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春休みについて

 ねこっちです。最近は、やや不調のまま過ごしていました。それには、春休みに入ったことが大いに関係していました。ここでは、①どのように不調なのか、②不調の理由、③どう過ごすのが良いかの3点を、順を追って話そうと思います。


①どのように不調なのか

 第4クォーターと呼ばれる、東工大の4つ目の学期において、私は日々レポートや座学の課題などをこなしていました。そこでは、毎週30ページほどの量を書く実験レポート、「超伝導」などの現象を数学的に扱う高度な座学の理解を懸命に進め、私は夢中になって第4クォーターを過ごしていました。

 ところが、春休みに入り、それらすべてがなくなりました。すると、私は水を得た魚のように自由な時間を得たわけですから、最初の1週間ほどは「普段できなかったことをしたい」という欲求が強く起こり、新しい電子部品を買ったり、春休みの計画を立てたりしていました。そうして、はじめの1週間ほどは電子工作や自然観察に夢中になっていました。

 しかし、春休みに入ってから数日後、私はふと次のような考えを抱きました。

私は「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない人」なのではないか?

 4クォーターの間は、実験レポートを書き進めたり、授業で超伝導について学び、その理論を理解したように思っていましたが、それは授業で先生に指導していただいたからできたことなのであり、自分の力ではできなかったことでした。そうした第4クォーターで、与えられたことをこなす中で課題解決能力は幾分か進歩できた一方、自分で何かを生み出したり自分の頭で考えたりするような自分は成長できていなかったことをふと思ったのです。

 すると、私は徐々に悪い考えに襲われ始めました。

・自分はこのまま「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない人」として一生を過ごすのではないか?
・自分は誰か凄い人の真似しかできない?
・思考することが真似だとしたら、自分の頭で考えるとはどういうことなのか?
・幼いころの自分であれば、まだ「自分でできる人」になれる可能性があったかもしれない。今の自分にはもう遅いのではないか?
・こんなこと考えていて物理ができるか?いやできない。しかし、このままでは「自分では何もできない人」のままになってしまう。そこも考えなければ、いつまでたっても成長できない。しかしこのことは考えはじめるとつらくなってしまう。

 このような思考で頭がいっぱいになり、昨日は午後の時間は何もできず、寝ていました。

②不調の理由

 「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない」というのが不調の根源なのですが、この思考が生じたきかっけは、春休みが始まってしばらくたってから大学から来たあるメールでした。

 それは「卒論発表会」に関するもので、私が休学する前に共に学んだ1学年上の人たちの卒論発表についてのものでした。当時、演習で拙い発表をして先生にとことん指導されていた人も、立派な論文タイトルとともにその名前が記載されていました。

 「人ってこうやって成長するものなんだな」と、その時は思いました。しかし、その成長は、大学がその人を引き上げなければ達成できなかったものなのではないか、と思ってしまい、そこから「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない」という考えが発生してしまったのでした。

③春休みの過ごし方について

 今は「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない」という考えによって不調になってしまいました。

 では自分には何ができるのか、と考えて、焦って専門書を読んだり演習問題を解いたりしてみるのですが、せいぜい数問、数ページしか進まず、自分ではもう何もできないという現実に気づき、落胆し、再び寝込み、を毎日繰り返しています。

 しかし、「何もできない」というのはどうやら早合点のようです。正しくは「一朝一夕には何もできないように見える」だと思うのです。

 「誰かに引き上げてもらわなければ何もできない」のは、今までそうした過ごし方をして十数年を過ごしたからです。つまり、「何もできない」ような過ごし方をこれまでしてきたため、「何もできない」のはある意味当然です。そうであれば、「何もできない」をやめて「何かをできる」ようになるには、それと同量の莫大な時間が必要であることは容易に想像できます。これを一日や二日(あるいは1週間程度)で解決しようとするから、何もできないように見えるのです。

 そこで、もし本当に「何かをできる人」になりたいと思うのであれば、この春休みの時間を、その「『何かをできる人』になるための莫大な時間」の一部にしようと考えました。「何もできないこと」を悩むよりも、少しでいいので何かを始めてみるほうが、断然良いのだと思います。

 具体的には、

・最近興味を持ち始めた「熱力学」の勉強を続ける。さらに具体的には、「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』」(ヨビノリ)さんが出している『熱力学入門』シリーズを全回見る。
・1週間に2度、「達成事項とさらにやりたいこと」を見直す「整理時間」をつくり、勉強の計画や長期展望はその中でのみ考える。あとの時間を全力で楽しめるために、自分を内省する専用の時間をあえて作る。
・当初からやりたいと思っていた「量子力学」の勉強も続けて行う。具体的には、先日購入した『J.J.サクライ 現代の量子力学 上』を読み進める。なお、これは先述の熱力学との両立がハードになったらまずは熱力学を優先するようにする。その頃合いは、整理時間に考える。

などが考えられます。

 今までは立てた計画を達成できずに落ち込んだこともあったため、この計画はいつでもフレキシブルに変えられるようにしようと思います。どのように計画を変えるかについては整理時間に考えるとしたうえで、楽しむことを一番の目標にしようと思います。苦痛に思うほどにはやらず、「楽しい」「やや物足りない」くらいで止めておけば続くことを、私は知っているからです。

最後に

 今日は、春休みに入ってからの不調、およびその理由と、この春休みの過ごし方について、私の備忘録もかねてnoteに書いてみました。まずは、今日できたこと(達成事項)をどんな小さなことでもよいので、少しずつ増やしていこうと思います。進捗など、もし発信できることがありましたら、noteにも書いてみたいと思います。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。

   ねこっち

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