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ダナンのアートを肌で感じる。

滞在5日目。

僕たちはタクシーでダナンで有名なデパート、ビンチョンプラザに訪れた。

1階のファッションコーナーを通りすぎて、朝ごはんをとるために2階にあるイートインスペースへ向かった。

僕たちはそこでフォーを食べた。

日本でいえばラーメンみたいなもので、安くてすぐ食べられる。

レジ横のケースにはアヒルの丸焼きが並んでいた。

ベトナムらしい。

僕たちは牛肉のフォーサトウキビジュースを飲んでおなかを満たした。

おいしかった。

2階のスーパーで、インスタントフォーやコーヒーなど、アパートで簡単に食べれるものを、1週間分購入した。

途中のお惣菜コーナーで、おいしそうなアヒルの丸焼きがあった。さっきみたアヒルを思い出したのでそれを購入した。

2時間ぶらぶらしてからタクシーでアパートに戻った。

アパートに戻ると、すぐに彼女が買ってきたアヒルの丸焼きをニコニコしながらハサミで切りわける。

彼女はアヒルが好物らしい笑 

ベトナムではアヒルはポピュラーで、焼いたり、蒸したり、卵などもよく食べられる。

彼女の実家でも何羽か飼育されていて、彼女のお母さんが、お盆などの祝日にそれをさばいてご馳走をつくるみたいだ。

彼女はそれが大好物とのこと。

しかし卵はニワトリのものをふくめ、苦手らしい。

お皿に盛りつけて実食!

味はあっさりとしていて、チキンと変わらない。おいしい。

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その夜。ホストファミリーに食事に誘われた。

そのとき彼女は長旅の疲れからか、体調をくずしてベッドで休んでいた。

僕が「今日は断ろうかと?」聞くと、せっかく誘ってくれたから一人でいってきてといわれた。

すごく不安だった。

準備をしてロビーに降りると、家族4人そろって待っていた。

お母さんのナさん、お父さんのハイさん、長女のクインさん、次女のヌンさんは現在日本語を勉強中だ。

僕はどこにいくかもわからず、車の後部座席にのった。

ホストファミリーがフレンドリーだとわかっていたが、知らない土地で知らない人々に囲まれ、言葉もうまく通じない。

ゆいつの通訳者の彼女もいない。

正直こわかった笑

となりのクインさんが英語で話しかけてくれた。

「ダナンはどう?気に入った?彼女とはいつ結婚するの笑?」

僕も最近勉強を始めた中学生英語で会話。

「とてもいいとこだよ。ビーチは最高だね!」

彼女がたわいもない会話でいろいろ話しかけてくれたおかげでとてもリラックスできた。

10分ぐらいして車がとまった。

周囲はまっくらな住宅街のようだ。

一つだけ明かりがついている家がある。

家の前にはネオンが灯ったサインがでていて、不思議な雰囲気をはなっていた。

みんなの後についていく。

部屋の中は天井が高く吹きぬけになっていて、壁中に絵がかざられている。

掛け軸がいくつもあり、それらにはカラフルな色でベトナム語の文字が書かれていた。

うえの壁には大きいキャンパスに一色で人物が描かれている。

どうやらアトリエのようだ。

僕もむかし絵を習っていて、趣味でも描いていたので、興味津々で眺めていると、奥のほうから一人の女性が歩いてくる。

「Hi ! Nice to meet you! 」

「ナイストゥーミーチュートゥー!」またカタコトとの英語であいさつした。

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話を聞くと、彼女はダナンで有名なアーティストらしい。

海外の資産家たちが彼女に製作を依頼してくるみたいだ。

とても忙しいらしく何ヶ月も先まで予定が埋まっているみたいだ。

先ほど見た人物の絵は資産家のものらしい。

どおりで高そうだ笑

彼女はベトナムのカリグラフィー[書道家]でもあり、師範でもある。

話によるとクインさんも彼女からカリグラフィーを教わっているらしい。

彼女は僕を席につかせた。

そして英語でいろいろ尋ねてきた。

「好きな色を二色言ってください。それからあなたの夢は?」

僕は質問に答え、自分の夢を日本語でローマ字で紙に書いた。

彼女はそれを見て、一人の助手らしき女性に指示をだした。

助手の女性は奥の部屋から筆と黒と青のインク、丸まった用紙を一枚持ってきて、テーブルの上に置いた。

彼女はその筆を手に取り、用紙を広げると、少し間をあけ、筆を黒のインクにつけ、ササッと筆をはしらせた。

なんの迷いもなく、あっというまに一文字、また一文字と流れるように書く。

次に筆を青のインクにつけ、またササッと書き上げた。

日本の書道にない鮮やかさと、アルファベットの曲線の強弱がとても美しい。

そして書きあげたものを僕に渡した。

何を書いたかはここでは言わないでおこう、旅先では感傷的になるものだ笑

僕はそれを受け取り、彼女にお礼を言ってその場を後にした。

たいへん興味深い夜だった。

僕たちは夕食を取るため、屋台へと向かった。

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続く