死んだら棺に何を入れようか。
昨日、清凉寺のお身拭い式に行ったときの話をnoteに書いた。
釈迦如来像を拭った白布で着物を仕立てて亡くなった人に着せれば、浄土往生できますよ、といわれている。で、こんなことを書いた。
私はライブに行くことがないので、わからないくせにテキトーにたとえを出してしまったわけだけれど、たとえば坂東玉三郎さんが公演中に使った手ぬぐいをヒラヒラ~って客席に投げてくれて、それをゲットできたとしたら、もう家宝のように大切にするし、自分が死んだら棺桶に入れてほしい。
ほらね、やっぱり、同じだ。
ちょっと前の自分だったら、仏教と聞くと盲目的に信じるものというイメージがあったし、この話も
「そんなわけないでしょー。死んだときのもの用意したって、すぐ燃やしちゃうじゃない」
くらいに思って終わりだったと思う。
数年前、職場の先輩が若くして病気で亡くなった。
30歳の4月に脳腫瘍が見つかって、一気に進行。半年後には天国へ旅立った。
仕事で活躍していて、結婚したばかりで、さあこれから、という人だった。あまりにも突然のことで、信じられなかった。
先輩はファッションが大好きで、棺には生前好きだったブランドの服が入れられていた。あの世でもおしゃれを楽しんでくださいね、と思ったのを覚えている。
大切な人が亡くなったら、その人の死後が安らかであることを願う。今も昔も、形こそ変われど考えていることは同じなんだなぁ。
ふと、自分が死んだら棺に何を入れたいだろうかと考えた。
ぱっと思い浮かんだのは、「旦那との思い出の品がいいな」ということ。
一番は、指輪かな。付き合って初めて買ってくれた指輪はシンプルで着け心地がよくて、今でも毎日つけている。何より私が人生で最もしんどい時期にお守りとして買ってくれたものだから。
ここで現実的な話をすると、指輪は入れられないらしい。残念。他の物を考えておかないと。
そして、私にとって何より大事なのは旦那なんだなぁと気づく。
普段、テキトーな対応してしまうこと反省することしきりである。
そうすると、もっと二人の時間を大切にしようとか、思うよね。
死んだときのことを考えていたら、いつの間にか今のことを考えていたよ。たまにはこんな時間があってもいいね。
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