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新・『ソリチュードタウンの死神』のなんだかんだ②

こんにちは、ネイティです。
こちらの続きです↓

■謝るアリッサ

今回の公演でアリッサは2回謝っています。霧の街のカイルと、霧の街のミアに。
考えてみれば、霧の街のカイルの消滅もミアの死亡もアリッサ自身の責任ではありません。それに実は、ミアだってアリッサの息子であるランディを死ぬ寸前まで追いやっているのだから、複雑な感情は抱いているはず。だけど、(殺人を犯してしまった)エフィの母親としては謝らずにはいられなかったのだろう、と。
そんな解釈をしつつも、この謝罪の表現は悩みどころでした。
ミアに対しての「嘘でもいい…許すと…言ってください」のニュアンスも、初演の頃からなかなかしっくり来てませんでした。その気持ちは理解できるのですが、「深刻になりすぎないで」という演出もあり。結局、稽古期間の終盤で、あえてギャグっぽい演出をつけられたことで、不思議なことに違和感なく出来るようになった感じでした。
要は考え過ぎだったのかもしれません。

■アリッサの過去

過去についても、いつもと同じくざっくりと考えてました。
初演時は「教師→大学教授の妻」の設定でしたが、今回は少し変えております。

(以下は私の役作りのための妄想というか空想です。公式の設定とは異なる可能性があります)

アリッサ・コレット。コーヒーハウス店主の娘で、母は病気で早死。学校には行かず、性別を悟られない姿で店の手伝いをしていた。客たちの論議を耳にしながら言語や情勢、文化について学んでいく。
ひょんなことからコーヒーハウスの若い常連客、ダニエル・リードと意気投合。女だと知られても関係性は変わることはなく、そのまま恋人同士になり、結婚。ダニエルとの間に2人の子供をもうける。
ダニエルは街の私立学校の教師で、学長の息子でもあった。そのため、次期学長としての期待もされていた。しかし、出張の名目で馬車移動の際に交通事故に遭い、ダニエルは死亡。マフィアの一味である未婚の女性と2人きりで同乗していたことも判明し、不倫疑惑、そしてマフィアとの繫がりが明らかにされる。
立場が危うくなったアリッサは子供を連れて別の街へ逃げる。不本意ながらも、ダニエルの「仕事仲間」に助けてもらいながら笑顔を絶やさず子育てをして生活を送る。偶然にも、息子のランディもその「仕事仲間」と関わりを持つようになる。
そのうち母親と同じ病気にかかり、余命わずかであることが判明。色々と心残りがあり、特に幼い娘のエフィに対しての心残りがありつつも危篤状態になる。
その際、「死神」としてダニエルが現れる。彼に対して色々と文句はあったはずだが、お互いにきちんと話し合えたことで安堵しダニエルを許すアリッサ。無事にダニエルに連れられて「ソリチュードタウン」に来ることとなった。そして、自分がエフィの死神であることを領主ヘルより知らされる。
ソリチュードタウンでは、グランという初老の男性とよく会っていた。温和な雰囲気で、お互いに「娘」に対する心残りがあったことで話が合うようだった。
アーチェという女性とアストという男性が街にやってきてからしばらくして一悶着あった。アーチェは息子ランディの恋人、アストはランディの仕事仲間とのこと。2人の死因が判明してからは、特に精神的ショックが大きいアーチェの相談相手をすることが多かったが、重苦しい空気にするまいと明るく振舞う。
カイルという男性がやってきてからは、グランと共に彼のサポートをするようになる。
そしてある日、ヘルよりこう告げられる。
「残念だけど、あなたはお務めを果たす前に消滅する」と。

■衣裳として

前回と同じく、衣裳も担当させていただきました。今回は事務的にも技術的にも反省と学びの多い内容となりました。もっとシステムをしっかり作るべきだなと。
出演者、劇団員の皆様には色々とご迷惑とお手数をおかけしました。この場を借りてお詫び申し上げます。

私の出演したteamMisty
楽屋で見守っていたteamWindy

■最後に

そして今回、本当に誰一人欠けることなく駆け抜けることが出来て有難い限りです。
ご来場の皆様、ご来場できなくとも応援してくださった皆様、誠にありがとうございます。
出演者の皆様、スタッフの皆様、そしてイナネコ劇団員の皆様、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。今後もより良いものが作れるよう、表現できるよう、精進する次第です。

ここまで読んでくださった皆様も、
ありがとうございました。

■追伸

2023年6月30日まで、『ソリチュードタウンの死神』の初日公演を撮影、編集した動画をレンタル配信しております。
よろしければこちらもご覧いただけると嬉しいです。
(私の出演はteamMistyです)


それでは、これにて。
杉乃前ネイティ

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