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『うつ病と漢方の話』 ー うつ病の私が漢方治療を始めてみた結果

「美大生がうつ病になった話」第6回です。前回の話→「うつ病の薬の話」

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今回は漢方治療の話でした。漢方について、新しく知ったことがあったので、書籍の方には入れてない話を今回は書き下ろしました。(後半の2枚)

始まりは、季節の変わり目の寒暖差からだった

私は長いこと、薬は心療内科でもらった西洋薬を使っていて、その薬でそこそこ調子を取り戻していました。

しかし、昨年の5月頃に、季節の変わり目で日によって寒暖差が激しかったせいか、調子を崩しがちになり、梅雨の時期に入ってからはほとんど毎日寝込んでしまっていました。

いわゆる「気象病」というもので、低気圧の日に頭痛が起きたり、調子を崩してしまう病気です。

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「気象病には酔い止めが効く」という話を聞き、(気圧の変化を感じるのは”内耳”という器官なので、酔い止めにはそこの神経を抑制する効果があるとかなんとか)酔い止めを試してみると、少しだけ症状は改善しました。

しかし、朝から雨が降ってたりすると、起床した時点で体調が崩れているし、崩れた後から酔い止めを飲んでも、あまり効果がありませんでした。

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主治医に相談して新しい抗うつ薬を試してみても、いまいち良くならない。食事や生活習慣を改善しようと言われたけど、そもそも体調不良でそんな気力がない。

そこで、西洋薬だけではなく、漢方治療も試してみようと思い立ちました。

うつ病の私が漢方治療を始めてみた結果

最初は「漢方って本当に効くの?」とか、「効くまでに、すごく時間がかかりそう」とか、漢方に対して懐疑的でした。

しかし、漢方治療は病気の中でも、うつ病に対して特に効果を発揮しやすいそうで、それを聞いて、私は漢方外来に行く決心がつきました。

実際に漢方を使ってみると、漫画にも描いてある通り、私の場合は使い始めてから2、3週間ほどで効果が現れ始めました。

いつもだったら普通の雨でもダウンしていた私が、その日はかなり大型の台風が来ていたにも関わらず、全くのノーダメージでした。

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他にも、あまり湧かなかった食欲が徐々に戻ってきたり、生理痛も緩和されたり、寝付きが良くなってきたり、いろんな症状が少しずつ改善されていきました。

ちなみに、私の使った漢方は、加味逍遙散(カミショウヨウサン)、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)、酸棗仁湯(サンソウニントウ)、六君子湯(リックンシトウ)という薬です。

それぞれ、体力をつけたり、気力を出したり、寝付きを良くしたり、胃腸を整えたりする薬です。

私は西洋薬も併用しているので、「いまいち効いてるのか分からん」という漢方薬もあるのですが(笑)、飲み始めてから体調が良くなってきたので、概ね効果が出ていると思います。

うつ病の治療には、漢方薬と西洋薬を併用してみよう

漢方は西洋薬のようにすぐには効果が出ないので、即効性のある西洋薬と併用しながら、漢方で徐々に体質を改善していき、それからゆっくり西洋薬を減薬していく…という方法が個人的にはオススメです。
(漢方薬と西洋薬にも飲み合わせがあるので、医師と相談しながらお願いします。)

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睡眠障害のある人は、すぐにでも寝付きたいでしょうから、漢方の効果が出るのを待ってられませんからね。

すぐに寝付ける西洋薬を使いながら寝付きを良くする漢方を飲み、徐々に西洋薬の量を減らしたり、飲む期間を1日おき、3日おき、というふうに減らしていくこともできます。

もちろん、漢方薬を使わずとも、西洋薬で症状が改善してきているなら、医師の指示に従いながら、徐々に薬を減らしていく、ということもできます。

一般的には、西洋薬は効果が早く強く出る分、依存や離脱症状などが起こりやすいですが、漢方薬は西ゆっくり徐々に効果が出る分、依存や離脱症状なども起こりにくいので、安心して使えるのが利点です。
(西洋薬の中にも、ゆっくり効果の出るもの、効果の弱い薬はあります。)

どちらにもメリットデメリットがあるので、医師と相談しながら症状に合わせて使い分けてみてください。

漢方薬も薬ですから、もちろん副作用がありますし、効果が出にくい体質の人もいるでしょうから、絶対にオススメ!とは言えません。

でも、もしうつ病の治療で薬を使うことに抵抗のある方や、西洋薬で症状が改善しない、という方がいたら、漢方薬という選択肢もあるよってことを知って欲しいです。 

漢方薬は専門の病院で処方してもらおう

市販でも漢方薬は売っているのですが、素人の私たちが自己診断で薬を選ぶよりも、やはり専門の医師の方に診断してもらう方が良いですね。

漢方って長く使用しないと効果が出ない薬ですし、何回も市販のものを買うよりは、病院に通院して処方してもらう方が、保険で安く済むと思います。

ちなみに、漢方薬というのはどこの病院でも出してもらえるわけではありません。

西洋医学の場合には、疾患ごとにガイドラインがあり、治療の順序や薬の量が決められていますが、
対する漢方医学には、ガイドラインは存在しませんから、患者さんの反応をみて薬の量や種類を変えたりと、医師の経験が求められ、処方するのが難しいからです。

なので、漢方薬が欲しければ、漢方の専門病院に行く方が良いです。

漢方の病院では、問診だけでなく、体のチェックも行います。
顔色を診たり、血圧を測ったり、脈を診たり、舌の状態を診たり、お腹の張り具合を診たりと、体の微細な変化もチェックしてくれます。

逆に、こういった診察を行わないのであれば、そこの漢方病院は、あまり良くないところ、という可能性がありますので、一つの目安にしてみてください。


漢方薬を飲み始めた当初は、「西洋薬だけでもたくさん出てるのに、これ以上薬が増えるの?」と不安でしたが、現在では、結果的には西洋薬の方を飲む量が減ってきました。

西洋薬を飲む量を減らしたいけど、薬をやめたら症状が悪化したらどうしよう?とお悩みの方がいましたら、漢方治療を試してみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。よろしければ、イイねやフォロー、他SNSでの共有など、よろしくお願いします。

次回は「うつの原因の話」です。

参考サイト「メディカルノート - 漢方外来ではどんな診察を受けるの? 漢方治療の特徴と注意点」


※免責事項※
この漫画で描かれていることは、あくまで私個人の体験であり、うつ病の一例、一つの考え方でしかありません。
うつ病は症状に個人差があり、この漫画を制作するにあたって、専門家からの監修は受けていないので、詳しいお話は専門の機関でお話を聞くよう、よろしくお願いいたします。






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