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SOUND DIG SELECT 23/06~08

前回から3ヵ月経ってしまいました。最近聴いた音楽のマイベストを60分カセットテープに収録するというコンセプトのSpotifyプレイリスト♪ 6~8月まとめです。

【A面】1~7 【B面】8~13 【歌あり】1, 5, 6, 7, 9, 10, 11, 12, 13

「白人鳥と黒カラス」グリッチノイズを食べる鳥の文明かな

コメント

■ Deradoorian - Violet Minded

前回のプレイリストにいれたDecisive PinkのメンバーAngel Deradoorianによるソロプロジェクト、2015年のアルバム。ミステリアスな雰囲気で面白い。アルバムジャケットも良い不気味で良い。

■ Orbury Common - Devil Gurning (LeftLeft Remix)

これ、めっちゃ格好いいです!脳汁でまくり。イギリス、ブリストルのエレクトロニカ・デュオ Orbury Common の4曲入りのEPから LeftLeft のリミックス。原曲も良くて、こちらはミドルテンポのサイケデリックでトリップ感のあるトラック。

Devil Grouming のフィーチャリングに Marmaid Chunky とあったので、こちらも調べてみたら、イギリス・ストラウド出身のエレクトロニック・デュオでした。プリミティブな精神を感じる独特な世界観とトイポップに近いアプローチで、かなり好みかも。

Orbury Common のライブ映像。良いセンス。EPの2曲目はイギリスの民俗舞踏のモリス・ダンスを現代風に再解釈しているグループ Boss Moris をゲストに迎えた楽曲だったりするのですが、そのコメントに "electrocuted it for our own malicious means(悪意のある方法で感電)" という表現を使っている辺り、核となっているコンセプトも面白そうです。

ストラウドとブリストルは地理的に近い位置にあって、なんか独自のシーンとかが形成されていたりするのかな。調べてみなければ。

■ Koma Saxo - Kali Koma

ベルリンを拠点に活動しているスウェーデン出身のジャズベーシスト Petter Eldh による5人組(クインテット)。2019年のアルバム Koma Saxo から。逆再生したような雰囲気のフレーズが特徴的なサックスアンサンブル、自在に変化するリズムが面白い。

2022年のアルバム Koma West ではゲストにボイスが加わり、サンプラーを使用したりと広がりのあるサウンドになっており、こちらもお勧め。

■ Marijus Aleksa - As They Are

リトアニアのドラマー Marijus Aleksa のソロ。木琴(バラフォン)のループフレーズを軸にミニマルな展開をする曲で、途中でヴァァ~ってなる音が好み(鍵盤ハーモニカっぽいけどクレジットみた感じトランペットの2重奏かな)。サウンドの質感が心地よい。アルバムとしてはワールドミュージック、エレクトロニカ、アンビエントっぽいトラックもあり、たまに普通のジャズが入る。

■ Raz & Afla - Check Yourself

アフロビート。ロンドン(ハックニー)を拠点に活動する Raz Olsher とガーナのミュージシャン Alfa Sackey のデュオ。聴いてると身体が勝手に動きますね。オリジナルアルバムとリミックスアルバムの2枚ありますが、どちらも全体通してノリノリで聴ける感じなのでお勧め。

■ メトロミュー - Do It

ぽわぽわピコピコしたサウンドから28秒あたりの静かになった時の滲むようなサウンドが好み♪ あとジャケットが可愛い

■ Rachael Dadd - Feather

イギリスのブリストルを拠点とするフォーク系のミュージシャン。反復するピアノのフレーズと伸びやかなメロディーが落ち着く曲。

■ ToiToiToi - A Traval Agent's Dream

ベルリンは Sebastian Counts によるソロプロジェクト。冒頭の機械音に心を奪われました。レーベル公式サイトのレビューに "the squelchy teleprinter funk of A Travel Agent’s Dream" と記述があったので、使われているのはテレプリンタという機械らしい。テレプリンタは Teletypewriterとも言い、通信用の電動機械式タイプライターとのこと。

なるほど、確かにフォントを搭載したディスクのような物(デイジーホイールと言うらしい)が見えます。時代の古いものだと文字が箱に並んでいるもの、完全にタイプライターが電動で動いているものもありました(タイプライターを高速で叩いている感じなのでめっちゃうるさいw)。

聴き比べてみると曲で鳴っている音と大分違うなと思い(速度が速いのとジリジリする音。高音成分が多い)、Youtubeに挙がっている動画を色々聴いてみた結果、80年代のTELEXという会社の製品が近いかなという結論になりました。音からモデルをピッタリ言い当てれる人とかいそうですね。採用している機構による音の違いは大きそうなので、頑張って勉強したら年代くらいは当てられるようになるかなぁ(どこで使うんだそのスキル…)。

音楽の話に戻ると、このアルバム Ghost Box というレーベルからリリースされています。このレーベルがちょっと面白くて、1958年-1978年の20年が同時に存在する架空のパラレルワールドの間違った音楽史の探求者の音源をリリースするというコンセプトで活動、ノスタルジックで特徴的なサウンドのアルバムを出しています。(正確に書こうと思いましたが、難しいのでちょっと間違っているかも…)

Belbury Poly の Farmer's Angle という曲が好きでよく聴いてました♪

■ Kyšperský & Pilgr - Basketball

チェコで好きなバンド Květy のボーカリスト Kyšperský とマルチ奏者 Pilgr のデュオプロジェクト。2011年のアルバム V Čajové Konvici 辺りに近い素朴なアプローチのサウンドになっていて良かったです。

Kvety - Kpt. Lzicko、アルバム V Čajové Konvici でお気に入りの曲

調べてたら Pilgr はバンド Biorchestr のメンバーということが分かり、とりあえず音が出るもの持ってきて演奏するみたいな初期衝動的な試みのルーツはこの辺りからなのかなと想像したりして興味深かったです。

Biorchestr による Desireless「Voyage Voyage」 のカバー

■ N.O.H.A - Gipsy valley

Noise of Human Art。ドイツはデュッセルドルフを拠点に活動しているワールドミュージック、ドラムンベースのミクスチャーバンド。メンバーはマンチェスター、NYC、プラハ(チェコ)と幅広い。チェコの Sato-San-To(佐藤さんと?)というバンドのドラマー Thom Herian の最近の活動情報あるかなと調べて辿りつきました。ハイスピードなブラスのループからウッドベースのスライド音…この時点で好みです、めっちゃテンション上がる。

全編ハイテンション&ドラムンベースかというとそうでもなくて、落ち着いた曲もあります。低い男性ボーカルと、途中から入るハイトーンのエスニックな歌の対比が印象的で美しい曲。

■ Esty - CHIBI (Nick León Remix)

ロサンゼルスで活動するアーティスト兼スケーター。アメリカ、ドミニカ共和国をルーツにしたラテン系トラップ。ラテンをベースとしたリズムに効果音的な声が散りばめられていて、子気味良いサウンドが癖になります。面白い♪

歌詞が掲載されているので見てみたら、セーラームーンが題材でした。CHIBIはちびうさかな。作者である武内直子の名前が連呼される箇所があってシュール。歌詞を知らずに聴くと Naoko Takeuchi の部分がラテン語にしか聴こえず、歌詞をみてから聴き返すと「めっちゃ直子武内って言ってる!」ってなる不思議現象。

■ Ultraphauna - Behind Mine

Timba Harris(ヴァイオリン・トランペット)、Dorothy Wave(ボーカル・シンセ)を中心とした4人組のアートロックバンド。重厚なチェンバーロック(Tr.6 Collidoscope)からポップなシンセサウンドまで音楽性は幅広く、メンバーが好きな方向性を出し合って作り上げたような印象のアルバム。演奏は若干カチッとしている印象でポップな楽曲の方が面白いと個人的には感じるけど、Timba Harris のバイオリンはかなり有機的な演奏で、その点ではチェンバーロックな楽曲も聴きごたえがある内容になっている。プレイリストはどれを選ぶか迷ったけど、後半のメロディーが気に入っている Behind Mine にしました。

■ Dopapod - Black Holes

ボストンのジャム・バンド。オルガンロック王道、圧倒的な安定感とコミカル(うにょうにょシンセ)でノリの良いサウンドの職人という感じのバンド。作業に集中したい時のBGMにお勧め。新譜のライブアルバムが良かったので、そこから選ぼうと思いましたが、ジャム・バンドあるあるなアドリブ入りまくりで1曲が10分越えのトラックばかりだったのでプレイリストにはアルバム収録曲のスタジオ版から1曲を選択しました。

同曲のライブアルバムの音源

あとがき

ということで6月~8月のプレイリストでした。この3ヵ月は東京ゲームダンジョンに出展して、出展側で行くと他のブースが全然見て回れないとなり、横浜ゲームダンジョン、埼玉ZINEフェス、コミティア144に一般客として遊びに行ったりしました。イベントのレポートはノラさんがNoteで記事を書いているので、そちらを見てもらえると嬉しいです。

あとは、久々にDTMの機材を買いました。

Arturia MINILAB 3

近況報告

文学フリマ東京37に参加予定です。メインは創作サークルメンバーの ノラさん の本になると思いますが、折角なので自分もnoteの記事+カセットテープの思い出的な話をいれた同人誌でも作るかなぁ…と考えています。(予定)


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