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「パパを育てる」という言葉になぜ女性は怒るのか?

こんにちは、ベビーシッター兼保育士のねこばすです。
そういえば、保育園での仕事は3月末で退職することになりました。
新しい仕事を始めます。

さて、だいぶ前のことになるのですが、あるツイートがバズりました。
Twitterを始めて5カ月で初のこと。

私自身には子どもがいないので直接私が言われたわけではないのですが、
Twitterでも実生活でも周りのママさんがよく言われている言葉でそれに疑問があっての呟きでした。

とは言っても、女性ってこれ関連の言葉はよくかけられると思うのです。
男性は単純だから掌で転がして
◆男性は永遠に子ども、育ててなんぼ
◆男性を立てろ

こういったことを言われ続けてきた結果、子育ての場面でも「パパを育ててあげて」という言葉にいきつくのですね。

男性と女性の違いはあるから真理でもあるとは思います。
だけど、子育てとなるとちょっとそれでは済まされない部分があるでしょう。
だって、男女どちらも親なんだから。

リプや引用RTも全部拝見して、様々な意見があることも知りました。

今回はその振り返りをしてみようと思います。


どんな反応があった?

内容を見ていくといくつかの傾向が見られました。

①実際に子育てや家事をしない夫がいる女性からの共感
②子育てや家事をしている男性からの反論
③女性からの反論

女性からの共感

①については分かりやすいですよね。

◆「俺も4人目の子どもだから」と言っちゃう夫がいる
◆義父母の尻ぬぐいをさせるな
◆女性だって必死に勉強して母親になるのに
◆仕事でもそんなに受け身なのか

などのリプが多々あり、その通りですねとしか言いようがありません。

女性は「一緒に子育てをしたい」と思っています。
2人とも親なのだから一緒に子育てをするのは当然のことです。

だけど、男性はそう思っていない人も多い。
役割分担の意識が強いのか、自分の育ってきた環境が「夫婦で子育てや家事」ではなかったのか、背景は色々あるでしょう。

これを義父母に言われることもあるらしく、相当イライラするでしょうね。

「この人を育てたのはあなた方でしょう。育てきれなかったことをこちらに投げられても困る」
と私がその立場だったら絶対に思います。

言葉ってすごく重いものです。
こういったことをお嫁さんにサラッと言えちゃうということは、その価値観に基づいた子育てをしてきたということ。
そして、その価値観をナチュラルに刷り込まれた男性に育ったということです。
だから、男性本人としては普通の感覚なのですね。

キツイ。

男性からの反論

これも私の中では想定範囲内でした(いわゆるクソリプも含めて)。

そもそも男性の方々、
「お父さんを育てる」や「男性を掌で転がす」などの言葉にイラっとしませんか?
子育てをしている人はするはずです。

仮に仕事の場面でそれを言われることを想像してください。
「バカにしているのか!」となりますよね。

でも、実際は家庭のことは女性におんぶにだっこな人が多いのです。

仕事が忙しくて大変というのはあるかもしれません。
ここで仕事と子育てと家事のどちらが大変なのかを論じるつもりはありませんが、確かなことがいくつかあります。

2人の子どもである
◆子育てをせず子どもと接する時間も短い父親に子どもは懐かない
◆今の生活が一生続く保証はどこにもない

2人の子どもなのに自分は子育てをせず妻に任せっきりにして、子どもが懐いていない状態で妻に万が一のことがあったらどうするのでしょうか?

ずっとベビーシッターや家事代行を使い続けるだけの財源があるのでしょうか?

もっとも、Twitterで私にリプをくださるお父さん達は子育てや家事をしている方々が殆どで、

子育てを学べる機会が女性より圧倒的に少ない
◆まだ子育ての場面に男性は少なく肩身が狭い

などのご意見がありました。

確かに用意された機会は女性の方が多いのかもしれません。
それは改善していく必要があります。

ただ、学びを取りにいこうと思えばいけますよね。
Amazonに子育ての本だって山のようにあります。
妊娠中の検診や○○学級的なことでの話をパートナーから聞くこともできます。
ネットで調べることもできます。
私がフォローしている方の中には、実際に保育士資格をとったお父さんもいます。

私もそうやって自分で勉強してきて、そして何よりも実際にお子さん達に触れ合って段々とできるようになってきました

肩身が狭いと感じる気持ちも分からなくもないです。
でも、実際児童館でママ&子どもばかりの中にパパ&子どもがいると、私はとても嬉しいですし「当たり前の光景」になってほしいとも思います。

男性の皆さま、子育てをしない理由はありませんよ。
これからは、収入も子育ても家事もパートナーとシェアしていく時代です。
そんな両親の姿から子どもは大切なことを学びますし、現実的なリスクも最小限にすることができます。

女性からの反論

これが意外と多くありました。

仕事でも先輩が後輩に仕事を教えるのは当たり前
◆知っている方が教えればいいだけでは?
◆ダンナは操るものだと思っていた方が効率的

上2つの意見は男性からもいただきました。

確かに細かい単位で考えたらそうかもしれません。
妊婦検診に行ってきた時とか。いつでも夫婦一緒に行けるとは限りませんから。

共有できることはしていけばいいし、2人とも知らないことは一緒に勉強すればいい。
そして、実際にあかちゃんが産まれたら同じ所からスタートするようにするのが大切だと思うのです。

だって、親としては父母2人とも同じ新人じゃないですか。
お母さんが先輩でお父さんが後輩じゃないですよね、同僚です。

それに、実際子育てと産後の肥立ちでお母さんは満身創痍な状態。
その中でパートナーに「教える」というのは大変さが増えることでもあるのです。

それを心身穏やかな状態でできる人はそうすればいいですが、実際は難しいでしょうね。

「やろうとしても妻が自分のやり方を嫌がる。だからやりたくない」
というのもあるようです。

それも妊娠中から一緒に勉強をしてスタートの時点でやり方を共有しておけば、防げることも多いのではないでしょうか。
というか、そういう姿勢でいればズレが生じた時にも話し合うことができると思います。

「子育ては夫婦ともに取り組む長期に渡るミッション」

へそを曲げている場合ではありません。

そういったことがかなわずに苦労をしてモヤモヤもして疲れ切って、そういった女性がいきつく境地が「操る方がラク」なのかもしれません。


私が今思うこと

「お父さんを育てる」という表現は、女性を「男性のお母さん」とみなしつつ、「子育てをするお父さんをバカにする」言葉です。

確かに今の子育て世代は、自分が子どもだった頃旧式な育てられ方をしてきました。
その時代と今は色んなことが変わっていることをまず認識しましょう。

親からの刷り込みは根深いものですが、そこは柔軟に。
自分で自分をアップデートしていく必要があります。

それと同時に実際の行動にも変化を。
とにかく妊娠中が大切なんだな、と私も再認識しました。
(本来だったら結婚する時や学生時代から)

パートナーと一緒に子育てや子どもについて学び、
子育て観や役割分担などの擦り合わせをしておくのです。

そうしておくことで、実際にあかちゃんが産まれた時に「一緒に子育てをスタートすること」ができます。

実際産まれたらそこからは戦争ですからね。
本来は出産と同時にお父さんも育休をとってほしいところ。
(来月から育休の周知・意向確認が義務化されますが、実際どうなるか非常に気になります)

子どもと一緒にいられる時間は思っているより短いそうです。
仕事だけに人生をささげるのは今時ではありません。

お母さんに育てられてお父さんになるのではなくて、家族皆で成長していくのが本来あるべき姿であり子どもに見せたい姿なのではないでしょうか。

今パートナーが妊娠しているという方、今ですよ。今もうあなた達の子育ては始まっているのですよ!







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