熟し切った桃を食べた。
桃は昨日の夜買ったものだ。
盆入りで、いつもより高い桃が並ぶ中、おつとめ品で一個だけ残ってた。
既に皮は全体的に黒ずんでいて、冷蔵庫で保管していたものの、冷蔵庫に面してる部分は桃自身の重みで少し潰れていた。
チーズと一緒に食べたくて、チーズも買っていたが、触るだけで皮が剥けるから思わずシンクの上で剥くだけ剥いてそのままかぶりつく。
皮も黒ずんでいたが、果肉も繊維に沿って茶みが広がり、気にする人は食べれないくらいだ。
味は熟し切っていて舌にすこし痺れを感じつつも疲れた甘さが残る。
そういえば一カ月前は、同じ場所、同じ方法でプラムをたべた。
あの時は熟す前だったから綺麗な黄桃色だった。暗い赤色の皮を力をいれてちぎり、思い返すだけで唾が出てくるくらいの酸っぱさだった。
手と目でしっかり味わったからか、やけにあの酸っぱさが舌に残っている。
この桃もまたシンクで何かかぶりついた時に思い出すのだろうか。
おつとめご苦労様でした。