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実習前

もうすぐ、ついに病院実習が始まる。つまり机上の勉強じゃなくて、病院で、患者さんと直接関わり合うことになる。怖いな なんていうか、内臓だけ見るみたいなの(解剖とか)は意外にも全然平気やったけど、人の負の感情に曝されるのがめちゃくちゃ怖い。当たり前やけど病気や怪我の人は不安・恐怖を抱えてて、それを直に感じるのがめっちゃ怖い。なんで病院の先生たちってあんなに淡々としてるんやろ。不安そうな先生って見たことない。すごいな、なれそうにない いつか患者さんの不安を受け止められる医師にな

    • 2023年夏の青空文庫感想日記と今(前半)

      去年の夏、「なんか名作を読もう」という気概が生まれ、かといって長編を読む余裕はなかったので青空文庫にある短編小説を21本読んだ。せっかくなのでその当時ツイッターに投稿した感想(と蛇足だが今のコメント)をまとめてみた。 まず前半の11本。 2023.7.31 『桜の樹の下には』梶井基次郎 「俺には惨劇が必要なんだ」の部分にゾワっとした。美しいものは惨劇でできているって想像することで心の平衡が保たれるの分かる。何万匹もの薄羽カゲロウの屍体の情景とかすっと浮かぶのがすごいと思った

      • ウェゲナー肉芽腫症と病名

        これまで、発見した医師の名前を冠した病名を「覚えにくいんじゃこら」と苛立っていた。クラインフェルター症候群とか川崎病とか、ぱっと聞いて分からん病気って医師はともかく患者にとっても害ではないかと思うんだ。つか医学生でも分からん。 でもまあ、その医師の多大な功績を鑑みると仕方がないものかと1%くらいは思っていた。 なのにこの度、「ウェゲナー肉芽腫症」が「多発血管性肉芽腫症」に名前を変更された理由が、「発見者のウェゲナー医師がナチスでイタリア人の虐殺を主導していたため」と聞いて

        • 『海と毒薬』と解剖

          引用(↑)はただの好きな一文 解剖学実習を思い出す小説だったので、その時のことを書きたいと思った。でもやっぱりその記憶、感情、感想どれも書けない。なんで書けないって思うんだろうって考えた。実習のこと思い返す代わりにそのへんのことを思い出してみた。 解剖学実習が始まるに先立って、Twitterやブログで実習について語っている人がいないか探した。いるっちゃいるが、実習の様子、勉強の大変さ、ご献体への感謝がほとんどで個人的な感想はあまり見られない。SNSでははっちゃけてる医師(