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ソング・トゥ・ソングを観て 自分の人生観を再認識した話

相変わらず性と恋愛の経験が更新されないので(恋愛した事ない)乏しい理解力ですが、観てきました。 

恋愛映画にあまり感情投入できない癖に、何故極端な心情描写のない作風に惹かれるのか。
それって多分、はっきりしていて結び強い多くの人間関係の中、誰かとの楽しかった思い出よりも、淡々と進む毎日の中の美しい瞬間や、何気ない誰かの言葉の蓄積で、私は私を創ってきたからだと思う。


流れていく美しい映像や、エキセントリックな展開があまりない作品に、たまに触れたくなる。
それが、自分の感覚と限りなく近いから。


主演のルーニー・マーラの、言葉が少なく、楽しそうに笑っていたかと思うと、ふとした瞬間寂しそうな表情になるの、そう言うのが本当に良かった。こういう女の子の演技がピカイチに似合う。
私の場合トラブルになりたくないから、過去に付き合ってた恋人の事はさっさと言うだろうけど…、そう言うの抜きにして、こう言う空気感を持つ女の子になってみたいなと思った。
おしゃべりで、喜怒哀楽が激し過ぎる自分には無理だけどね。
作中で登場人物達が恋仲の相手の、身体のパーツ一つ一つを確かめるように触れるシーンが印象的だ。
愛する相手の知らない箇所は何一つないよう、本人さえよく理解していない部分にまで近付こうとする、そんな触れ方。
ああいう風に好きな人と心まで分かち合えたら満たされるんだろうし、離れがたくなるんだろうな。


メンタルが弱いからか仕事やプライベート、自分と対局的な人の存在に疲弊しきって、生きることが億劫になる事がとにかく多い。
これから先どれだけ、自分と近い温度感や言葉選びをする人と出会えるのだろう。その人達と、どこまで関係を保てるのだろう。

夢と理想を追い続けていたルーニー・マーラとライアン・ゴズリングが、大切な人と平凡な生活を選んだラスト。
私が求めているのも、こう言うリアルだなと思う。


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