長く愛される有名作品を消化するモチベーションとVtuberの同時視聴配信

今日はいつもより首が重くて足が痺れています。

「わたしは普段Vtuberの文句ばかり言っているのにVtuberに関連する記事を書いています」という反省札を下げながら正座しているので。

先日、兎田ぺこらの『カカロット』配信のアーカイブを少し見ました。改めて『ドラゴンボール』という作品の面白さを実感したと共に、このような有名作品、特に長く歴史の続く作品をほぼちゃんと消化せずに生きてしまったなと後悔しました(『ドラゴンボール』も実は虫食い状態で、この配信で初めて知ったシーンもあります)。理由としては金銭や体力面が人並みに安定しなかったのもあるのですが、単純にモチベーションの問題があるなと思い、今回はそれについて書いてみようと思います。



作品をどう食すのが正解か


まず作品を消化していく場合「どこを入口にしてどう進むか」という選択が生じます。『ドラゴンボール』のような作品になるとその選択肢も様々で、それこそ『カカロット』のように新しいゲーム、それに伴う配信も入口になりますし、他にもアニメやカードゲームなど様々な入口が用意されています。
ロボットものだと『スパロボ』から入るみたいな話がよくありますね(僕は『スパロボ』さえやったことはないです)。
で、長く愛されてる有名作品って特にこの選択肢が多くてありがたいわけですが、完璧主義だと逆にココが障害になってくる場合もあります。
以前、伊集院光が品川祐に『鋼の錬金術師』を薦められたけど「原作から旧アニメを見てその後新アニメを…」みたいに指図されて絶対見ねえって決めた、って話をネットで斜め読みしたことがあります。この話が本当なのかは正直確認取れてませんが、得てしてこういうことってあると思います。『ガンダム』は宇宙世紀から見ろ的な「正しい食し方」の指示です。例えばそれこそ兎田ぺこらに対して「『ドラゴンボール』は原作から旧アニメ全話に限る、『改』は無しな」とか言い出すと作品に触れる機会を逃すかも知れません。
僕自身は別にこれを鬱陶しいとは思わないですが、単純にハードルが上がります。

だけど「正しい食し方」をある程度守らないと魅力が理解出来ない場合もあります。
以前『プリズマ☆イリヤ』にハマって劇場版を観に行ったことがあるんですが『Fate/stay night』本編を消化したことがなかったので、話がよく解らず、さらに観客は僕を除いてほぼ全員が待ち時間に『FGO』を開いて入場者特典を受け取っているということがありました。あまりにも悲しすぎる…。

逆に『スーパーヒーロー大戦』を観に行った時は、単純にヒーローがたくさん出てきて豪華で面白いと感じたのですが、後からレビューを調べるとガチオタからの「各作品本編と矛盾しすぎている」みたいな低評価で溢れていることもありました。こういう「原作よく知らないにわかだから楽しめる」というパターンも稀によくあります。

あとは名シーンだけで見たような気になってしまう場合もあります。例えば昔、爆笑問題が司会をしてた『アニメ名シーン◯連発!』みたいな番組をよく観ていたのですが『北斗の拳』の「お前はもう死んでいる」ってとこばっか観て、ケンシロウに残酷な印象がありました。ところが、最近少しだけ本編を観てかなり優しい人物なことに驚いたんですよね、やっぱりちゃんと観ないと作品に対して誤解が生まれるなと反省しています。

ファンの輪の中に入れるか


「ファンコミュニティに馴染めるか?」という不安が浮かぶこともあります。
僕は一時期『ニチアサ』系も観ていたんですが、最近は全く離れています。
オタクカルチャーも歴史が長くなって、数十年シリーズが続くジャンルもあり、世代を超えたリバイバルも定着、SNS等を通じたファンコミュニティでの交流も盛んになりました。しかしそうなると世代間闘争が生まれたり、ジャンルのイメージを担う社会性が必要とされる場面が増えてきます。『ニチアサ』系なんかは特に「子供や一般層に迷惑かけない、しゃんとした大人としての振る舞い」が強く求められるようになった。昔はオタクカルチャー自体に「いい年して大人になりきれない人達」という白い目が世間から浴びせられましたが、昨今はオタクカルチャーが一般化したこともあり、逆に内部での自治が生まれ常識的同調圧力があるなと思います。もちろん「大人なんだから社会性があって然るべきだろ」と言われたらそれはそう、ごもっともなんですが。恥ずかしながらまだその域に達していないので。
まあ多くの人に長く愛されるジャンルほど、多くの人と上手く関わる能力が求められたりするよねってことで。

話がだいぶ脱線しました、申し訳ない。


「にわかパワー」があるか

最近、有名で長く続く作品に向かうモチベーションで重要になるのが「にわかパワー」だなってことを感じるようになりました。
昔は「オタクは知識量があってなんぼだろ」という初心者に厳しい風潮が当たり前だったのですが、最近はオタクの高齢化や作品の飽和状態もあり、初心者歓迎ムードが見受けられます。
そんななかで生まれた芸風として「初見で有名な作品に触れてリアクションする」というものがあります。

芸能人だと田村淳やFUJIWARAなんかがやっていますし、Youtuberの方でも観たことはありますが、Vtuberの中でことこれに関して突出して能力を発揮しているなと感じるのは大空スバルです。
彼女に対しては「びっくりするほどオタクカルチャーを知らない人」というイメージが強かったのですが、いつの間にか同時視聴アーカイブが充実しすぎていて腰を抜かしました。
僕は長いことオタクカルチャーに触れてきたつもりではいましたが、この記事でも述べている通り、長く続く有名な作品ほど消化していない傾向があります。細々とした界隈の知識ならともかく、オタクの間で「義務教育」だとか「基礎教養」だとか言われる作品に関しての消化率で言えば、正直に言ってもう大空スバルにあっという間に抜かされました。
この間まで知らなかったはずのことをいつの間にか覚えていて怖い…。



というわけで「長く続く有名な作品に向かうモチベーション」について考えてきたわけですが、何が言いたいのかと言うと「事前情報を入れすぎて勝手にハードルを上げると観るのが億劫になりませんか?」って話でした。

まあ結論としては「頭空っぽの方が夢詰め込める」ってことですね、お後が宜しいようで。





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