7月某日の日記 運転免許更新編
去年の7月の日記です。
久しぶりの日記だが、いつもと変わらずゆるりと書いていく。今日は運転免許の更新に行って、その帰りに銭湯に寄ってきた。私の日記は基本銭湯と寿司のことしか書いていないのだ。
行こう行こうと思っていた免許の書き換え。気づいてみれば明日が期限。交番でも出来るが、せっかくなので久しぶりに遠いところに行きたい! そう思って運転免許試験場まで行ってきた。
車で行けないことはないが、私は運転があまり好きではないので、電車で行くことにした。でも駅までは車で行った。予定ではこの車移動も合わせて片道2時間くらいかかる。すごい距離である。
今日は半袖がなかったので長袖で行くことにした。フード付きのちょい厚の長袖だ。そして、いつも使っていたヨレヨレのカバンがとうとう死んでしまったので、カッコいいカバンで行くことに。
元々入っていたものを出すのもめんどくさかったので、カッコいいカバンからは何も出さず、そこに無理やりバスタオルとタオルを詰め込んだ。あと眼鏡も要るな。
朝から家を出る。ついつい遅い時間まで寝てしまいがちだが、休みというものは朝から使った方が満足感があるのだ。駅に着き、車を停めて歩く。すでに33℃。
フード付きの長袖を着ている人間など周りにはいなかったので、私は馬鹿だと思われているのではないかと不安になっていた。
駐車場から駅のホームまで歩いたところで気付いた。カバンがどちゃくそ重いのだ(家に帰ってから測ってみたら9kgちょいあった)。
こんな重いものを持って歩かなければならないのかと絶望していた所に電車が到着。満員電車に乗って目的の駅まで行く。
名古屋まではそんなに時間はかからないが、それからが問題だ。名古屋駅に着いたらまず桜通り口から出て、地下鉄東山線の藤が丘行きに乗らなければならない。
そして、直ぐに降りなければならない。3分しか電車の中にいられないのだ。伏見駅で降りてまた乗り換える。今度は鶴舞線の豊田市行きの電車だ。
ここで初めてゆっくり出来る。22分間ただ電車に揺られているだけだ。スマホで面白記事を読みながら過ごした。
そして目的の駅である平針駅に到着!
ここからが難所だ。ここからバスに乗って平針運転免許試験場まで行かなければならない。
バスに乗らなくても行けることは行けるのだが、直線距離で2km弱でそのほとんどが登り坂になっているので、こんなクソ暑い日には到底無理である。こっちは長袖フード付きなんだぞ。カバン9kgだし。
平針運転免許試験場行きのバス停にはキャピキャピしたギャルが何十人と並んでいた。自動車の免許を取りに行くのだろう。ここは何曜日の何時に行っても基本混んでいるというのは知っているので、特に不満はなかった。
ギャル数十人とギュウギュウ詰めになってバスに乗る。普段なら降車ボタンを真っ先に押したい私だが、これだけ人がいたら1番は無理だと思って諦めた。多分全員同じところで降りるだろうし。
7分ほど経った頃、誰かがボタンを押した。バスが停車し、皆ぞろぞろと降り始めた。暑かった。やっと降りられる。小さなため息をつきながら私はバスを降りた。
あれ、ここどこだ?
今バスを降りた数十人が坂を登っていく。なぜだ。ここはどこなんだ。
バス停を見ると、平針住宅と書いてあった。1個前のバス停だ。なんでみんなここで降りたんだよ。誰かが間違って押して、つられて降りたら違ってたのか? みんな私と同じなのか?
バスで2分かかる坂道を登っていく。フード付き長袖長ズボン、カバン9kg。そして現在気温36℃。暑すぎる。皆同じようにだらだらと坂を登っている。
3分くらい登ったところでようやく試験場の敷地が見えてきた。もう少し行ったところに何かを配っている太めのおじさんが見えた。太めのおじさんはこう叫んでいた。
「アイス配ってまーす!」
神か!?
私はおじさんのもとへ走った。
「はいどうぞー、後でお願いしまーす」
おじさんはインド人だった。向かいにあるインドカレー屋の店員だったのだ。おじさんに手渡されたチラシには「アイス1個サービス」と書かれていた。
私はおじさんの目の前でチラシをグシャグシャに丸めてポケットに入れた。
「免許頑張ってくださいネ〜」
ちげーよ。更新しに来ただけだよ。
そんなこんなで平針運転免許試験場到着。デカい。やはり何度来ても圧倒される。巨大な警察署と消防署が合体しているのだ。
整理券をもらって中に入る。時間まで特にやることもなかったので中を散歩しながら過ごした。
本当にハイテクだ。カッコイイものがあると写真を撮りたくなる。パシャ。パシャ。
「ちょっとお兄さん! ここ撮影禁止だよ!」
近くにいた警察官に怒られた。というか怒鳴られた。めちゃくちゃ怖かった。めっちゃ怒ってたというかね、体育会系みたいな感じだった。オラァ! って感じの。
「すまぬ」
そう言って待合室に戻った。ここ空港みたい。しばらくして婦警さんが呼びに来て案内してくれた。1人1人呼びに来てくれるんだね。ていうか全員警察官の格好なんだね。交通課とかなのかな?
それから視力検査したりビデオ見たり、特にここに書くようなこともなかった。
いや、あったわ。隣の部屋から怒号が聞こえたんだった。おじいさんの警察官がめっちゃ怒ってた。外国人っぽい若者を廊下に連れ出してなにやら全力で怒鳴ってた。
あともう1つあった。どっかで立ってた時にいきなり肩叩かれて振り向いたら、超髭もじゃの熊みたいなタトゥーだらけのおじさんが立ってて、「落としましたよ〜」ってすごく優しい声で言って免許証を拾ってくれた。めっちゃ怖かった。そういえば本籍入るようになったんだね。ICデータで。
帰りもやっぱりギャルだらけだった。ギャルは好きだが、3人以上集まると恐怖に変わる。複数人の若者は怖いのだ。分かるだろう。JKはもっと怖い。男子高校生も怖い。全部怖い。
試験場の目の前のバス停にインド人のおじさんがいたので、さっきの平針住宅まで戻ることにした。登りは大変だったけど、下り坂ならまぁ余裕でしょ、という考えだった。
全然そんなことなかった。なんなら下り坂のほうが大変かもしれない。けっこうな勾配だったから。カバン重いなぁ。
「鯖?」
後ろから声をかけられた。鯖?
振り返ると外国人がいた。髭がアラウンドザワールドになっている。もじゃもじゃではなかった。
「鯖?」
なんで鯖?
「鯖?」
聞き返した。
「オー! 鯖鯖鯖〜」
は? なんだこいつ。
「ケツくせ」
髭外国人が私を指さして言った。私のケツがくさいっていうのか? どこで嗅いだんだお前。ていうか、ケツが良い匂いのやつなんているか? だいたい誰でも臭いもんだろ。なんで初対面の髭にそんなこと言われなかんのや。
「ケツくせ!」
髭外国人が私の特注で作った死神がプリントされた服を指でトントンして言った。ケツくせじゃなくて、ケスクセって言ってるようにも聞こえた。でもどのみち分からんよ。
「ベーコンハムハムソーセージ!」
そう言って私はその場を離れた。髭外国人はその場所にぽかんとした顔で立ち尽くしていた。人の尻をバカにするからそうなるんだ。思い知ったか無礼者めが。
平針住宅のバス停にはキャピキャピが何人もたむろしていた。お前らもインド人のおっさんが嫌でこっち来たのか。
帰りは時間かかってもいいから座って帰りたいな。なにか方法はないかな⋯⋯
そう思って周りを見てみると、バス停がもう2つあるのに気がついた。しかも誰もいない。ラッキー! ラッキーマン! そう叫びながら私は隣のバス停に移動した。
さっきのバス停の3分後だ。3分待つだけで敵がいなくなるなら喜んで待ちますわ。
バスを待っていると、坊主頭の少年が私の前で立ち止まった。私の作戦にあやかるつもりか? まあ1人くらい許してあげよう。
この子もあのキャピキャピ達と同じように免許取ってきたのかな。高校生かな、大学生かな。今って何歳で免許取る人が多いんだろうか。この子はまだ未成年なのだろうか。
そんなことを思っていると、坊主少年はポケットからタバコとライターを取り出し、私の前で吸い始めた。煙たい。ぶっ殺すぞ。
「こんなとこで吸って、それどこに捨てるの?」
周りに灰皿はなかったので、捨てる場所などないはずだ。私は1回しか会わないような相手には強く出られるので、聞いてみた。
「その辺に捨てます。あ、火はちゃんと消しますよ」
嘘でも持って帰りますとか言えよ。見過ごせなくなっちまっただろうが。
とはいえ、タバコを処分する具体的な策が浮かばなかったので、今回は見過ごすことにした。
でも、ただ見過ごすだけだと少年が調子に乗ると思ったので、「きみ、育ち悪いな」とひと言言ってやった。少年は「えっ⋯⋯」と言っていた。えっ、じゃないよ。さっき自分が「その辺に捨てます」って発言したの忘れたのか?
しばらくしてバスが到着した。ガラッガラだった。私はウッキウキでICカードをタッチし、席についた。あとは9分揺られて平針駅に行くだけだ。ゆっくりしよう。
私はまたスマホで面白記事を見ていた。夢中になるほど面白かったが、目的地は終点なので、乗り過ごすという心配はない。
スーパー面白記事を読んでいると、ふと視線を感じた。ポイ捨て坊主が私を睨んでいるのだ。何ガン飛ばしてんだよ。
私はバスが信号で止まったのを見計らって坊主のところに行った。
「何か用?」
「俺、平針駅に行こうと思ってあなたについてきたんですけど」
なんでわざわざ言うの?
「それが何?」
「このバス、新瑞橋駅行きじゃないですか!」
「えぇーっ!?」
新瑞橋駅ってどこ?
「ごめん!」
そう言って私は近くの席に座り、スマホの乗換案内アプリで調べた。
新瑞橋駅まであと20分くらいかかる。平針駅とは全然違う方向に向かっているので、今降りても意味の分からん場所に降りることになる。
困ったな。新瑞橋駅まで行くか⋯⋯
てかさ、よく考えたらバス停が何個かあったらそれぞれ行先違うのが当たり前だよね。ギャルから離れられたのが嬉しすぎて全然気付かなかったわ。ポイ捨て坊主もちゃんと見ずに適当に私についてきたのが悪いんじゃないか。
「お兄さん!」
ポイ捨て坊主が私を呼んでいる。なんなんだコイツは。
「平針駅より新瑞橋駅からのほうが名古屋駅まで30円安く行けますよ! 時間はかかりますけど!」
「マジ!?」
やるやん坊主。
あ、でもバスの運賃やばいんじゃないか? 30分も乗ってたら400円くらいかかるんじゃね?
「新瑞橋駅までこのバスはいくらなの?」
「このバスはどこに行くにも200円だそうです! 平針も200円なので、30円得しましたね!」
なんと! これ、平針運転免許試験場から帰る人はみんな知らないんじゃないか? 30円安くなる裏技として記事に出来るんじゃないか?
「結果オーライやね!」
私がそう言うと、坊主は表情を曇らせた。
「でも俺、次の予定間に合わなくなるんです。バス降りたら遅れるって電話しなきゃ⋯⋯」
「ざまみろ」
「えっ?」
しまった、つい言ってしまった。私は思ったことがすぐに口に出てしまうのだ。
「いや、間違えた、ごめん」
「え? あ、はい⋯⋯」
坊主は不思議そうな表情のままスマホに目線を落とし、それから喋らなくなった。
新瑞橋駅に到着すると、坊主はすぐに降りて走っていった。走りながら電話するんだろうか。もしかしたらギリギリ間に合うとか?
新瑞橋駅は初めて来たので、少し周りを散歩することにした。ここも地下鉄なので、地上にはちょっとした店がいくつか並んでいた。
靴や服が外に放り出してある。3500円という看板が立ててある。3500円均一なのだろうか。高すぎるだろ。名古屋だと普通なのか?
居酒屋もある。薬局もある。でも、物音ひとつしない。人の声も聞こえない。誰もいない街のような静けさだった。
いいなぁ、こういうの。名古屋は都会ってイメージだったけど、ちょっと電車に乗ればこんな寂れた雰囲気の場所があるんだね。ノスタルジックな気分になる。
めっちゃデカいあかのれんがある。イオン並みの大きさ、というかイオンの居抜き物件じゃないか? これ。こちら側からはあかのれんのロゴしか見えないが、あかのれん単体でこの大きさなのだろうか。だとしたら国内最大なのではないだろうか。
トイレ行きたいな。あるかな。あるよな、名古屋だし。地下鉄だし。
地下への階段を降りて改札に向かいつつ探していく。あった。すぐに見つかった。入ろ。
「くっさ!」
「すみません!」
あまりにもしっこ臭かったので思わずくっさ! と叫んでしまった。3個小便器がある。こういう時私は真ん中を使う。
私は変なところで神経質になる人間なので、こういう時は左右対称になるような場所を選ぶのだ。
そういえばさっき「すみません!」って聞こえたような。あ、個室に誰か入ってる。自分のうんこがくさいって言われたと思ったんかな。自意識過剰やね、きみ。
地下鉄の路線図を見てみると、驚愕の事実が発覚した。この新瑞橋駅、名古屋まで1本で行ける! 乗換えがいらない! すげーなお前!
んでそっからいろいろ電車乗って、やって来ましたよ銭湯に! ここは実は前回の日記エッセイで訪れた銭湯なんです! (前回のエッセイはこちら! 『もうすぐ閉館してしまう銭湯に行ってきた(5月23日)』https://note.com/nekocho_shippo/n/n438093888ee9
7月31日で閉館してしまう銭湯です。この日記を書いているのが9月11日なので、もう完全に閉館してますね。そういえば9月11日って野原ひろしとみさえの結婚記念日じゃなかった? あと友達の誕生日も今日だ!
このお店の日記書くのもう3回目なので、余計なとこは省いて書こうと思います。いつの間にか敬語になってた! 直さねば!
店、IN! 下駄箱、IN! 金払って脱衣場IN!
いっつもいっつも人の股間見やがって。ノーパンがそんなに珍しいか。ツルツルがそんなに珍しいか。私から見たらお前らのそのもじゃもじゃジャングルの方がよっぽどおかしいぞ。股間に黒い綿菓子つけて歩いてんじゃねぇよ。
ジジババの視線に迫害されながら風呂へと向かう。あ、ジジババじゃなくてジジおじだ。ババはさすがに男湯にはいないわ。
体を隅々まで洗ってから湯船に入る。これは鉄則。掛け湯だけで済ませてはならない!
今日は入ったことのない風呂に入ってみるか。電気風呂と露天風呂だな。
まずは電気風呂⋯⋯
!?
なにこれ! 電気が通ってる!
いや当たり前だろって突っ込まれると思うんですけど、そうじゃないんです。思ってたより電気電気してるんですよ。
骨を怪我した時に整形外科とかでやるちょっとしたビリビリみたいなのを想像してたのに、指とか手首が勝手に曲がっていって、ブルブルするようなレベルの電気なんですよ。また敬語になってるし。
ヤバいんよ! こんなの全身浸かって大丈夫なの? って思ったけどおじいさんとかも入ってるし私も入ってみるよ!
やばい! すごい! 死ぬ!!!!!
心臓より上と膝がお湯から出てる状態なんだけど、それでもやばい。一定のリズムで電気が流れるんだけど、電気が流れてる間は全く動けない。多分頑張れば動けるんだろうけど、そんなレベル。
隣の「強」って書いてあるほうに手を入れてみた。
ドッドッドッドッドッドッドッ
痙攣!? なにこれこっわ!
これはさすがに全身は無理だわ⋯⋯
こっちでも肩まで浸かるか悩んでるのに。怖いからもう出よ。
そう思ったら急にドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ
リズムが変わった! 動けぬ! 助けて(´;ω;`)やばいよ助けて(´;ω;`)死ぬ殺される(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)(´;ω;`)
って思ってたら解除されたので、必死に逃げた。露天風呂行こ。なんか全身疲れたな。こういうものなのか?
外さっむ! 夏なのになんでこんな寒いの? 体温が上がってるからか? 早く湯に浸からねば⋯⋯
「なぁ、ここのアカスリ知ってるか?」
「知らない」
「最高だったぜ」
「へぇー」
そんな会話が聞こえた。ちなみに会話はそこで終わった。聞いてる方もなんか質問とかしたれよ。話広がらんやろが。まぁ黙浴なんだけども。
露天風呂は普通の風呂だった。アカスリ私もやってみようかな。猫に引っ掻かれた傷とかあるけど大丈夫かな。どうやって予約すればいいんだろう。
寒かったのでとりあえず中の風呂に戻った。特に名も無き風呂に浸かっていると、スク水の40歳くらいの女性が歩いてきた。前に来た時も当たり前のように歩いていたな。アカスリの人だ。
私はその人を呼び止めた。アカスリの予約の仕方を聞こうと思ったのだ。
「今からでもいいですよ」
まさかの今からでもOKということだったので、すぐにやることになった。今まで見てただけだから分からなかったけど、この人多分韓国人だ。日本語があんまり上手じゃない。ここが閉館したらこの人の仕事はなくなってしまうのだろうか。
アカスリって初めてなんだけど、どんな効果があるんだろうか。けっこう体洗っちゃったけど垢は出るのだろうか。
「本当は石鹸で洗ってほしくなかったです」
だって。アカスリやる場合は軽く洗うだけの方がいいみたいです。勉強になりました。
タオルを奪われてすっぽんぽんの状態でうつ伏せに寝かせられる。なんかめちゃくちゃ寒い。
背中にお湯をかけられた。あったかい。天国や。と思ったらゴシゴシが始まる。多少痛いが、そこまででもない。ただ、けっこう寒い。
予想通りあまり垢は出なかった。金が無駄になってしまうのではなかろうか⋯⋯
垢を洗い流され、仰向けになってくださいと言われた。タオルも何もかけてくれなかったので無防備だ。
女性が私のちんちんを見て言った。
「大きいですね、脱毛してるんだぁ」
セクハラだぞ。可愛いお姉さんなら興奮するが、お前は私よりだいぶ歳上だろうが。次なんか言ったら通報だ。
それから全身をくまなくゴシゴシされた。脇の下がめちゃくちゃくすぐったかった。タマタマまでゴシゴシされたのでヒリヒリする。
「オイルリンパマッサージやりますか?」
タマが痛くて泣きべそをかいていた私に女性が聞いてきた。リンパって股関節のとこのあれだよね。前に1回だけ受けたことあるけど、めっちょんめっちゃん痛かったんだよな。
「やりません!」
「じゃあ、少し湯船に浸かった後出てきてください」
女性がそう言った。
ふーっ、あったかい。めちゃくちゃ寒かったなぁ。結局あの人何回もちんちん触ろうとしてきたけど、なんなんだろ。無敵の人なのかな? ここが閉館するからやけくそになってるのかな?
しばらく浸かって外に出ると、脱衣場にアカスリの女性がいた。
「はい、体拭いて」
言われなくても拭くわ。てかなんで当たり前のように脱衣場にいるんだお前は。
体を拭いて、ズボンを履いた。
「パンツ履かないの!?」
うるせぇなぁ。いちいち見とんなや。
そして長袖のフード付きの服を着る。
「長袖!? しかも下着なし!?」
うるさいなぁ。シャツ着ると暑いんだよ。なしでも暑いけどさ。
「では、4000円お願いします」
そのために待ってたのか。
値段表とか見てなかったけど、4000円なんだな。ちゃんと払いますよ。もう1個行ったとこで待っててくれればよかったのに。
それから椅子があるところに行ってしばらく寝てから帰りました。おわり。
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