、今は着払い、代引きの宅配便で教科書が届くそうだ。
通学時も、荷物が軽くなるような時代が来ることを願う。
2024.3.26 夕焼け短歌ダンス同好会
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