あったかはちみつミルクの罠①




私は現在30代である。


世代で言えばセーラームーン世代といえば伝わりやすいだろうか。


ドラマ・ブラッシュアップライフの
主人公の少女時代の映像が
イメージつきやすいだろう。


小中学生の頃、
友人たちとの話題といえば

たれぱんだ可愛いだの
ポチャッコ可愛いだの
香り付きのペンを入手しただの
べティーズブルーが可愛すぎるけど高すぎてどう頑張っても買えんだの
サイン帳を好きな男子に書いてもらう口実でクラス全員に配っただの


当時女子たちの中で「可愛い・おしゃれ」とされるものを


休み時間や
手製のメモ帳お手紙によって
情報交換するような、

古き良き時代であった。



私には幼馴染の女子がいるのだが、
幼稚園からずっと一緒にいるため

漫画やアニメ、ゲームなどが
彼女とほぼ共通した趣味で


マンガ等の話題は幼馴染のAちゃんと
よく頻繁に話していた。














さて、私が小学生の時に
鬼ハマった漫画がある。


雑誌『なかよし』で連載していた


   「カードキャプターさくら」だ。



正直、単行本は途中で集めるのをやめてしまったし
内容は全体の半分までしかあらすじを知らないのだが、


リアルタイムでなかよしを月一で買っていたため


大御所CLAMP様の
「カードキャプターさくら」の新連載は


可愛いもの好き、
レイアース好きの小学生だった私の心に
クリティカルヒットしたのだ。



主人公のさくらちゃんも小学4年生という設定。


ローラーブレードで学校に登校したり、
高校生のお兄さん(イケメン)がいたり、
その友達の高校生(イケメン)に片想いしていたり、
お金持ちの友達が毎回可愛いコスチュームをこさえてくれたり、
ポケベルと電話とパソコンが一つになった
神アイテムのキラキラコンパクトを持っていたり、


とにかく私の心をぐりんぐりんと揺さぶる設定が
目白押しなのであった。最高。


新連載開始から『なかよし』内で読んでいて、
「なんと可愛らしく魅力的なマンガであろう・・・!」と、

単行本が出るのを心待ちにしており
1〜6巻くらいまでの内容を何度も繰り返し読んでいた。

(正直7巻以降はあまり記憶がなく、中学生に上がるにつれて
私の中のさくらちゃん熱がフェードアウトしていった。ちょっと切ない。)




読んでいた話の中で、

さくらちゃんが風邪をひいて
高校生のお兄ちゃん(イケメン)に看病してもらうシーンがある。

ぐったりしていたさくらちゃんに
お兄さん(イケメン)が持ってきたのは

[あったかはちみつミルク]というホットドリンクだった。


それを見た瞬間、
弱っていたはずのさくらちゃんのテンションはブチ上がり、
風邪だということも忘れるくらいに高揚するのである。






[ あったかはちみつミルク ]











これだ・・・・・!







これはやるしかない、と思った。





それがどんな飲み物なのか、
字面から容易に想像がついた。


あったか →   ホット
はちみつ →はちみつ入れる
ミルク  →牛乳








イケる・・・!






カンタンじゃあ〜ん⭐︎
作れるじゃあ〜ん⭐︎
桃矢お兄ちゃん(さくらちゃんのイケメンのお兄ちゃん)が
作ってくれたやつ、うちでも飲めるじゃあ〜ん⭐︎
いえ〜い⭐︎ヤッピー⭐︎⭐︎♪♪








完全に浮かれポンチである。





小学生女子の考えることなんて、
こんなことなのだ。










後半へ続く

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