見出し画像

金曜日の朝、どうかシッポを振らないでくれ

【金曜日の朝、どうかシッポを振らないでくれ】
今回は殺処分の現場職員から、実際の声をご紹介致します。現場職員さんの苦悩がとくとくとつづられており、涙なくしては読めませんでした。是非読んでみて下さい。

殺処分現場の声


     思うこと

保健所での殺処分当日の金曜日に職員さんに甘えてしっぽを振る犬たちへの現場職員の渡辺 徹さんの苦悩がとくとくとつづられており、悲しみが伝わってきました。職員さんに苦痛を与える職場では、殺処分の相手が私たちの伴侶でもあった犬ネコの命だからです。動物愛護法の言う動物愛護の気風、生命尊重、友愛はここではどれほどの意味を持つのか?ここでは動物愛護法の趣旨が現場では生かされることなく、単なる処分場に終始している。

私たち一般人は動物愛護センターの存在意義が分からず、何かが欠けていると思う。そこには愛護と希望が欠落してるのです。殺処分は緊急避難であるべきです。

この文章は10年以上前のものであるにも関わらず、動物愛護センターはどれほど進歩したのか考えてみても、里親会をするようにはなったものの、いまだその職務内容は捕獲、殺処分という事後措置であり続け、無主の犬ネコの避妊去勢手術の機能は欠落したままである。肝心の無主である野良犬ネコの手術は民間に丸投げで経済的、時間等の負担を強いている。予防措置である避妊去勢手術の機能を放置し続けるなら動物愛護センターの心ある現場職員の職務が絶望、悲嘆でしかない上に、それが主な内容なのであれば人材も生かしておらず、何かが間違っていると私たち一般人は考えます。

動物愛護センターに持ち込まれ殺処分される大多数が子ネコであることから、解決策は予防措置である親ネコの避妊去勢手術をすることで必然的に殺処分数も減ることは周知の通りで、その事実を最も把握してるのが動物愛護センターです。

 動物の愛護及び管理に関する法律

目的
この法律は動物の虐待及び遺棄の防止動物の適正な取り扱いその他動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養、友愛、動物による人の生命、身体及び財産に対する侵害並びに生活環境の保全上の支障を防止し、もって人と動物の共生する社会の実現を図ることを目的とする。

命の尊重と共生、まさに避妊去勢手術なくして、地域社会との共生はありえない。

第4章のニ
動物愛護管理センター等

第37条のニ
動物愛護管理センターの業務として飼い主のいない犬猫の繁殖制限(不妊去勢手術)業務の実施。
その理由として、犬又は猫の所有者はみだりに繁殖して適正に飼育することが困難とならないよう適切な措置を講ずるように努めねばならない。
管理下にある飼い犬ネコですら不妊去勢手術を責務としてるのにまして管理下にない無主の犬ネコの不妊去勢手術が必要でないはずがない。

第37条の六
その他動物の愛護及び適正な飼育のために必要な業務を行なう事。

殺処分ではなく動物の愛護及び適正な飼育のために必要な業務を行なうこと、その必要な業務に、啓蒙を具現化するための避妊去勢手術が入ればこの条文も生きるというもの。

飼い主持ち込みの犬ネコの抑止に手立てはないか。諸事情はありりますが、これは終生飼養の放棄で責任放棄以外の何物でもない。これに付随して避妊去勢手術費用が高いことで手術をしたくてもできない飼い主の犬猫に対して、数が増えることから野良化したりして殺処分の対象の犬ネコが増える事は目に見えているので何らかの受け皿が必要になります。飼い主の犬ネコの持ち込みに対しては安い手数料を取り、殺処分には税金が投入されています。税金の効率、公正、公明、適正な使い方が求められ、殺処分ではなく生かすための費用に転換すべきです。一方、飼い犬ネコの持ち込みをする人には犬ネコ殺処分がどれほど残酷なのかをビデオなどで事前に見てもらい、翻意を促し、再度持ち込ませないようにすることが大切です。相手が物でなく生き物なので当然自分も重い責任を感じてもらう必要があります。

徳島県NPO法人HEART様からの写真提供

里親会でネコを里親に出す時は海外の動物愛護団体同様に避妊去勢手術を済ませてから出す。これを実現するには獣医の技術を磨くかベテラン獣医を外部から招かなければなりません。たまに6か月近い月齢の犬ネコに対し手術後に里親に出すセンターも見受けます。要するに避妊去勢手術ができる状況ですらあるのに野良犬ネコの手術はしないということにはどのような理由があるのか、出来ないのでなくしないのは理解しがたいことです。現在、ほとんどのセンターの里親会での里親への譲渡は避妊去勢手術は確約書のみで成立しているのです。これは性善説に立つ立場であり多くの問題を含みます。なぜ殺処分があり、里親会に絶えずたくさんの子ネコが出場しなければならないのかを考えれば、行政の責任からみても不妊手術をしてからネコを里親に出すのは当然の義務なのです。

海外の大きな動物愛護団体はクリニックを併設しており、そこでは周辺の野良犬ネコの避妊去勢手術を多数行って諸問題の解決のため貢献をしております。日本では稀に、クリニックを持つ動物愛護団体はあっても規模も小さく非常に限られています。海外の動物愛護団体のクリニックに代わりうる機能を有する施設が日本では無く代案が動物愛護センターです。海外の動物愛護団体の見習うべき点は日本に合う形に変えて取り入れ、できないことを探すのではなく、できることを探すこと。各地の愛護センターの建物は立派になってもソフトの部分、内容が未熟です。

動物愛護法に関する法律の基本の趣旨である愛護、共生を担保するための避妊去勢手術の機能を動物愛護センターが有することが最重要課題です。一匹でも不幸な命を生まない、殺さないをスローガンに掲げれば、次世代の低学年の教育の場として啓蒙が絵に書いた餅でなくなれば、動物愛護センターは初めて未来を語れる、血が通った施設に生まれ変わるはずです。

以下のリンクからホームページに移動できます。是非ご覧ください。

「HOME PEANUTS」ホームページ

動物愛護管理法

三重県動物愛護推進センターあすまいる

  • MISSION STATEMENT
    To lead the way toward a compassionate and caring community for all animals.

  • OUR VISION
    Companion animals reside in loving homes. Communities respectfully coexist with wildlife.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?