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嘘をつくの、有限なの、誤解を生むの、それでも信じていたいの
母が切るりんごはいつも渚味
しゃりしゃり齧る歯がゆい夜の
泣かないで言われるほどに出る涙 求むその手は電話を握る
知らないのパセリ載らないオムライスあなたのいない生活ってこと
理科なんて好きじゃないから目を閉じるあなたが地球なのは知ってる
抜けた歯が異物となって地球の一部目を開けると叔母が死んでた
嘘でしょう人には人の地獄ある わたしだけ何倍も回されてる
気を利かせトマト飾るのきみの指
薬指はまだまっさらのまま
密密密に埋もれて
青魚目に飛び込んだ夏の日のきらめき忘れられずに大人
終わり知っていて明日の電話の約束をする
終了を宅配のお兄さんに告げられましたなんて静か
宅配のお兄さんが言うサインでもわたしは知るの恋の終わりを
型落ちのわたしのiPhone防水で君のいない夜でも生きられる
齧る音電話ふるわす背骨が3センチ欠けた
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