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ヘンなひとをつくらない

ぼくの日課としてゲームショップに立ち寄ることがあげられます。学校終わってから、お仕事終わってから、用事が終わってから、ショップに寄ることはどの優先順位より高いものです。

Switchやサブスクでレトロゲームが配信され、
大変便利になった今日ですが、それでも全てを網羅することはかないません。

人気であるとか、ある程度お客さんが見込めるようなゲームであるとか、SNSで叩かれなさそうなタイトル(?)であるとか•••。
わかりませんけどね。


そうしたふるいから溢れたタイトルというのも当然あるわけでして、ゲームショップには配信ではなかなか遭遇しえない"お出会い"がふっと生まれることがあるのです。
ゲームって底知れないほど産みだされておりますから、自分の見識の限界をパクッと超えてくる。

知らんゲームを発見した時のテンションの上がり方と言ったら!!


先日「さくらももこのウキウキカーニバル」略して「うきカニ」を買いました。

ゲームボーイアドバンスで2002年、任天堂からのリリースタイトル。個性豊かなさくらももこの世界観で、"カーニバルいいん"としてようせいと共にカーニバルをひらく、というのがメインのゲーム。

"いいん"というので、率先して町の人々をお誘いしなければなりません。"チラシ"を配り、ひとりふたりと、どんどん参加していただきます。ただこれだけ?とお思いでしょうが、ここからがゲームとして本領発揮。いいわけだったり、条件だったりと、町の人々はなかなか首を縦にはふってくれないのです。

おつかいをたのまれ、アイテムを提供するだとかで、なんとかカーニバル参加人数を増やしていきたいところですが、「うきカニ」のテキストが秀逸で、ついつい読み耽ってしまいます。

町長さんの「わかりやすいって評判だからね」と言われましても「なんかわからんけど、なんとなくわかる」程度のことであったり、ジャムで服の染める仕立て屋さんがあったりと、「いやいや•••(笑)」と常々ツッコミたくなるテキストとキャラクターばかり。

たったの2行、文字数にして15〜20文字程度。
これにキャラクターに命を吹き込むのは並大抵ではないでしょう。製作者の意気込みを感じます。


携帯端末の"ミニパ(ミニパソコン)"でうさんくさいウィンドウズ体験出来ますが、これがまた優秀すぎて•••ついついネットサーフィン。各種お店もお寺もホームページを持っており、読みやすく見やすい。また、用語説明や町民の情報、好みや誕生日なども書かれており、好きなことを好きなように発信するという、インターネットのなつかしい価値観に触れるられますしね。もちろん主人公もノスタルジー感じるホームページも作れちゃいます。2002年ですよ

相手にしっかり向かい合っていないと「失礼だから」と言う理由でアイテム渡せないシステム。


時代の面影を映し出すあたり、さすがとしか言いようがありません。さくらももこのキャラクターも合わさり破壊力がハンパない。どこかMOTHERの空気感がただよっています。


それもこれも、「あんたヘンダヨ」と言う
"ものさし"がないんですね。基準を設けない。

言ってしまえば"常識"がない。
どういう人がいてもいいし、いなくてもいい。

考えにかたよりがあっても咎めないし、
咎める理由もない。大げさに言えば"らしさ"の中で生きいている。そういう"らしさ"に触れると、励まされ、勇気が湧いてくる。


多様性騒がれる現代、真の多様性を感じさせ、プレイヤーは画面の向こうにいるにもかかわらず、いつのまにかウキウキカーニバルの住民に染まってしまう魔力。


ゲームショップで見つけなかったら出会えなかったキセキだと思います。いつでもどこでもネットで調べ、ネットの評判で物差しをはかりガチですが、こうしたローカルな出会いもコレからは大切にしていきたいところです。

偶然性の出会いこそレトロゲームの魅力ですね。


ヒトクセもフタクセもある、
そしてトコトン"平和さ"がステキポイント
「さくらももこのウキウキカーニバル」

スキップしながら(今作はダッシュがスキップ。ちなみにリズムよくスキップすると高速スキップできる。けどタイミングもシビア)


ほっこりシュールな
世界観に飛び込んでみてくださいね♪

さぁ今日も気持ちだけはスキップして、
ゲームショップをのぞきに行きますか。



コケでした〜。

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