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もし私しか居ない世の中ならば

地元の飲食店がつぶれるたびに思うことがある。
もし私が100人いたならば、あの店はつぶれることはなかったのに。

小さな頃から食べるのがすきだ。
実はひみつだけど、先日体重100キロを見た。
ちなみに身長は165センチなので、重度の肥満になるのかもしれない。

しかし、いたって健康。
膝は痛いし、黒ずんでるし、腹出てるし、高血圧ではあるけれど、いたって健康なのである。
肥満なだけで。

食べるのが大好きで、給料のほどんどを食べ物に使うようなわたしが世の中にたくさんいたならば、多くの飲食店が繁盛することだろう。(各地で地盤沈下は起こるが。)

先日母と自動運転機能がついた車の話をしていた。

「自動運転機能ってすごいよね。しかし、よくそんな事を思い付くよね。」「いや、思い付くのは簡単だけど。それを実際に作るのが本当に大変な事だよね。」と言う話から、世界の最新技術の話になり、人々の努力の話になった。

ふと私が「本当にすごいよね。もし、世の中私しか居なかったら、そんな頭がいいことは考えついたりしないもんね。」と言ったら母が真面目な顔をして「そりゃそうよ。世の中にあんたしか居なかったら、今ごろまだ前方後円墳作って生きてるよ。防寒対策も出来ずに冬になれば寒さで何人か死んで、それでもへらへらしながら毎日その日暮らしを続けているよ。」と言った。

ありえる・・・。

全然ありえるし、むしろ前方後円墳まで行き着いているかも怪しい。
高床式住居にネズミ返しをつけれるかも怪しい。
ネズミに足をかじられてきっとまた何人か死んでいるはずである。

そう思ったら世の中が私だらけじゃなくて本当に良かった。

世の中には色々な人がいて、たまに自分とは違う考え方の人の事を理解出来ずに腹をたてたり。
自分の思う常識から逸脱した人を見れば「普通はこうするでしょ?」と心の中で罵ったりしていたけれど。

みんな違うからこそ、今の世の中があるんだよなぁ。と思うと自分とは違う考え方、常識、個性の人がいることは有難いことなのかも知れない。と思う。

つぶれてしまったあの店のことは本当に残念だけれども、あの店に行くわたしが居て。
あの店には行かない誰かが居て。
あの店を知らないあなたがいるから世の中は今日も日進月歩しながらより良い方向へと一歩一歩着実に進んでいるのかも知れない。

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