見出し画像

猫のたかは考えた「金色の化粧室」について

今日、面白いことがあった。
なんと僕の化粧室が金色に変わった。僕の化粧室の壁紙は全て金色になった。そして、金色で僕の名前が刻まれた。

僕の化粧室は前は茶色の段ボールの中にあった。でも今は全面が、金色の壁紙に変わった。

僕は最初化粧室に入るとき、びっくりしてしまった。目がチカチカするほど金色に変わっている。タイの王宮みたいだ。

まめ子が金色の紙を広げて、僕の前で化粧室を作っていた時、僕は金色の巨大な紙にかなり驚いた。金色の紙は、急に倒れてきたり、まめ子が急に勢いよく広げたりする。そのたびに僕は飛び上がってしまった。

僕はまめ子に「どうして金色の壁紙にするんだ?」と聞いた。そしたら、まめ子は「アップグレードだ。」と言った。

僕は最初アップグレードの意味がよく分からなかったが、要は、僕の化粧室をよりおしゃれにするという意図があったみたいだ。

僕はあまりにも化粧室が豪華になったので、最初は戸惑ってしまったが、今は気に入っている。特にまめ子が作ってくれた、金色の僕の名前が好きだ。キラキラと輝いている。僕は化粧室に入るためにとても特別な気分になる。なぜなら、まめ子が時間をかけて、金色の化粧室を作り上げてくれたから。

でも、次に言われた言葉に、僕はびっくりした。「金色の壁紙はたかのためじゃない。」と言った。

つまり、まめ子は自分のために、金色の壁紙を貼ったということだ。「どういう意味か?」と聞くと、「トイレを掃除するのは私。たかのトイレが綺麗だと私の気持ちがすごく高まるから。」と言った。最初、トイレの意味がよく分からなかったが、化粧室と同じ意味だと分かった。

僕の化粧室が金色でおしゃれだと、まめ子も幸せな気持ちになるという事だった。なるほど、と思った。同時に僕はすごく嬉しかった。僕はいつもまめ子には幸せになってほしいって思ってるから。

僕はあまり機能のことしか考えないから、化粧室に砂があれば、僕としては満足だった。まめ子の夫がプライバシーを守るとか言って、僕の化粧室に入り口をつけて、そして部屋にしてくれたけど、僕は正直誰かが見ていてもあまり気にならない。見たいなら見ればいい。だから、プライバシーのこともあんまり気にしてなかった。

でも、まめ子は気分っていうものを、すごく考えているんだなという風に思った。まめ子が毎日手入れする僕の化粧室をおしゃれにしたい。とっても素晴らしい動機だなと思った。

僕はあまりおしゃれについて考えたことがなかったけど、でも考えてみれば、まめ子の家はとにかくおしゃれだと思う。本当にびっくりするほど、おしゃれなものがたくさんある。おしゃれはなくてもいいかといえば、確かになくてもいいだけど、あることによって気分が良くなるなら、価値のあるものだ。

ふっと幸せな気持ちになったり、心が落ち着いたりするのを助けてくれるかもしれないから。金色の化粧室は、あまりにも煌びやかなので、落ち着くっていう感じではないけれども。

でも、僕は化粧室に入るたびに、僕はまめ子が時間をかけて僕の化粧室をアップグレードしてくれたことを思い出す。そして、僕の砂を毎日清掃してくれ、僕の名前を金色で刻むほどに、僕を愛してくれてることを、僕は思い出すことができる。そうすると僕はふっと心が温かくなる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?