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2019.3.15 fri あめのみなかぬしさまお助けいただきましてありがとうございますに思いをはせる

数日前から、しみじみ感動したり、涙腺が緩んだりしている。
多幸感に包まれて、夜眠れなかったりする。
ホワイトデーに会社でお菓子をたくさんもらったせいかと思ったけど、それだけじゃない。 

私は約一年半前に、何も知らないままこの会社に転職してきた。
入ってみてびっくり、人々がとても優しいことに当初感動したことを覚えている。
あまりに皆が優しいので、私は最初何かの罠かと猜疑心を持った。それほど私は心が腐っていた。

腐るのも無理はなかったと思う。
私は、それまでの人生ずっと、あまりにもうまくいかないこと続きだった。

就職氷河期で就職に失敗し、結婚すれば夫の家業は傾き、子供を産めば育児ノイローゼになり、ママ友というものにはいっさい馴染めず、講師をすれば全く向いておらず、銀行にパートに出れば怒られまくり、ついには夫の会社は破産し、パートでは生活できず仕方なくフルタイムのこの会社を受けて転職してきたのだ。
そのころは、私なんてもう、人生を楽しむことはできない運命なんだなと、諦めの境地に入っていた。

だけど、この会社に入って、よい同僚と素晴らしい上司に恵まれ、初めて社会から受け入れてもらえたという感覚を覚えた。
上司から、これからはもうあまり自分を卑下するような事は言わないこと。あまり人に噛み付かないこと。そう言われた。かちかちに凍ってた心が溶け始めた気がした。

あるとき、私のミスで、上司がさらなる上司から責められるという事態が起きた。
私は今度こそはついに怒られると思った。
でも、戻ってきた上司はやれやれ参ったなという顔もしながらも、にこっと笑ってこう言ったのだ。

「どんなことも楽しもう」

失敗しても、自分はダメだとネガティヴになるんじゃなくて、楽しんじゃえばいいんだよと彼は言った。落ち込んだりブチ切れたりしてる猫川は見たくないもん、と。 

私の人生観はそれ以降、がらりと変わった。
その変わりようは、まさにコペルニクス的転換であった。

思えば私はこれまで、人生というのは、辛いことを頑張って耐えて努力し続けないといけないものだと思い込んでいた。
うまくいかないことばかりだったのは、潜在意識が引き寄せた当たり前の結果だったのだ。

でもあの上司と出会ってから、どんなことも楽しめばいいという概念が、初めて私の深層意識に染み渡っていった。
その結果、脳内のギアが入れ替わったかのように、本当にすべてが楽しめるようになった。 

年末に別の場所に異動してしまったその元上司が、この月曜日に、久しぶりに戻っていらした。
その日その元上司と飲んで語ってからずっとこの1週間、いろいろなことが思い出されて感謝の思いがあふれだして止まらない。
この状況に、幸せを感じずにおれようか。 

銀行で、重大な事務ミスを犯し、支店の評価を大幅に下げ、反省文を書かされ、先輩パートからは猛烈に冷たい視線を浴び、絶望的に心が折れて死んでしまいたいと思った2年前、こんなコペルニクス的転回が自分に起きる日が来るなんて想像もしていなかった。
ただただ、助けを求めてネットにすがり、たまたま見つけた斎藤一人さんの弟子の方のブログで「あめのみなかぬしさま、お助けいただきましてありがとうございます」という言葉を言うだけですべてうまく行くよというのを読み、無我夢中で「あめのみなかぬしさまありがとうございますあめのみなかぬしさまありがとうございます」と叫びまくった自分を、今は強く抱きしめてよくやったと褒めてあげたい、そんな心境の今日この頃。

#日記  #人生 #エッセイ

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