別れのとき
叔父は、猫を二匹と、犬を一匹飼っていました。
みんな、室内で飼われていて、凄く、叔父に、なついていました。
しかし、ある時期から、猫も犬も、変にべたべたと、異様なぐらい、叔父の周りに、いるようになりました。
そして、じゃれつくのです。
一週間後、叔父が、急死しました。動脈瘤破裂でした。
お葬式のあと、通夜のとき、猫は、叔父の棺の上に乗って、乗って、しょうがなかったんです。
叔母が、いろいろ言い聞かせて、降ろしても、降ろしても、また、乗ってしまう。
叔父が、お骨になって、部屋に置かれたときも、三匹は、骨壷の周りに集まって、じっと静かにたたずんでいるんです。その光景は、気味が、悪いぐらいでした。
そして、喪に服していたのか、三匹は、一週間ほど、あまり餌を食べなかったそうです。
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