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2024年7月の記事一覧

2%のインフレ目標は完全に恣意的な数字

2%インフレ目標の謎 少し前まで、人々はインフレが良いものだということを信じていた。インフレと円安を目指すインフレ政策を行なう政治家が当たり前のように当選し、人々はインフレと円安を待ち望んだ。 そして実際にインフレと円安が起こった時、人々は怒り始めた。インフレは実際には物価が上昇するという意味だったからである。 彼らは辞書さえ持っていなかったのだろうか。この件に関して政治家は悪いのか? 彼らは正々堂々とインフレを引き起こすと言っていた。完全にフェアである。流石の私も政治

日銀の緩和政策は持続不可能

莫大な政府債務は問題ないのか? 日本と他国のGDP比政府純債務の水準を比べてみると先進国の数値は、2023年から2024年のもので次のようになっている。 日本: 156% 米国: 96% ユーロ圏: 89% イギリス: 92% しかし政府債務は何故問題なのか? 東京の中心に打ち立てられた巨大な便器は、単に1569億円も要したというだけでなく、誰も使い手がいないこの和式便器は今でも莫大な維持費という赤字(年14億円前後)を垂れ流し続けている。 何度も言うがこの便器

トランプ前大統領のドル安発言について

11月のアメリカ大統領選挙で再選を目指すドナルド・トランプ前大統領がBloombergのインタビューでドル円相場について言及しているので紹介したい。 ドル高と日米関係 2020年の大統領選挙でトランプ氏が敗北してからアメリカと日本の間で起こった重大なことの1つは、円安ドル高である。 ドル円のチャートは次のように推移している。 円側にも原因はあるが、ドル高の理由はインフレによってドルの金利が上がったからであり、インフレの原因は7割方バイデン政権の政策なのだから、当然トラ

トランプ前大統領の暗殺未遂事件

トランプ氏暗殺未遂事件 11月に控える大統領選挙も本格化する中、トランプ氏はいつものように演説をしていた。その様子はメディアでも生中継されていた。 トランプ氏が話している途中で銃声が聞こえた。そしてトランプ氏が右耳を抑えると2発目の銃声が鳴り、トランプ氏が身を伏せるとその上にシークレットサービスが覆いかぶさった。 以下がその時の様子である。 トランプ氏は右耳を負傷したようだが、今のところの報道によると命に別状はないらしく、その後SNSへの投稿で次のように言っている。

過去のパフォーマンスは、将来のパフォーマンスを占う上で何の役にも立たない

多くの投資家の最大の間違い 多くの投資家が犯す最大の間違いは何だろうか。読者ならどういう間違いを思い浮かべるだろうか。例えばNISAブームにそそのかされて投資を始めることだろうか。 投資における最大の間違いは、これまで良いパフォーマンスを出している投資を割高だと考えずに良い投資だと思いこむことである。良いパフォーマンスを出しているということは、価格が上がっているということである。 恐らくそのデータの受け取り方は、素人とプロで違う点である。多くの人は、これまで価格が上がっ

円安は止められない

日銀の国債買い入れ 日本では日銀が大量の国債を買い入れた。だが国債を買い入れたすべての中央銀行は今、大きな損失を抱えている。 コロナ後の現金給付が物価を高騰させて以来、世界各国で金利が上がっている。債券にとって金利上昇は価格下落を意味するので、それは債券の価格が下がっているということである。 その影響を受けた経済主体はたくさんある。まず一番の問題は、金利が上がったことでこれまで利払いがほとんどなかった莫大な政府債務に多額の利払いが発生していることである。 金利がゼロな