猫のたかは考えた「人がどう思うかを気にして言えないこと」について
僕は、今日衝撃的な事実を知ってしまった。
それはなんと、まめ子はまめ子の夫に対して、隠し事があるということだった。それは嘘をついているのかというふうに一瞬考えたけれども、嘘ではない。
まめ子にとって、恥ずかしいと思っていることで、言ったら、まめ子の夫がどう思うかを気にして言えないんだ。まめ子が経験してること、まめ子が感じてること、まめ子が直面している問題、それらをまめ子の夫に素直に話せないらしい。
ただ、それだけの話。でも、なぜ僕が衝撃的に感じたかと言うと、なんと、まめ子が今日、僕に悩みを言ってきたんだ。
そしてその悩みは、まめ子の夫は知っているのかと聞いた。そしたら知らないと言った。だから僕はびっくりした。
「どうして僕に言ってくれたの?」と聞くと、「たかは猫だから。」と言われた。その言葉の意味はよく分からない。とにかく、まめ子の夫には言えなくても、僕には言えることがある・・・これが衝撃だった。
ちなみに、どれくらいの衝撃だったかと言うと、びっくりしすぎてテーブルから落ちた。僕は猫だから、落ちることはあんまりない。誰かから無理やり落とされたりしない限り、自分から落ちるなんてことはないんだ。でも今回は、びっくりし過ぎて、テーブルから落ちてしまった。
僕はまめ子の夫にもシェアされないような内容を、僕にシェアしてくれたことが、嬉しいとかそういう思いではないんだ。そんなことはみじんも思わない。それよりも、人間にシェアされないことが、僕にはシェアされるんだ!という風に思って、ただびっくりしただけなんだ。だって、僕は猫だから。
だから、このびっくりした気持ちをまめ子に伝えると、まめ子がさらにこう言った。「たか、そんなことはよくあることだよ。身近な人にだって言えないことって、誰でも持っているもんだよ」と。
そうなんだ。そんなもんなんだなあ、というふうに思った。僕はまめ子とまめ子の夫しか基本的に人間関係がない。
僕の気持ちをシェアするとしても、まめ子とまめ子の夫しかいないわけだ。そして、まめ子とまめ子の夫が僕の気持ちを聞いてくるわけではないから、僕は特にシェアをする機会もないけれど、でも、もし誰かが僕のことを聞いてきたら、僕は何でもシェアする。
僕は、ある人にはシェアをしたくないと思うことが、心の中に1つでもあるだろうかと思ったら1つもない。本当に1つもないんだ。僕は思ったことを、誰にでも、何でもシェアすることができる。
別にまめ子やまめ子の夫じゃなくても、シェアすることができるんだ。隠したいとか、このことだけはあの人には言えないとか。そういうことが僕には一切ない。僕自身が僕の心の中で、このことは誰かに言いたくない。言えない。そのようなことは僕には一切ない。もちろん、僕は秘密は、守るよ。
まめ子はどうも、誰かに話したら、その誰かがどういう風に思うかということを気にしているようだ。僕は、これもまたびっくりしてしまった。他の人がどうか思うか?なんてまめ子に全く関係ないことじゃないか。
僕はいつも、僕が考えたいことを好きなように考える。そして他の人が僕のことを好きなように考えて、全く問題ない。僕が言ってることをバカみたいと思おうが、ふーんって思おうが、全く反応しなかろうが、正直、僕はどれでもいい。
僕はただ、僕が考えたいことを好きに考えている。僕の頭の中はいつも自由なんだ。
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