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昔図書館で働いてた

 今でこそ就労継続支援A型事業所で軽作業をしているが、元気だった頃は図書館で働いてた。

 司書資格を持っていなかったので、事務として入ったが、仕事内容はほとんど正職員と変わらなかった。

 カウンターでの応対や電話連絡、本の整理にイベントの企画など、大変だったけれど充実していた。

 凝り性の私は、夏休みに「読書マラソン」という企画を立ち上げ、子どもたちがいく冊かの本を読むたびシールを貼り、全部集めたら栞と交換、というイベントをやってのけた。

 スタンプ台紙からシール、栞に至るまで張り切って作り、企画は大成功を収めたが、夜中まで制作にあたったせいか仕事をやり過ぎ、身体を壊してしまった(←アホか?)

 本来の業務は単純な財務事務で、予算を取るための書類を作るだけの面白みのない仕事だったから、イベントに張り切りすぎたのだろう。

 どうやら図書館で働いてた3年間が私のピークで、あとは障害者雇用のどうでもいい(!)仕事ばかり。それらはてんで私に向いてなかった。

 いくら障害者といっても、やれる時は人並み以上のパワーが出るのだから、簡単な業務ばかりだと物足りないのだ。まあそのパワーが持たないのが、障害者である所以なんだけどね。

 今でも、カウンターの中で大慌てで本を処理している夢を見たりする。強い印象に残っているようだ。

 あの時は自分の好きなように工夫できて、周りからも「猫足さんすごい!」なんて言われて、気持ち良かった。

 その後の障害者雇用なんか、ちょっと気を利かせると「言われてこと以外はするな」だと。「誰に許可取ってやってるのか」なんて言われて、ホントやる気無くした(すぐ辞めたけど)。

 今や疲れ果てて、A型事業所でさえ休みがちだ。このムラさえなければ人並みに働けるのに。いや、ムラがあるから障害者なんだってば。

 今でも図書館に憧れがある。でももう体力的に無理だろうな。あの頃は楽しかった、というお話。

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