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詰め込みすぎ:インフレ・リスクと私の断食の共通点

2021年7月23日

ポール・クルーグマン

 多くの人がそうであるように、私もパンデミックの間に体重が増えてしまった。それは壊滅的なものではない──ワークアウトは続けていたし、心肺機能は維持されているように思う。しかし、普段よりも歩く量はかなり減って、振り返ってみると、快適な食事をし過ぎていたような気がする。

 だから今は、過去にうまくいった方法を試している。それは週に2~3日、カロリーを制限して空腹を我慢するといった方法だ。別にこの方法を布教しようってわけじゃないよ。最高のダイエットというのは、実際に続けられるものだ。だけど私はたまたま、持続的な自己管理を続けるよりも、自分で引き起こした短時間の苦痛に耐える方が、やりやすいってだけの話さ。

 では、なぜ断食には効果があるのだろうか?断食をしない日は、失ったカロリーを補うために、ついつい食べ過ぎちゃうと思うかもしれない。だけど、そうじゃないんだな──お腹が痛くなるまで食べられる量は限られてるし、断食後はいつもより多めに食べるけど、体重減少を防ぐほどは食べられないんだ。

 なぜ私は『情報過多』と思われそうな話をするのだろう?それは、来年以降の経済を、どのように考えるべきかということに関係していると思うからだ。

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