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[ネコ解説]#1 青年政治で、韓国政治変わるか?

[ネコ解説]は韓国の話題を、ぼくなりに解説する記事です。
今回は韓国の政治について語ります。

韓国保守系最大野党「国民の力」の代表が、最近30代の青年に変わり、韓国社会で話題になっている。30代の党代表を選出したのは韓国で初めてのこと。儒教文化が根付いた韓国。それも権威的な政治風土中での当選だけに、韓国の政界ではかなりショッキングな出来事として捉えられている。

▲話題の中心人物は、今年36歳になる李俊錫(イ・ジュンソク)氏。李氏はソウル科学高校、ハーバード大を出た超エリート。10年前に起業家として歩み始めていた彼を、デジタル社会を見据えた当時の保守系政党が、政界に引っ張ってきた。3度国会議員に出馬したが、全て落選。
国会議員の経験もなかったが、ディベート能力に長けていた彼は10年間各種の番組でパネラーとして活躍。認知度の差で当選した。

▲ただ彼が当選した背景には、「認知度」だけあるのではないようだ。保守系政治の腐敗で誕生した、今の文政権。正義や公平を主張した文大統領は、就任1年後も80%台の支持率で、国民に大きく期待されていた。しかし、年を越えるごとに、「国民の意見を聞かない政治スタイル」、「与党議員の不正」、「世代や男女の対立」、「不動産高騰」、「就職難」など、問題が勃発した。現政権に裏切られたという思いが、韓国民にはある。

▲こうした現政権に対する不満が爆発し、新しい政治を望む声が強くなった。その結果が、36歳の党代表誕生だ。彼は若すぎて、党を収めきれないとか、政治スタイルが正統な保守系ではないという見方もあり、憂慮する声もある。今のところ、周囲の憂慮とは裏腹に、自分の政治スタイルを貫く姿を見せている。国民からは好評を得ているようだ。SNSを利用した低予算での選挙、大統領候補に対する積極的で計算のないアプローチ、地域の葛藤を積極的に解こうとする姿、シェアサイクルでの通勤など。今までの政治家には見られなかった行動が、国民に新鮮に受け止められているようだ。

ただ韓国政治が変わるためには、口だけではなく、結果として残すことが重要だ。山積みとなったさまざまな問題に対して、いかに解決していくか。社会に山積みの問題を解決できれば、彼が韓国政治の主流になる日も近くなるだろう。

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