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デザイナー坂田の台湾出張記②

こんにちは。デザイナーの坂田佐武郎です。
2023年2月、はじめて海外からのロゴデザイン依頼をいただいたので、備忘録も兼ねて、出張記録をnoteにまとめたいと思います。



台湾二日目の朝

6時くらいに起床。
日本のホテルだと、なんとなく乾燥がきつくて寝起きがしんどいことが多いが、多湿なせいか快適に目覚める。

パッチワークのような風景

晴天。ホテルの部屋の窓からの景色が素晴らしい。
絶景とか、ランドマークが見えるとかではないが、色々な素材、色、質感がパッチワークのように重なり合ってる様子がとても好きだ。

色合いがやさしい。
1Fの緑色の柱、2Fの焦茶のタイル、3Fの淡い水色が素敵。
タイルがたまらない。
貯水タンク?
いろんな素材で建て増しされた屋上。

台湾で走ってみる。

  • 実は坂田は、にわか市民ランナーとしてフルマラソンなど走っておりまして、旅行先や海外出張(←海外はめったに無い。)の際はなるべく街中を走ってみることにしています。

  • 旅先で走ると、歩くよりも短時間で広範囲を散策できるし、走る地域によっては、他所者丸出しという感じになるのですが、案外それが好きです。目立つのは好きでは無いけれど、「他所者です!」という雰囲気を出せている方が、自分にとっては好奇心に蓋をせずに街中をウロウロできるような気がする。「変なひと」では入れない場所もシュチュエーションももちろんあるけど、案外「変なひと」でいた方が許されることが多いような気がする。

6:30くらい。路面のご飯屋さんが既に開店しているのが意外。全く誰も走っていない。というか歩いてすらいない。後から聞くと基本的にバイクor車移動との事。
気になる建物。角Rになっているのが良い感じ。
川沿いを走ります。一人だけ走っている人発見。
新幹線の絵が描かれた壁
石膏?の工場
一瞬鳥居に見えた木枠。右端の漢字の明朝体のステンシルは、なぜステンシルなのだろうか。漢字だと書いてしまった方が早い気もする。
石膏工場の全体像。粉っぽいオレンジ。配色と質感が好きだ。
電柱の工事用(?)の目印サイン
自転車マーク。普段日本で見慣れているものより具象的だと思う。
鋲がインパクト強し。
台湾3食目はホテルの朝食のマクドナルド。
バイクの3人乗り。怖そうだけど、間の子どもは嬉しそう。

打ち合わせへ。

  • 9:30、チェックアウトを済ませてホテルのロビーで待っていると、PatoPatoのお二人が迎えに来てくれる。

  • お一人が日本語が堪能な方で、難なくコミュニケーションをとってもらえるのが非常にありがたい。とはいえ、コロナ禍をきっかけに世界的に広まったzoomなどのオンラインミーティングは、今から考えると本当にすごい変化だと思う。

  • skypeとかでも、オンライン英会話などでは使っていたけど、zoomなどの気軽さ、複数人で可能な点はやはり大きな変化だと思う。初対面ではあるのに、どこか久々の友人に会うような嬉しさがあるのが不思議だ。

台中市から隣の彰化市へと車で移動。海外で現地の人の車に乗れると嬉しい。日本と車線が逆なので、変な緊張感が。
PatoPatoの皆さんと筆者(左から3番目)
  • 結局、10:00から工場見学などさせていただき、その後打ち合わせを始め、16:00までぶっ通しでの打ち合わせ。

  • 実は、打ち合わせが始まるまでは、わざわざ打ち合わせをセッティングしてもらったが、案外短時間で終わってしまったら申し訳ないな・・・という不安があった。しかし蓋をあけてみるといらぬ心配だった。

  • ちなみに、前夜からずっと練習していた中国語の挨拶は、爆笑の元に受け入れてもらえた。(ものすごく真面目に挨拶したつもり。)相手の言葉をちょっとでも話す事で、「自分が台湾という国や人や文化に、ものすごく興味を持っています」という事が少しでも伝わればなと思っていたのだ。多少は伝わったような気がしている。

オンラインもすごく便利だが、会って話すのがやはり好きだと実感。

今回は海外の案件ということで状況が分かりやすいが、やはり対面で、膝を突き合わせて話すことは、制作のプロセスとしてすごく重要だと思うし、何より自分自身がこのプロセスが好きなんだと改めて実感した。インタビューする事とは、何と面白いことだろうと毎回ひしひしと思う。
仕事では無い状況で人と話すのは恐ろしく下手なのだけれど。

デザイナーとして良いのか悪いのかわからないが、自分は、ロゴマークなどを制作する際、「どれだけ相手のストーリーを好きになれるか?」「一般論や、ネットや本の中にある正解ではなくて、相手の話や、これまでの物語・歴史から考えて、素敵だと思えるアイデアが出せるか」という事が、デザインの仕事を始めた頃からずっと気になっているし、それが出来たと感じた時、本当に嬉しい。

逆に、そのプロセスを踏めない場合、自分には選択肢が多すぎて、その人たちでしか有り得ないオリジナルのものを生み出せないような気がしている。

この記録を書いている時点でまだロゴマークは完成していないので、まだこの出張が成功だったのかどうかは明言できないが、台湾に来なければ、今は全くちがう心持ちで日本で作業をしていると思うと、本当に不思議だ。

16:00頃まで無事充実した打ち合わせをすることが出来、そこからはPatoPatoの皆さんと台中市内のご飯屋さんで、子育てのことや仕事のこと、暮らしのことなどをわいわいと喋りながら夕食をいただく。

21:00頃にホテルに着いたが、疲れていたため一瞬で寝落ちしてしまった。何はともあれ、キックオフはできたのだ。

台湾4食目:SICOのお弁当

打ち合わせの休憩でいただいたお昼ご飯。パッケージがかわいい。実店舗にも行ってみたい。
鳥の足をどう食べるかに悩みつつ、とてもおいしかったです。
タピオカミルクティー。砂糖控えめが美味しい。タピオカを大量に残してしいじられる。
地元の人気店で並んで買ってきてくださったすごく美味しかったお菓子(名前を聞き忘れました)。京都でいうと出町ふたばのような行列感とのこと。

台湾5食目:PatoPatoさんたちと夕食

  • 打ち合わせの後、皆さんに連れられて夕食。臭豆腐に衝撃を受けつつ、とても美味しかった。味優しめなのが嬉しい。

  • それにしても、いく先々でかなりタトゥー率が高いのが結構意外だ。このお店も全身ごっそりタトゥーを入れた店員さんたち。良い感じだった。

お店の入り口。日本でもみるような観葉植物が、ここぞとばかりにぐいぐい育っているのが見ていて気持ちいい。

Star Hostel

  • 2日目の宿泊先。今回はPatoPatoさんたちにホテルを2つとってもらう。全然違う街の雰囲気を味わえてありがたい。

  • とても清潔で、内装のデザインも楽しく、いろんな場所に小さな居場所を作ってくれているホテルですごく居心地が良かった。

  • 深夜2時頃に喉が乾き過ぎてロビーに行き、カードキーを落として焦っていると、同じく宿泊者の中学生くらい?の子たちが「あなた、何かさがしてませんか?」という感じで助けられる。日本でもそうだけど、色々忘れがち・落としがちだ・・・

受付から客室フロアへの階段部分。
客室フロア。写真ではわかりづらいが、赤い布は台湾の伝統的な布だったと思う。今っぽさと、その土地にあるものの混ざり方が気持ち良かった。
同じグループのホテル。僕が今回泊まったのは左下のStar Hostel。
共同のトイレやシャワーがあるエリア。今回自分の部屋にはシャワーもトイレもついていたが、より宿泊費を抑えて泊まる事もできるようだった。
サインもすっきり。矢印がかわいかった。
KEEP BACKPACKING。バックパックを貸し出す面白い取り組み。


あとはいつも通りつくるのみ

台湾での打ち合わせ、というか海外での打ち合わせが初めてだったので、そして単身で先方の事務所を訪問する、という状況だったので、具体的なデザイン以外の部分で、どこまですり合わせができるのかが心配だったが、今回の打ち合わせでそれらの心配は綺麗にクリアになった。

あとはいつも通り、真っ白い紙に、言葉やスケッチを描きまくってつくるのみ。

続きます。(2023 0219)

書いてる人
坂田佐武郎|Neki inc.代表 グラフィックデザイナー

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