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全く真逆の社風の会社に転職したらどうなったか

今年も終わりに近づいてきたので、今年の個人的重大ニュースの一つだった転職について振り返ってみたいと思う。
今までとは全く真逆に感じる会社に転職してみたところ、いまのところ満足なので、内容をつらつら書いてみたい。

【まとめ】
職種:総合職→専門職
業務:ほぼ変わらず
給料:そこそこ→少しダウン
社風:お堅い→フランク
場所:職場→在宅
服装:スーツ→私服

どんな働き方だったか

新卒でお堅い感じの大企業の総合職として入社して10年経っていたのだが、どうにも総合職としての働き方が肌に合わない気がしていた。

総合職で入社すると、2、3年でジョブローテーションが繰り返されることが予定されていて、その際、全く違う部署に配属されたり、全国各地に転勤することが通常の流れだった。
計画されていたジョブローテーションどおりとはいかなかったが、年度末になると人事異動をヒヤヒヤしながら見守っていた。
引越しも新しい環境との出会いもたまにあるのはよいかもしれないが、頻繁にあるのは苦手なので、できれば避けたい。

それに加えて、私自身は真面目でお堅いと自負していたので、お堅い会社の方が合っていると思って入社したのはいいが、会社の方がお堅すぎた。
お堅い会社あるあるになってしまうので、例を挙げることはしないが、ともかくそういう会社特有の息苦しさを感じていた。

結局、今年の人事異動は無難だったのだが、いろいろな思いが積み重なってしまい、これも良い機会だと思って、えいや!と退職してしまった。
総合職の働き方だったり、息苦しさだったり、会社のどうしようもない旧弊だったり、職場の雰囲気だったり、コロナへの対応だったりと挙げればキリがないような小さなことが積み重なった感じだ。

なんだそんなこと、もう少し堪えていれば、将来安泰だったじゃないかとお考えの向きもおいでだろうが、有体に言えば、この会社で将来定年まで働いている自分の姿が見えなくなったというところだ。

さて、やめちゃったら半年くらいプータローでもしてゆっくり今後のことでも考えるかね、と思っていたら、同時並行で進めていた転職活動があれよあれよとうまくいってしまい、働き先が見つかった。

どんな働き方になったか

今の会社と真逆じゃーん、面白そう! と思って軽い気持ちでエントリーした会社との出会いが今年の生活を大きく変えたといって差し支えない。
なんか就活と同じような軽い感じだが、気にしない。
そういえば、就活記も書いているので、よかったらご笑覧いただけると幸いだ。

職種としては、どちらかといえば、最近話題のジョブ型と言った感じで、転勤もなければ本人希望以外の異動もほぼない。
しかし、業務の内容はこれまで経験した業務に近く、ほとんど要領は変わらない。

お給料が控えめになった分は、会社のいいように全国各地に飛ばされたり、妙な異動に振り回されたりする総合職のリスク分だと考えれば妥当だと思っている。
お金を引き換えに異動にはらはらすることのない生活を手に入れたと言えるかもしれない。

社風について言うと、そこそこ大企業ではあるが、お堅い感じもなくフランクな社風で、よくわからない煩雑な業務フローもないし、ハンコスタンプラリーもなく、本業に集中できるのもよかった。

また、このご時世で気になるのは、どこで働くかということで、感染拡大期にいやでも出勤だった前職に比べ、現職ではほとんどリモートワークになった。
そもそもが引きこもり体質なので、在宅勤務も苦にはならないのが幸いだ。
会議もオンラインで事足りるし、コミュニケーションツールも整備されていることも大きい。
その上、これを機に働き方がリモート主体になるということで、揺り戻しもなさそうなのが心憎い。
もう満員の通勤電車に毎日揺られる耐性はなくなってしまった。

ペーパーワークがほとんどないというところも在宅勤務をしやすい要因の一つだ。
前職でひいこら言いながらペーパレスを推進していたが、すでにペーパレスになっている会社に移った方が何倍か楽だ。

そして、当たり前だと思っていたことが打ち砕かれるのも転職の一つの魅力かもしれない。
スーツで通勤するというのが当たり前だと思っていたし、社会人ならそうあって然るべきとか思っていたが、オフィスカジュアルでもない軽装の私服通勤を経験すると、手のひらを返さざるをえない。
ネクタイで窮屈な首元も、クローゼットを圧迫する半袖と長袖のワイシャツも、まだ暑いというのにクールビス期間が終了してしまう絶望も、もう味わわなくて済むとなると心が軽くなる。

転職して感じていること

このように前職でいやだなーと思っていたことや、潜在的にいやだったことは、おおむね転職先で解消されてしまったので、総合的には満足のいく転職だったと振り返ってみて思う。

しかし、まだ入社して日が浅く、仕事の負荷も徐々に高まっている最中なので、まだいやな部分を見ていないだけかもしれない。
現時点では転職先の会社がよいものに見えすぎているというのは否定できない。

加えて、通勤だったり服装だったり煩雑な業務だったり、今までやっていた苦労をしなくなるので、人として弱くなってしまうのではとか不安に思ってしまうのも事実だ。
そういうときは、心の中でこう自分に反駁している。
洗濯機じゃ苦労が分からず成長しないといって、今時洗濯板で洗濯する人がいるか。ガスコンロじゃ火おこしの技術が身につかないといって七輪やかまどを持ってくる人がいるか。
今しなくてもよい苦労だったらしないほうがまし。
もし万万が一必要になったらその時心配すればよい。

うまくいったと思うとそのことでまた不安になるというのは真面目すぎて難儀なことだ、と自分のことながら改めて思った転職活動だった。

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