見出し画像

スピッツ 魂の全曲レビュー Part3

続きやります、オルタナティブ・ロック期〜亀田師匠プロデュース安定期の6作品について これまで17000文字近く書いてきたけど、この辺の作品について一番語りたかった
(専門的なことはわからないのでただの感想です)
前回記事はこちら


ハヤブサ (2000)

9枚目のアルバムかつ前作までのスピッツのパブリックイメージからかけ離れたキャリア随一の爆裂オルタナティブ・ロックアルバム 元々、世間のイメージと本人たちがやりたい音楽性がかけ離れてたことに悩んで解散も考えていたらしくて、もう一度やりたいことをやろう!ということで「ハヤブサ」が生まれたらしい 内容は全編通して攻撃性なロックサウンドが印象的で、中期スピッツを代表する大傑作だと思う そして音響面・ミキシングもアルバムの世界観と完璧にフィットしていて、プロデューサーの石田ショーキチさんが編曲面で大仕事を成し遂げてくれた(今はずっと亀田師匠と組んでるけど、もう一度だけ石田さんと組んで欲しい)

■全曲感想
 M1 今:2分弱のフォーク・ロック 開始数十秒から今までのスピッツとは明らかに違う事がわかると思う 1番サビの終わりのテツヤのギターソロもかっこいい

 M2 放浪カモメはどこまでも:前曲から間髪入れず始まる純情ギターロック 炸裂するギターの裏側で暴れまくるリーダーのベースラインが一番の聴きどころ アルバムバージョンも好きだけど、どちらかというと軽快なシングルバージョンのほうが好きかな

 M3 いろは:打ち込みが印象的なデジタルロックナンバー 男前でイケイケ(死語)な歌詞と2番のサビ終わりのキーボード?がかっこいい 「いろは」っていろはにほへとの事だと思うけど、スピッツというバンドの再出発を綴ってるのかな

 M4 さらばユニヴァース:間違いなくアルバムで一番好きな曲 エフェクターがバリバリに効いたスペース・ロック 静かなAメロからどんどんハイテンションになっていく曲構成から、サビでブレイクする展開にグッと来る 歌詞は壮大な世界観で、スターウォーズやロード・オブ・ザ・リングみたい こんなにいい曲なのにあんまり人気ない、何で??

 M5 甘い手:アルバム前半のハイライトだと思う、宇宙を漂っているような浮遊感あるイントロとAメロから爆発するサビの展開がまじでやばい 6分半と長いけど何もかもが完璧なので全く長さを感じさせない 間奏の謎のセリフはロシアの某映画の音声らしい

 M6 HOLIDAY:一見爽やかなギターロックだけど歌詞はかなりヤバい この曲のフレーズを呟いてるフォロワーも何人か見たけど気持ちわかるのでいいね100回くらい押したくなる

 M7 8823:スピッツのもう一つの代表曲といっていい、アルバムを代表する必殺キラーチューン これまで何度もスピッツのライブに足を運んだけど、演奏されなかった記憶がない定番中の定番曲 ライブ中のリーダーの動きが毎度やばくてDVD観てると毎回笑ってしまう 

 M8 宇宙虫:ここまでの7曲が濃すぎたのでここで箸休め、ギターのテツヤ作曲 インストゥルメンタルだけどタイトル通り、宇宙を漂ってるようなサウンドに全感覚持ってかれる しかしテツヤ作曲に外れないよね

 M9 ハートが帰らない:ここから後半戦 歌謡曲的なメロディに恋慕を歌う コーラスの女声ボーカルの声質が綺麗 Aメロ→サビ→サビ→Aメロって曲構成も新鮮で良い

 M10 ホタル:歌詞もサウンドも全てが劇的な、涙腺崩壊必至の激情ミディアムロック イントロのアルペジオから「ホタル」の世界観に完全に引き込まれる 歌詞はいろんな解釈があると思うけど、昔の思い出を馳せる歌?

 M11 メモリーズ・カスタム:アルバム随一のパンクチューン まず「メモリーズ・カスタム」ってタイトルからしてかっこいい シングルVerよりも重厚にカスタマイズされててかっこいい 追加された壮大な大サビもかっこいい ライブでもシングルVer+カスタムVerをミックスした構成で演ってくれる、美味しいとこ取りでまじでかっこいい(4回目)

 M12 俺の赤い星:ベースのリーダー作曲 赤い星(恋人)に想いを馳せる激重ロックバラード 随所に挟まれるキーボードがハマってて、これも石田ショーキチさんがいい仕事してると思う

 M13 ジュテーム?:弾き語り+二胡(あってる?)の静かなアコースティックナンバー シンプルな曲だけどあまりにもメロディーが良すぎるので大好き 「ジュテーム」じゃなくて「ジュテーム?」って疑問形なのがより感傷を誘う、哀しい 

 M14 アカネ:軽快なギターロック 花鳥風月に収録されてる大名曲「流れ星」とタメ張るくらい個人的に好きなイントロ 一見あっさりした曲だけど楽器隊の演奏がめちゃくちゃ凝ってるので飽きずに聴ける

三日月ロック (2002)

10枚目のアルバム 「三日月ロック」〜「さざなみCD」間の4作は中学生の時のときにCDボロボロになるほど聴いたので思い入れが沢山あるし、中でもこのアルバムはよく聴いた 「三日月ロック」は代表作といえる曲は1曲もないんだけど(強いていうなら「遥か」くらい?) 硬質で骨太なサウンドプロダクションが全13曲すべてにがっちりはまってて、かつ各曲のバランスも奇跡的だと思う(この辺は名前をつけてやると似ている) 曲順は夜→朝をイメージしてるらしい、その構成が好きなのでspotifyでプレイリスト作る時もよく参考にしている ほんとに1つだけ文句つけるなら、「三日月ロックその3」と「夢追い虫」は是非とも入れてほしかった アルバムのカラーには合わないかもだけど、もし2曲とも入ってたら問答無用の最高傑作だったと思う

■全曲感想
 M1 夜を駆ける:1曲目から超名曲、何よりも楽器隊の表現力が凄すぎる 幻想的なピアノ・低温なギター・蠢くベース・跳ねるドラム全部やばい 演奏だけで「夜を駆ける」っていうタイトルを完璧に表現してると思う これ一本で映画作れそうなストーリー性のある歌詞も大好き(でも不倫の曲にしか聴こえない)

 M2 水色の街:前曲の雰囲気を引き継ぐような、夜に似合う冷たいミディアムロック、サビはスキャットのみで斬新 歌詞は後追い自殺の曲だと思うんだけどどうだろう

 M3 さわって・変わって:3曲目にしてようやく登場したアップテンポでキャッチーなオルタナティブ・ロック、かつ福岡の御当地ソング この曲聴きながらの天神の繁華街散歩するのが夢です、福岡民が羨ましい

 M4 ミカンズのテーマ:中華系の香り漂うオリエンタル・ロック 「ミカンズ」は解散して別バンド組もうかみたいな話になったときにバンド案候補として出てきた名前らしい

 M5 ババロア:打ち込み曲、初めて聴いたときはびっくりした キャッチーの極みともいえる開放感あるサビが特に好き 歌詞はシリアスなのに、なんでババロア?

 M6 ローテク・ロマンティカ:アルバムで好きな曲ベスト3に入る ソリッドなイントロのギターソロから既に超かっこいいし、ドライブ感あるサウンドに絡んで随所に鳴り響く効果音もいい味出してる 2番の歌詞の「地平を彩るのは ラブホのきらめき」っていう発想は天才的だと思う

 M7 ハネモノ:アルバムで一番好きな曲 デジタルサウンドとロックサウンドの奇跡的な融合を果たした大傑作だと思う 何と言っても壮大なサビが超気持ちいい 演奏力も超ハイレベルで、サビの崎山さんのドラム、最後のサビに入る前のギターソロなんかは特に凄い 歌詞はいくらでも深読みできそうだけど、昆虫の羽化の曲なのかな

 M8 海を見に行こう:海沿い走るのが好きなバイク乗りにはたまらない(バスで行こうって歌ってるけど、バイクで走りながら聴くと楽しいので気にしない)、ピースフルでアコースティックなシーサイドソング、地味かもしれないけど大好き

 M9 エスカルゴ:イントロのドラムロールと硬派なギターリフから超かっこいいロックチューン これもドライブしながら聴くと超楽しい シングルで切ったほうがよかったと思う、絶対爆売れしてた

 M10 遥か:透き通るようなイントロのコーラスで曲の世界観にぐっと引きずり込まれるシングル曲 この曲のMVはスピッツのMVの中で一番好き、不思議かつ意味深で色々と考察したくなる

 M11 ガーベラ:アルバムで好きな曲ベスト3に絶対入る 前作「ハヤブサ」の後半に入ってもおかしくないような壮大なロックバラード カップリング曲だけどほんとにこの曲は凄いと思う あまりにも美しいメロディと虚無感あふれる歌詞に、ラスサビで爆発する展開とサウンドプロダクションが完璧にマッチしてる

 M12 旅の途中:サウンドからして冬の終わりを想起させるような、冷たく暖かなアコースティックナンバー この曲も大好きで、バイク旅の休憩中にタバコ吸いながらよく聴いてる 叙情的な歌詞も凄い 中でも「腕からませた 弱いぬくもりで 冬が終わる気がした」って表現は天才だと思う

 M13 けもの道:ストレートなロックチューンでアルバムを締め括る 背中を押してくれる前向きな歌詞と大空を見上げてるような開放感あるサビが大好き よくライブでも演ってくれるけど「東京の日の出、すごいキレイだな」の所は毎回その土地の名前に差し替えて歌ってくれる、嬉しい この曲があるから今日も生きていける

色色衣 (2004)

2枚目のスペシャル・アルバム フェイクファー以後〜三日月ロックまでのアルバム未収録曲を集めた編集盤 この時期の作品はどれも凄すぎるので、たとえアルバムから漏れた曲だとしても悪いわけがない 骨太で硬派なナンバーが多数収録されていて、曲順もうまく考えられている(ラストのボートラ除いて) オリジナルアルバムって言われても違和感ない完成度を誇ってると思う

■全曲感想
 M1 スターゲイザー:シングル曲 部活やってる高校生に聴いてほしい 「あいのり」のタイアップということで、どこか売れ線を狙ったような歌詞とメロディだけど、いつ聴いても心のど真ん中にぶっ刺さる超名曲

 M2 ハイファイ・ローファイ:2分で終わる軽快なロックチューン 歌詞は語感を重視した感じで何だかよくわからないけど曲展開凝っててポップ

 M3 稲穂:スピッツ必殺のフォーク・ロック エモいという言葉が似合う、感傷的なサウンドとメロディ 秋の夕暮れ時に外散歩しながら聴いたらめちゃくちゃ染みるのでフォロワーも是非やってみてほしい

 M4 魚:アルバムで好きな曲ベスト3に絶対入る、「魚」ってタイトルが超似合うキラーチューン イントロからアウトロまで透き通るような水の音が完璧に表現されてる、この曲の音作りと世界観は物凄い 歌詞は自分と恋人との思い出を歌ってる、どこか陰があって繊細な世界観にグッと来る

 M5 ムーンライト:シリアスなイントロから始まるギターロック 月夜を駆けるような曲展開と世界観が秀逸 スピヲタの先輩が一番好きって言ってて、(その人のこと好きだったので)、個人的にかなり思い入れある曲

 M6 メモリーズ:シングル曲 「ハヤブサ」に収録されてる「メモリーズ・カスタム」よりもシンプルで音圧が低い印象 初めて聴いたのがシングルバージョンなので個人的にはこっちのほうがしっくりくる イントロのギターは昔練習してた

 M7 青春生き残りゲーム:あんまり人気ないかもだけどアルバムで好きな曲ベスト3に絶対入る まず「青春生き残りゲーム」ってタイトルからめちゃくちゃかっこいい サウンドは男前なミディアムハードロックで、重厚な展開から放たれるサビの開放感がたまらない 去年開催された「ひみつスタジオツアー」のアリーナ公演でまさかまさかで演奏してくれた、超かっこよかった

 M8 SUGINAMI MELODY:あんまり好きじゃない、、スピッツで一番聴かない曲かもしれない ここで歌われる「SUGINAMI」は東京の杉並区のことらしい、御当地ソング

 M9 船乗り:超絶かっこいいロックチューン、「遥か」のカップリング曲だけど遥かよりも好き Bメロ以降の展開の爽快さはアルバムの中でも随一だと思う 歌詞はタイトル通り船乗りの覚悟と希望を歌ってる

 M10 春夏ロケット:疾走するハードロック、これも超絶かっこいい 重厚なギターサウンドが目を引くけどリーダーのベースが一番の聴きどころ

 M11 孫悟空:まさかのレゲエ、と思いきやサビはいつものかっこいいロックサイドのスピッツ この曲もサビの開放感がたまらない 「水色の街」のカップリング曲だけど、こっちA面にしてもよかったんじゃないかな

 M12 大宮サンセット:御当地ソング第2弾、静かな弾き語り シンプルな曲だけどあまりにもメロディラインが美しいので大好きな曲 大宮でライブするときは絶対演奏するらしい、さいたま市民がうらやましい

 M13 夢追い虫:スピッツの中でもベスト10に絶対入るくらい好き、必殺のハードロック 爆裂ギターサウンドのイントロからもうやばいし、曲展開も劇的 アウトロのコロ助みたいな声が不穏(逆再生してるらしい) それと「あくまでも」っていう歌詞が端的だけど大好き、歌詞の中で決意表明のようなメッセージが続くけど、「あくまでも」っていう姿勢が実にスピッツらしいと思う

 M14 僕はジェット:インディーズの曲、初期スピッツらしい元気が出るパンクナンバー サビの「ジェット!ジェット!ジェット!」で自分も一緒に歌いたくなる 大好きな曲なのでいつかライブで聴いてみたいけど無理そう

スーベニア (2005)

11枚目のアルバム 前作までの骨太オルタナティブロックとは少し毛色が変わって、亀田師匠の編曲姿勢が全面に出てきらびやかな雰囲気 特に「正夢」「ありふれた人生」「恋のはじまり」あたりなんかはとにかく亀田アレンジが全面に出てる アルバム通して聴くと疲れちゃうシーンも正直あるけど、100点満点レベルの名曲が多数収録されてるので見逃せない好盤

■全曲感想
 M1 春の歌:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(9回目) 世間的にも春曲っていえばこの曲が真っ先に挙がると思う  アルバム発売後にリカットされたみたいだけど、元々アルバム曲だとはとても思えないくらい、誰が聴いてもぶっ刺さる完成度高い曲

 M2 ありふれた人生:壮大なストリングスが特徴的、ちょっとアレンジ過剰な気もするけどこれもめちゃくちゃいい曲だと思う 歌詞は「ありふれた人生」への憧れてる人が綴られている、平凡・普通に生きるのが一番むずいよね

 M3 甘ったれクリーチャー:重厚なサウンドが特徴的なロックチューン まずタイトルからして超かっこいい、絶対常人には思いつかない 去年開催された「ひみつスタジオツアー」のアリーナ公演でも演奏してくれた、よりサウンドが進化してて超かっこよかった

 M4 優しくなりたいな:ピアノバラード、アルバムの中でもかなり好きな曲 綺麗で繊細なメロディラインと希望を含んだ歌詞に感情刺激される この曲はもっと評価されてもいい

 M5 ナンプラー日和:まさかの沖縄民謡アレンジ 聴いてて楽しいし元気が出るのでアルバムの中でベスト3に入るくらい好きな曲 「生まれたんだから 炎になろうよ」って歌詞が大好き ラスサビの転調もグッと来る

 M6 正夢:言わずとしれた大名曲で日本の国歌(10回目) 後期スピッツを代表するポップ・バラード 壮大なストリングスが印象的だけど、少なくともこの曲に関してはこのくらい目立ってるほうが絶対いい あと「ずっとまともじゃないってわかってる」って歌詞が好きすぎる、心の支えにしてる

 M7 ほのほ:感情的なロックチューン 本作のアルバムタイトル候補だったらしい、スーベニアよりかっこいいかも 「ほのほ」は炎の旧字体らしい 色んな音が鳴ってるけどこの曲はバンドサウンドだけで勝負しても良かったと思う

 M8 ワタリ:疾走感あふれるオルタナティブロック バトルアニメのOPに使われてもおかしくないくらいキャッチーで素直な曲 歌詞は旅立ちの決意表明のことなのかな

 M9 恋のはじまり:亀田師匠のアレンジが絶妙にマッチしてるキャッチーなポップナンバー、この曲人気あるよね これシングルで切ったら絶対爆売れしてたと思う

 M10 自転車:「孫悟空」に続くレゲエナンバー タイトル通り、自転車で恋人に会いに行くときの心情を綴った曲 あんまり好きじゃない、、 

 M11 テイタム・オニール:ギターとキーボードが躍動してる爆走ロックチューン 曲展開も凝ってて、サビのブレイクなんかは超気持ちいい テイタム・オニールって女優の名前だけどあんまり歌詞と関連性はなさそう

 M12 会いに行くよ:素朴でしっとりしたバラード タイトル通り、恋人に会いに行く曲 地味めだしあんまり話題に上がらないけど結構好き

 M13 みそか:間違いなくアルバムで一番好き アルバムを締め括る必殺オルタナティブロック、あまりにもかっこいい 「みそか」って大晦日の曲だとずっと思ってたし、実際毎年紅白見終わったらこの曲聴いてたんだけど、「密か」って意味なのかもって最近思ってきた

さざなみCD (2007)

12枚目のアルバム 前作「スーベニア」の雰囲気は継承しつつもゴージャスさは若干影を潜めて、バンドサウンドとストリングスのバランス感が絶妙 収録曲も粒揃いで、要らない曲なんて一曲もないパワーバランスがとれた名盤 このアルバムをスピッツの最高傑作に挙げる人もよく見る 個人的な話だけど人生で初めて発売日に買ったアルバムでもある 少ないお小遣いためて、発売日に近所のCD屋さん行ってアルバム買ってドキドキしながら家路について、「僕のギター」を聴いたときの感動は今でも忘れられない

■全曲感想
 M1 僕のギター:1曲目から既に超名曲 アコースティックなサウンドからサビで爆発する展開はいつ聴いても泣ける そして「君を歌うよ おかしいくらい 忘れたくないひとつひとつを」って歌詞凄くないですか?

 M2 桃:スピヲタから絶大な支持を集める隠れた名曲、リリース当時もかなり話題になってた記憶 マイナーコードでシリアスなメロディなので1回聴いただけじゃ引っかからないかも、最低3回聴いてほしい

 M3 群青:シングル曲で夏に似合う爽やかなギターポップ 夏の海を想起させるキラキラしたイントロが印象的 MVではアンガールズがコスプレして踊ってる

 M4 Na・de・Na・deボーイ:攻めたタイトル・ラップ調のAメロ・斬新な歌詞とスピッツの新境地を開いた記念碑的な曲だと思う 現に「さざなみCD」からスピッツは何となく歌詞のスタンスは変わった感ある

 M5 ルキンフォー:シングル曲 この曲がリリースされたのは結成20周年の年だったんだけど、歌詞も今までの活動とこれからの決意表明のようにも聴こえる MVも過去のMVで登場した要素が多数取り入れられてる(バレリーナ→ハネモノ、双眼鏡→青い車、脚立→ヒバリのこころ、3Dメガネ→楓、リンゴ→遥か、宇宙飛行士→流れ星、三角錐→メモリーズ、ピエロ→渚、、、他にもあるはず)

 M6 不思議:ダンスビートが特徴的なポップス 歌詞はタイトル通り「恋の不思議」について歌ってる この曲は比喩表現と直接表現のバランスが天才的だと思う 特に2番の歌詞の「そんな日々が割れて 眩しかった次の頁」なんて凄すぎる

 M7 点と点:ドキドキするギターリフからはじまるシリアスなギターロック、イントロからラストの「一緒に行こうよ」まですべてのメロディも曲展開も演奏の熱量も何もかもが心のど真ん中に刺さりまくる

 M8 P:アルバムでベスト3に絶対入るくらい好きな曲 雫が落ちるようなキーボードが印象的なバラード サウンドプロダクションも、淡い恋愛を綴る歌詞も、すべてのメロディーも超エモい…あまりにもエモすぎる

 M9 魔法のコトバ:シングル曲 「ハチミツとクローバー」の映画の主題歌 ハチクロ大好きなのでこの曲は問答無用に好き 2006年に発売された「CYCLE HIT」からスピッツ聴き始めたので、この曲がリアルタイムではじめて聴いたシングル曲だったと思う

 M10 トビウオ:前曲から間髪入れず始まる爽快なギターロック ベテランバンドとは思えないくらい演奏の熱量が高すぎる あと自分はバイク乗りなので、2番の歌詞の「波照間から稚内まで旅の途中で」ってフレーズが大好きです 自分は枕崎から稚内まで旅したけど沖縄行ったことないんよね、行きたい

 M11 ネズミの進化:力強いフォーク・ロック イントロのギターリフがレッド・ツェッペリンみたい リリース当時は正直好きじゃなかったんだけど、年とるにつれて大好きになってきたスルメ曲

 M12 漣:アルバムで一番好きな曲、アルバムタイトルチューンで必殺夏ソング イントロのアルペジオから鳥肌立つ 静かで綺麗なAメロBメロから到達するサビの開放感が何度聴いても凄すぎる 歌詞もどこか抽象的だけど、サビの「翼はないけど 海山越えて 君に会うのよ」ってフレーズが特に好き リリース当時から2024年現在までずっと宝物にしてる大切な曲

 M13 砂漠の花:アルバムを締め括る超壮大なバラード この曲の存在が「さざなみCD」の完成度をグッと高めてると思う スタジオ音源もいいけどDVD「さざなみOTRカスタム」のライブバージョンはさらに劇的な曲になってる

とげまる (2010)

13枚目のアルバム 「スーベニア」以降の音楽性はそのままに、セルフプロデュースの曲もいくつか収録されてる 「とげまる」というタイトル通り、トゲトゲした曲と丸い曲(綺麗な曲)のバランス感覚が最高の名盤 あとタイアップの曲が沢山入ってる(たぶん7曲) 2009年〜2010年あたりはスピッツの曲をTVや街中で沢山聴いた記憶

■全曲感想
 M1 ビギナー:ゆうちょ銀行のCMソング アルバム再生していきなりかき鳴らされるイントロのギター〜ピアノが印象的なAメロのつなぎが綺麗 「シロクマ」との両A面でシングル化されたけどシロクマよりも断然好き

 M2 探検隊:久々のセルフプロデュース曲 メロディは正直地味感あるけど、とにかく音作りが凝ってるので結構好き なんとなく「名前をつけてやる」や中後期スピッツの曲の雰囲気に似てる

 M3 シロクマ:シングル曲 なんとなく世間がイメージするスピッツそのものって感じの綺麗なポップス この曲リリースされた当時はあんまり好きじゃなかったけど、ひどく疲れたような歌詞も相まって、社会人になってから段々刺さるようになってきた

 M4 恋する凡人:ファンから絶大な支持を集める必殺ロックチューン 無論自分も大好きなんだけど、スタジオ音源よりもライブ音源のほうが断然かっこいい(スタジオ音源はアレンジ過剰だしなんかもっさりしてる) ライブ音源聴いた事ない人いたら、シングルの「つぐみ」に収録されてるライブバージョンかライブDVD観てほしい 「恋する凡人」はこんなもんじゃない

 M5 つぐみ:シングル曲、これもシロクマと同じく世間がイメージするスピッツそのものって感じのポップス けど、メロディーラインが超綺麗だし前向きな歌詞が刺さりまくるので大好きな曲

 M6 新月:やばい曲きた イントロの幻想的なピアノリフからやばい曲のオーラがぷんぷんする そしてその後かき鳴らされるシューゲイザー感あるギターサウンド・夜の闇を漂うようなAメロ・感情がひび割れるようなサビ、、全部やばい(語彙力) こんなにやばい曲なのに全然話題にならないけど、自分だけの曲にしたいので別に良いです

 M7 花の写真:前曲の不安を払拭するような、朝の日差しのような眩しいフォークソング これも地味な扱いされてるけど、誰にでも刺さりそうな素直なメロディが良い

 M8 幻のドラゴン:アルバムリリースされてから14年間もの間ずっとアルバムで一番好きな曲 クソダサタイトル(ごめんなさい)から放たれるイントロの必殺ギターからもうやばい ゴリゴリしたサウンドワークも純情な歌詞もどれもよすぎる なぜかブリヂストンのCMソングだった、「ザクザク坂も登る」から?

 M9 TRABANT:テンポ早めのシリアスなギターロック タイトルはドイツ語で「衛星、仲間」という意味らしい マイナー調な曲なので一聴しただけじゃ良さがわからないかもしれない、3回聴くと超かっこいい曲に変貌する

 M10 聞かせてよ:静かなイントロからはじまるミディアムチューン 歌詞は「君の声を聞かせてよ」って思いを綴ってて、引っ掛かるフレーズは個人的にはあんまりないんだけど、終始メロディが強すぎるのでめちゃくちゃいい曲

 M11 えにし:アルバムで好きな曲ベスト3に絶対入る、疾走ギターロック イントロが若干バンプオブチキンの某曲に似てる感じするけどかっこいいので気にしない ランチパックのCMのタイアップ付いてたのでお昼にランチパック食べてるとこの曲が脳内再生される

 M12 若葉:シングル曲 何かの映画のタイアップ付いてたと思う タイトル通り新緑を想起させるようなフォーク・ロック 人気あるけど個人的にはそんなに好きじゃない、、

 M13 どんどどん:2曲目と同じく久々のセルフプロデュース曲 タイトル通り「どんどどん」っていうリズムが特徴的なギターロック この曲も地味かもだけどおもちゃ的なサウンドとマサムネの美ボーカルが絶妙にマッチしてて、隠れた名曲だと思う

 M14 君は太陽:シングル曲 何かの映画のタイアップ付いてた ストレートなパワーポップで、本作に収録されてるシングル曲の中だとダントツで好きな曲 メロディも良すぎるんだけど、サビの「理想の世界じゃないけど 大丈夫そうなんで」 ってフレーズが特に刺さる、心の支えにしてる


10000字余裕で超えたのでここで切ります
おるたな〜ひみつスタジオまでのアルバム5枚+アルバム未収録曲はいつか書きます
最後まで読んでくれてありがとうございました

(4/25更新)
次回記事書きました、よかったら



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?