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スピッツ 魂の全曲レビュー Part4

最終回です
(専門的なことはわからないのでただの感想です)
前回記事はこちら


おるたな (2012)

3枚目のスペシャル・アルバム カップリング曲8曲、これまでトリビュートアルバムで参加したカバー曲3曲、新録カバー3曲っていう変則的な構成 一番人気なさそうなアルバムな気がするけど、粒揃いの曲が沢山入ってるし(特にカバー曲は全部すごい)、カバー曲とオリジナル曲が混在してるのに不思議と統一感あるし、何より自分の生涯の名曲がいくつか入ってるので結構好きな作品

■全曲感想
 M1 リコリス:シングル「正夢」のカップリング まさにリコリスのような爽やかで、透き通ったサウンドが特徴的 サビがちょっと地味だけど雰囲気◎なのでいい曲

 M2 さすらい:奥田民生のカバー 反則気味だし怒られそうなのであんまり公言してないけど、「スピッツが歌った曲」のなかでたぶん一番好きな曲(Part2で語ったスピカよりも好きかもしれない) なぜなら自分はバイク乗りなので、旅を歌ったこの曲が刺さりまくる 遠出するときは必ずこの曲をお供にしているし、二輪免許取ってからの8年間の思い出が全部この曲に真空パックされてる あと「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」でも毎回流れてる(自分は出川さん大好きなのであの番組毎回観てる)、今の若い子にはもはやスピッツバージョンのほうが知名度ありそうな気もする

 M3 ラクガキ王国:シングル「ルキンフォー」のカップリング ゴリゴリのオルタナティブで、Bメロ以降で加速していく展開が気持ちいい かなり作り込まれた曲だと思う

 M4 14番目の月:松任谷由実のカバー 原曲とはうって変わってかなりロックでエモな仕上がりになってる、それがバッチリはまってて完璧なカバー曲だと思う 

 M5 三日月ロック その3:シングル「スターゲイザー」のカップリング イントロからアウトロまで超絶かっこいいハードロック 「さすらい」は別格として、それに次ぐくらいアルバムの中でも好きな曲 歌詞はちょっと解釈が難しいけど、「泣き止んだ邪悪な心で ただ君を想う」っていうフレーズがかっこいい

 M6 タイム・トラベル:原田真二のカバーで、「おるたな」の目玉曲 音作りめちゃくちゃ凝ってて、亀田師匠のサウンドプロデュースがばっちりはまってる、最後の高音ファルセットなんかもやばすぎる あと後述するけどなぜかシングルコレクションに収録された、よくわからない

 M7 夕焼け:シングル「群青」のカップリング曲、やばい曲きた 夕暮れ時に絶対聴きたい号泣必至のサンセット・バラード ただそんなに悲しい曲じゃない 寂寥感と哀愁が完全に表現されてて、これぞ隠れた名曲って感じ

 M8 まもるさん:シングル「若葉」のカップリング曲 カップリングによく収録されてる感じの軽快なロックチューン 大切な君を守る、っていう決意表明の曲なんだけど、それを「まもるさん」って名付ける発想がものすごい

 M9 初恋に捧ぐ:初恋の嵐のカバー 原曲の雰囲気を崩さず高らかに歌い上げるフォーク・ロック この曲のおかげで「初恋の嵐」っていう素晴らしいバンドに出会えたのでめちゃくちゃ感謝してる、サニーデイ・サービスとかくるり好きな人は絶対聴いたほうがいい

 M10 テクテク:シングル「春の歌」のカップリング曲 うららかな春の雰囲気が全面に出たバラード 曲自体ももちろんいい曲なんだけど、MVが良い、まじで泣ける(下記リンクにて)

 M11 シャララ:シングル「魔法のコトバ」のカップリング曲 ハイテンポなポップナンバー、短いけどメロディーめちゃくちゃ良いので何回でも聴きたくなる あんまり人気なさげだけど、個人的には魔法のコトバよりも断然好きだな

 M12 12月の雨の日:はっぴいえんどのカバー 曲調は変わらないけどサウンドがグレードアップしてて、雨の日の空気感が完璧に再現されてる この曲と浅野いにおの漫画「うみべの女の子」がはっぴいえんどの入口だった

 M13 さよなら大好きな人:花*花のカバー アルバム発表時、曲目始めて見た時に一番びっくりした曲(スピッツのイメージからかけ離れていたので)実際に聴いたら、原曲の良さはそのままに、スピッツ色に昇華しててめちゃくちゃ良かった

 M14 オケラ:シングル「君は太陽」のカップリング曲 イントロのハードロック風味なドラムが印象的なロックチューン この曲あんまり語られないけど超かっこいい、最後の曲がこの曲っていうこところにロックバンドとしての矜持を感じる

小さな生き物 (2013)

14枚目のアルバム このアルバムが発表される前の空気感は今でも覚えている 東日本大震災があったことでマサムネさんが急性ストレス障害になって予定されてたライブが見送りになって、しばらく活動が緩やかになったあとに発表された渾身の一枚 サウンド面の話をすると、ストリングスが一切使われてなくて優しい音がアルバム全編で鳴らされてる 歌詞もどこか震災を意識したような雰囲気 後追いの人からすると地味めな印象受けるかもしれないけど、個人的にはここ15年くらいの作品の中でもかなり好きな作品

■全曲感想
 M1 未来コオロギ:マイナーコードが特徴的な爽快感あふれるギターロック 歌詞の解釈は難しいけど幻想的な雰囲気がサウンドにマッチしててかなり好きな曲

 M2 小さな生き物:タイトル曲 東日本大震災の悲劇を全部払拭するような愛にあふれたナンバー マサムネさんがこの曲を書き下ろしたときの心情を考えるだけでまじで泣ける

 M3 りありてぃ:「けもの道」っぽい元気なロックチューン 「リアリティ」じゃなくて「りありてぃ」なところがスピッツらしい 心の奥底をえぐるような2番の歌詞が特に好き

 M4 ランプ:ゆったりしたポップ・バラード 地味な曲調だけどサビのメロディはきっと誰にでも刺さると思う この曲も震災を綴った曲だと思うんだけどどうなんだろう

 M5 オパビニア:「オパビニア」は古代生物のこと 胸が締め付けられるような恋愛描写を描いた歌詞、このストーリーはマサムネさんにしか表現できない あと「近所も遠くも愛おしく」という2番の歌詞、絶対「近所も東北も愛おしく」って歌ってるよね?そうにしか聞こえない

 M6 さらさら:シングル曲 シリアスな曲だけどメロディーとコーラスが超美しくて物凄く完成度高い曲 たぶんメンバーも気に入ってるんじゃないかな

 M7 野生のポルカ:新境地、タイトル通りポルカ調のナンバー これ好きな人多いよね、問答無用で元気出るので自分も大好き 最後のサビではフラワーカンパニーズのメンバーも参加してる

 M8 scat:「宇宙虫」以来の久々のインストゥルメンタル 一応マサムネさんのボーカル入ってるんだけどタイトル通りスキャットだけで歌ってる この曲はまじでかっこいい、スピッツの演奏技術が全面に発揮された超かっこいいロックナンバーなので、スキップせずに聴いて

 M9 エンドロールには早すぎる:新境地、打ち込みでディスコ調のナンバー アルバムの中でもベスト3に絶対入るくらい好き メロディーは明るいんだけど歌詞はかなり後ろ向きな失恋の曲、そのギャップが刺さりまくる 2番のサビ終わり以降の展開は何回聴いてもかっこいい

 M10 遠吠えシャッフル:ミディアム調のシャッフルビートが特徴的な曲 歌詞は珍しく皮肉にあふれてる タイトルは「負け犬の遠吠え」から?

 M11 スワン:やばい曲きた あんまり目立たないかもだけど物凄い美しいバラード たぶんもう亡くなっちゃった恋人への想いを綴った曲、メロディーの美しさと相まって涙なしには聴けない

 M12 潮騒ちゃん:アルバムのなかで一番好きな曲 民謡的なポップ・ロック、問答無用で楽しい気分になる この曲聴くとこの時期に流行ってた「あまちゃん」を思い出す(あっちは東北が舞台だけど) Aメロはお気楽で「潮騒ちゃん」との思い出を綴ってるけど、サビの歌詞はちょっと意味深

 M13 僕はきっと旅に出る:アルバムの核となる壮大なナンバー この曲めちゃくちゃ人気あるよね 震災とか色々あったけど、前向きに背中を押してくらる歌詞と壮大な曲展開にグッと来る

 M14 エスペランサ:初回盤にのみ収録されてるボーナス・トラック(サブスクと通常盤では聴けない) 普通にアルバムに入れてもいいくらいの良曲 「水色の街」みたいにサビはスキャットだけっていう珍しい構成 音作りが幻想的で、夜の街を散歩しながら聴きたい

醒めない (2016)

15枚目のアルバム 近年の作品の中ではファン人気がかなり高い作品 ほんとに30年やってるバンド??ってくらい瑞々しくフレッシュな曲が並ぶ 誰にでも刺さるような曲が多数収録されていて、このアルバムだけでシングル最低7曲は切れる ただ曲調は一辺倒にならずに、「子グマ!子グマ!」や「ヒビスクス」のようなさらなる新境地に至った曲も収録されてて、何度聴いても飽きない

■全曲感想
 M1 醒めない:スピッツの新スタートを予感させるポップ・ロック サビの「君と育てるつもり」って歌詞はファンと一緒に歩んでいく、というメッセージと受け止めてる メンバーも気に入ってるのかライブでもしょっちゅう演奏する

 M2 みなと:シングル曲でしっとりしたバラード 発売当時、Mステでこの曲演奏してたんだけど生放送の緊張のせいか曲の入り間違えて「あ、間違えた」ってマサムネさん呟いてた

 M3 子グマ! 子グマ!:アルバムの中でもベスト3に入るくらい好きな曲 シリアスな前半から一転して後半は民謡チックな展開になる、初めて聴いたときは衝撃的だった 丁寧な日常描写を描いた歌詞も好き

 M4 コメット:この曲のサビの美しさと劇的な展開はアルバム屈指だと思う 「コメット」って金魚の品種だと思ってたけど、調べたら「彗星」って意味もあるらしい(今知った)

 M5 ナサケモノ:イントロのサウンドエフェクトが印象的 ほのぼのとした曲調とは裏腹に悲しい失恋ソング、「情けない獣」を「ナサケモノ」って表現するセンスが物凄い

 M6 グリーン:アップテンポなカントリー・ロック 結成30年を迎えるバンドとは思えないくらい爽快で若々しい歌詞とサウンド、最後のサビの高音ボイスがえげつない

 M7 SJ:マイナーコード主体の静かなロックバラード 「SJ」の意味はいまだにわからない あんまり好きじゃない、、

 M8 ハチの針:間違いなくアルバムで一番好き、超かっこいい必殺ハードロックナンバー ジャキジャキしてるギターもいつもより低音なマサムネのボーカルも全部かっこいい 歌詞はかなりエロティックで、SMの曲なんじゃないか?って思ってる

 M9 モニャモニャ:タイトル通りフワフワモコモコした癒やし曲、この曲聴くといい意味で眠くなる しかしアラフィフのおじさんが「モニャモニャ」って曲作るのすごいな(めちゃくちゃ褒めてる)

 M10 ガラクタ:おもちゃサウンドが特徴的なストレートなロックチューン 歌詞の中で「ゲスな指先」ってフレーズあるけど、これ川谷絵音のことじゃないか?ってずっと思ってる(当時ベッキーとの不倫騒動あったし)

 M11 ヒビスクス:やばい曲きた イントロのピアノの美しい旋律から曲の世界観に引きずり込まれる必殺キラーチューン サビの展開がどことなくEDMっぽい ヒビスクスってハイビスカスの意味らしいけど、歌詞はたぶん反戦を歌ってる(もしかしたら沖縄の歌?)

 M12 ブチ:アルバムの中でもベスト3に入るくらい好きな曲 可愛らしいメロディなんだけどギターはガッツリロックロックしててそのギャップがいい 「君はブチこそ魅力」っていう歌詞から飼い猫の曲だと思ってる

 M13 雪風:先行シングル曲 初めて聴いたときは正直パッとしなかったけど、アルバムのこの位置(最後から2曲目)に配置されてることでめちゃくちゃいい曲にビルドアップしたと思う あと、スピッツで雪の曲ってたぶん初めてだよね

 M14 こんにちは:アルバムを締め括るアッパーなロックチューン 1曲目の「醒めない」もこの曲も決意表明の曲だと思うんだけど、最後にバンドの思いを再宣言するようなアルバム構成が好き

CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection (2017)

シングル・コレクション 新曲が3曲入ってるので触れておきます Part1の記事でも触れたけど自分のスピッツとの出会いは「CYCLE HIT1991-1997」「CYCLE HIT1997-2005」なので続編(というか完成版)が出ると聞いた時本当に嬉しかった 収録されてる曲に関しては全曲名曲だし、新曲3曲もどれも良かったけど、不満な点が1つだけ… シングルでもないカバー曲の「タイム・トラベル」と、リミックスの「愛のことば」が入ってるのは今でも納得いってない(中途半端な選曲になるなら、シングル曲が集まるまであと3~5年待ってほしかった)

■全曲感想
 ヘビーメロウ:たしかめざましテレビのタイアップついてた 朝の目覚めと日差しに似合う、爽やかなギターポップ キャッチーでいい曲なのでシングルで切ってもよさそう 

 歌ウサギ:やばい曲来た 「ウサギ」は寂しいと死んじゃう生き物らしいけど、そんなウサギの気持ちを歌ったような抒情的な歌詞は芸術の域だと思う サウンドと歌詞の世界観に完璧にマッチしてて、イントロのキーボードとアコギからもうやばい あと、サビが2つある 初めての試みかもしれない

 1987→:活動30周年の記念ソング、ジュンスカとかブルーハーツみがあるストレートなビート・パンク イントロでインディーズ期の代表曲「泥だらけ」が一瞬だけ流れる(こっちもいい曲です、詳細は下記リンクにて) 歌詞は今までの30年の思い出とこれからの活動の決意表明を歌っている 

見っけ (2019)

16枚目のアルバム 前作「醒めない」の作風
を引き継いだような雰囲気 作曲に関しては、いつものシーズン成績3割30本100打点って感じの安定のスピッツなんだけど、なんとなく作詞の雰囲気が今作から変わった気がする(具体的には、比喩表現や間接表現が少なくなって、直接的な表現が増えた) アルバムの完成度には関係ないけど、このアルバムあんまりいい思い出ない リリースツアー「JAMBOREE TOUR 2019-2020 “MIKKE”」のチケット取ってたんだけど、ツアー中にコロナ禍になってしまい、ツアーの殆どの公演が延期になっちゃったっていう悲しい思い出がある(翌年に“NEW MIKKE”ツアーとしてリベンジを果たすことになる)

■全曲感想
 M1 見っけ:ディズニーばりのキラキラしたシンセライザーから始まるパワー・ポップ 全部サビっていいくらいメロディーが良い これも「醒めない」と同じく決意表明の曲?

 M2 優しいあの子:シングル曲で朝ドラ主題歌、近年のスピッツの代表曲は「美しい鰭」とこの曲になるのかな 北海道の帯広の壮大な高原・牧場を想起させるような、のどかで美しい世界観が好き

 M3 ありがとさん:号泣必至の力強いロックバラード 別れをテーマにした曲、「ありがとさん」ってタイトルあまりにも良すぎる そして「君と過ごした日々は やや短いかもしれないが、どんなに美しい宝より 貴いと言える」って歌詞凄すぎ

 M4 ラジオデイズ:アルバムで一番好きな曲、駆け抜けるようなイントロから大サビに到達する怒涛の曲展開、あまりにも完成度高すぎる 歌詞は多分ラジオに傾倒してる少年を歌った曲、自分にとっての「ラジオ」は間違いなくスピッツだった

 M5 花と虫:なんとなく「涙がキラリ☆」を思い出させるようなギターロック この曲すごくいいと思う、瑞々しいサウンドと求心力あるサビにグッと来る 爽やかな朝のような雰囲気あるので「優しいあの子」も好きだけどこの曲を朝ドラ主題歌にしてもよかったのかも

 M6 ブービー:大人しいけど綺麗なバラード 前後の曲が強すぎるのでたまに飛ばしちゃうけどいい曲 「ブービー」ってドベから2番目のこと?

 M7 快速:やばい曲きた、この曲あんまり評価されてないけどめちゃくちゃいい 幻想的な女声ボーカルと夜の高速道路を疾走するような音作りが天才的 そして歌詞の「無数の営みのライトが瞬き もどかしい加速を知る」って描写にゾクゾクする

 M8 YM71D:ダンサブルなミディアムポップ あんまり好きじゃない、、 タイトルは「やめないで」の暗号表記らしい

 M9 はぐれ狼:ストレートなギターロック はぐれ狼(一匹狼)の人生を歌った孤高で男前な歌詞が気に入ってる

 M10 まがった僕のしっぽ:やばい曲きた、異国情緒あふれるフルートの音色から始まるどことなくプログレッシブな曲 Aメロ〜サビのシリアスなメロディからの大サビの超展開ははじめて聴いたときびっくりした

 M11 初夏の日:タイトル通り初夏の日を歌ったアコースティックソング 歌詞の中に「京都」っていうワードが出てくるけど、しばらく京都でのライブ限定で演奏されていた幻の曲らしい

 M12 ヤマブキ:アルバムを締め括るのはエフェクターが効いたエレキが印象的なカラフルなミディアムロック この曲大好き、前向きで男前な歌詞にグッと来るしサビの開放感が超気持ちいい

 M13 ブランケット:初回盤にのみ収録されてるボーナス・トラック(サブスクと通常盤では聴けない) アルバムに入れなかったのがもったいないくらいいい曲 メロディ・サウンドはシリアスな雰囲気なんだけど、これもサビで爆発する曲展開でとってもかっこいい

ひみつスタジオ (2023)

17枚目のアルバムで現時点での最新アルバム 前作から3年半も待たされたこともあってかなり期待値高かったんだけど、期待を軽く越えてきた大名盤 作風は引き続き「醒めない」以降の延長上って感じなんだけど、アルバム構成が劇的なので何度も通して聴きたくなる ジャケットとアートワークもアルバムの雰囲気がバッチリはまってるので、出来ればフィジカル(CDとかレコード)買って聴いてみてほしい 

■全曲感想
 M1 i-O(修理のうた):アルバムジャケ写のロボット「i-o」の曲 スピッツにしては珍しい、1曲目からゆったりしたバラード(リコリス以来?) 歌詞はi-oくん視点で、壊れても何度も直してくれる君(たぶんジャケ写のお姉さん)と一緒に生きていくよっていう歌詞、劇的な曲展開も相まってマジで泣ける

 M2 跳べ:アッパーなパンクロック 激しいのにしっかりとしたメロディと、「ここは地獄ではないんだよ」「吹雪もいつか終わるんだよ」っていう優しい歌詞が大好き

 M3 大好物:先行配信曲、なんかの映画の主題歌だった イントロのキーボードの音色からもう泣ける、歌詞は君の好きな食べ物なら僕も好きって歌詞、愛だな〜

 M4 美しい鰭:コナンくんの映画主題歌 「優しいあの子」と同じく近年のスピッツの代表曲 変則的なブラス・ロックで、リリース当時からかなり絶賛されてた記憶 が、、個人的にはあんまり好きじゃない

 M5 さびしくなかった:優しいスローポップ、「i-O(修理のうた)」の続編だと思っている ライブでこの曲聴けたときは泣いた

 M6 オバケのロックバンド:やばい曲きた、初期スピッツのようなストレートなロックンロール イントロからめちゃくちゃかっこいいし、何よりメンバー全員が歌ってる(初めて聴いたときはまじでびっくりした) 誰がどのパート歌ってるのかはMVで確認できます そしてメロディーはインディーズ時代の「子供おばけ」って曲の引用(詳細は下記リンクにて) 子供おばけ好きな曲なので、そういう意味でもほんとに嬉しかった

 M7 手鞠:穏やかな曲調が刺さるミディアムチューン 前後の曲が強烈な個性を放ってるのであんまり目立たないけどいい曲 これは赤ちゃんのことを歌った曲なのかな

 M8 未来未来:アルバムで一番好きな曲 只事じゃないイントロと怪しい女声コーラスで始まる必殺オリエンタル・ロック 弾丸のように歌詞が放たれるAメロからサビで開放される曲展開はかっこよすぎる 歌詞はたぶん現代風刺を綴ってる、皮肉効いてて良い 35年やっててこんな前衛的な曲作るの凄すぎる

 M9 紫の夜を越えて:コロナ禍真っ只中にリリースされた先行シングル曲 あの頃の後ろ向きな感情を全部吹き飛ばす、前向きかつ美しい曲

 M10 Sandie:オモチャ的なサウンドが映えるミディアムポップ 「ひみつスタジオ」の収録曲のなかでこの曲だけひみつスタジオツアーで一度も演奏されなかった、聴きたかった…

 M11 ときめきPart1:やばい曲きた、しっとりしたサウンドと美メロの絡みが完璧な超名曲 この曲でテレビ何回か出てたから、アルバムの核となる曲でもあるのかな タイトルも良い、初めてときめいた感情(初恋?)を「Part1」と表現する感性良すぎる

 M12 讃歌:シリアスなバラード メロディーもコーラスもマサムネさんのボーカルも全部美しい、隠れた名曲だと思う 

 M13 めぐりめぐって:最後を締め括るのはアッパーなロックチューン 「醒めない」「こんにちは」にも似た、バンドの決意表明的な歌詞 スピッツがまだまだ活動してくれそうで安心した

アルバム未収録曲

シングルのカップリング曲・配信限定曲・トリビュートアルバム参加曲についても触れておきます インディーズ時代の曲(アナキスト、晴れの日はプカプカプー、HAPPY DAY、午前10時のバカ太郎など)や、ライブ音源はあるけどアルバムに収録されていない曲(あの娘の胸の中、あかりちゃん、あかさたな、たまごの秘密、7月12日など)は除きます、キリがないので
これらの曲が収録された4枚目のスペシャル・アルバム、ずっと待ってます

■全曲感想
 爆弾じかけ:トリビュートアルバム「ソウル・フラワー・ユニオン&ニューエスト・モデル 2016 トリビュート」収録曲 サブスクにはないけどなぜかカラオケには入っている ストレートなロカビリー調のパンク・ロック なぜか途中でサンバ調になる、結構好き

 悪役:「優しいあの子」のカップリング 「ガラクタ」に雰囲気似てるギターロック カップリングに埋もれさせておくのがもったいないくらい良い曲だと思う 3分弱しかないけどメロディライン凝ってるし、サビの開放感がたまらない なんで「見っけ」に収録しなかったんだろう

 猫ちぐら:配信限定シングル コロナ禍のときに作った曲で、顔を合わさず各々演奏してできた曲らしい スピッツらしい柔らかくて繊細な歌詞とサウンドが心のど真ん中に刺さる あと、この曲のリリース後に開催された「猫ちぐらの夕べ」っていうライブのセトリが超いいです、映像作品にもなってるのでぜひ

 祈りはきっと:「美しい鰭」のカップリング 宗教音楽のような綺麗なメロディが特徴的 なんとなく「さらさら」にも似た感じもする あと、これ自分の知る限りライブで一度も演奏されていない

 アケホノ:「美しい鰭」のカップリング 最後の最後でものすごい曲 途中でフラワーカンパニーズの「深夜高速」のフレーズが歌われてる、歌詞カードにも「special thanks:フラワーカンパニーズ」って書いてあるからそういうことなんだろうな タイトルの「アケホノ(曙)」通りに、夜明け頃に聴くとマジで泣ける



ということで、スピッツ全曲(267曲)、Part1から37000文字以上書きました
自分の解釈とか思いを棚卸できて楽しかった
Part1から最後まで読んでくれた人いたら、本当にありがとうございました(感想教えてくれると嬉しいです)

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