束の間の休息

　昨日、心臓から伸びる痺れのような気怠さを感じた。それを感じる時は気持ちが参っているサインだと経験から分かっていた。
だから今日は会社を休むことにした。まだ有給は支給されていないから一万円を払って休むことになる。

　午前中、もそもそと起き上がり、ゾンビランドサガを見た。たえちゃん回だったが、初めてのおつかいのような調子だったので気軽に楽しめた。ゾンビランドサガは面白い。一期から3年待った甲斐があった。

　その後、作曲に手を付けたがアイデアが全く思い浮かばない。恐らく順序が間違っている。
まずは模倣から始めた方がいいと思う。
色々と煮詰まったため、外へ出ることにした。

　今日は最高気温が27℃と夏のような気温だ。空気も夏のような匂いがする。この匂いを嗅ぐと何故だろう。胸が締め付けられるような、気分が落ち込むような感覚に陥る。
夏に魔物がいるみたいだ。
夏にまつわる過去の失敗が掘り起こされる。
どうして夏は人を狂わせるのだろうか。
感傷も郷愁も全ては夏が見せる幻だ。

　散歩中、前々から気になっていたカフェに立ち寄ってみた。最近にしては珍しく、テラス席で喫煙が出来る。アイスコーヒーとハムサンドを頼んだ。今日はアイスコーヒーが美味しい。
ハムサンドは至って正統派だ。トーストされたパンはカリッと小麦の味が感じられ、ハム、レタス、トマトを引き立てる。シンプルながらも辛子マヨネーズがアクセントとなって纏めてくれて手が止まらない。

　久しぶりに外でのんびりとした時間を過ごせている。ずっとこんな調子で生きていられたら楽なのになと思う。
十分リラックスできたらまた作曲の勉強を始めよう。友人から譲り受けたmidiキーボードに助けられている。感謝しかない。

アイスコーヒーとハムサンド