見出し画像

【漫画家志望物語7】初めての打ち合わせ。あと蟹飯。

初めて小学館へ打ち合わせに行くことになった私は、前日のうちに実家(神保町まで1時間)に帰り、愛猫と戯れてから次の日、小学館へと向かった。

以前の持ち込みで仮担当が付いたり、白泉社の漫画賞で名前が載ったり、今回の担当希望もあって、この頃すでに親は応援してくれるようになっていた。

前日はドキドキしてあまりよく寝れなかった。当日の朝、あまりにドキドキワクワクしすぎてセンター試験(現大学共通テスト)より緊張していた。電車に揺られて1時間、神保町で初めて降りる。
「バクマンで神保町出てきたなぁ」とテンションがとても上がりながら、小学館のある出口を出ると、そこは会社の目の前で「強い…」とビビった。

入り口から入ると、ロビーのようなところに開けたブースのようなところがあったので、ここで打ち合わせするのかな…?と思ったが、メールにて受付をして上に上がるように案内されていた。その手順通りに受付を済ませると、エレベーターで上に上がった。

指定された階に上がると、廊下に打ち合わせブースのようなものがずらりと並び、中には編集部が少し見えた。どうしていいかわからない私は、とても焦りながら、近くを通った社員らしき人に声をかけて、「〇〇さんいらっしゃいますか?」と担当の名前を告げる。そのまま呼びに行ってくれて、少ししたら担当さんが現れた。
担当「初めまして…とりあえずこちらへどうぞ!」
私を見て少し戸惑いながら、中へ案内をしてくれた。なぜ戸惑っている様子だったのかはその後すぐにわかった。

ここから先は

2,161字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?