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松田ペット

松田ペット。

「略して松ぺ」の事はいつ知ったのか記憶に無いが、少なくとも15年くらい前からネットでその存在は認知していた。

わたくしも、下手くそながら絵を描く事がありますが、この絵の魅力は何か?と考えた時、その魅力とは

動物の絵でありながら、何処か人間の様な雰囲気を感じさせる目と、絶妙なディフォルメで有る

と思います。

リアルに描くだけなら、絵の上手い人誰が描いても、動物の絵の看板は成立する。

ただ上手い、
ただディフォルメされていると言った、

「小手先だけで描かれた、作者の個性やセンスを感じさせない絵柄」

だったら、こんなに愛される訳がないんですよね。
この絶妙なディフォルメと、ビビットな色使いの組合わせがあるから、松田ペットの看板が成立するんですよ。

「例の看板」

松ぺ読本


私はこのような本がある事は知らなかったし、
読んでもいなかったが、友人と松ぺの魅力について話ししている時、
直感的にアンディーウォーホルの様な、パッと目に飛び込んでくる色彩と、絶妙な表現の簡略化が思い浮かんだのですが、まさか、
松ぺを研究されている方と、同じ感覚を私も感じていたとは…🤔

たかが看板、しかもなんか変な絵の、田舎のペット屋の看板に、こんなに思いを馳せるとか、絵柄や設置されている場所、時期、個数、絵柄など考察する事があろうとは…しかも新潟県民ですらないのに。

松ぺの魅力に気がつき、グッズが販売されるようになってから、さらに興味を増した感じなのですが、この看板アートのもう一つの魅力は、
本にも描かれている様に、メメントモリというか、諸行無常を感じさせる美しさもあると思いますね。

看板はいつでも同じ絵柄で同じ場所にあり続けるとは限らず、昨日見た看板が、明日も同じ場所にあるとは限らないし、同じところに長期間ある看板も、雨風にさらされて色褪せていき、本来のビビットな色合いを見る事が出しなくなってしまう。

絵柄も絵師の代替わりで絵柄は今までと全く同じではない。

日々同じ様でいて、刻々と変化を続けていっている。その変化も含めて、看板アートは楽しむ事ができるのではないかと考えています。

また、その看板の取り付けられた場所や、取り付けた個数によって見え方が変わり、二十四の瞳のような、新しい楽しみ方も可能となっているのではないかな?

と、真剣に考えました。ペット屋としての真摯な動物の扱い、商売の姿勢は勿論ですが、
社長や松田家族のお人柄なども、看板と相まって謎の魅力を放っているという、不思議と人を惹きつける魅力のある、謎のお店でありました。


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