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あの頃から「主体的・対話的で深い学び」を目指していたんだ

なぜ「小学生にキャリア教育を」と思ったのか。。
その原点にある、仕事での経験をまず最初に振り返ろうと思います。

採用担当者として、何千人もの学生さんと関われたこと、数々のセミナープログラムをつくり、試行錯誤しながら実践を重ねてきたことは、私のスキルのベースとなっています。
そこから右肩上がりの矢印の先に、教壇に立つ自分がいる。
そんなつながりを感じています。

採用担当者としての信念

私は入社して二十年もの間、ずっと新卒採用を担当してきました。
当時(2011~2013年頃)は、インターネット採用の仕組みの自由度が増し、会社のトップページに動画が掲載されだした時代。

私たちチームは、インターネットでの情報提供と、対面での情報提供の価値を見直し、選考が進むにつれて段階的に理解度・志望度が高まるプロセスを作り上げようとしました。

企業の採用担当たるもの、会社のPRをしてなんぼなんだけど、私たちがつくったコンセプトは、「納得就職」「就社ではなく就職」そして「影響力」。

会社のPRよりも、学生主体で職業理解を促すことに重点をおきました。
仕事の中身をリアルに感じてもらい、学生さんに覚悟をもって職業を選んでほしかったからです。

採用担当者の説明を聞くだけのセミナーは、やめました。
すべて体験型のプログラムに刷新。
入社する・しないにかかわらず、参加してよかった、自分にとってプラスになった、と感じてもらえるような時間をつくりたいと思いました。
私の役割は、説明することではなく、学生さんの気づきを促すことです。

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例えば、SEの仕事を追体験するワーク。
プロジェクトの要素は、トレードオフの関係にあるのだと気づかせる。
ある葛藤の場面で「あなたならどう行動しますか?」と問いかけ。
自分事として考え、グループメンバで対話することで、あらゆる可能性を考え、納得解を導いていく。
そこに正解はないのかも知れない。
考え抜いて説明することに意味がある。

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他にも、自分の価値観を知るワーク。
トランプのようなカードを用い、手を動かし、頭、口を動かす。
メンバとシェアすることで、耳と心も動きだす。
働くうえで自分が大事にしたい価値観に気づき、言語化し、これからの行動につなげる。
自分の価値観に合った選択ができるように。

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コンテンツづくりの想い

コンテンツづくりには、とことんこだわっちゃいます。
何を伝えたいのか、目的に見合った構成(流れ)にすること。
話の順序って、けっこう大事です。
そのうえで、
・興味を惹くストーリー
・考えさせる問いかけ
・気づかせるワーク
・対話を深め、アウトプットする時間
・理論に基づいた言葉や実感のこもったメッセージ
を、いくつもつなげていきます。

よいコンテンツは、参加者の変化が目に見えてわかるから、やっていておもしろい。
伝えたいことを教えるのではなく、体験の中で自ら見つけられるよう仕組んであります。
気づいた瞬間、学生達の顔がぱっと明るくなるのが大好物です。
自らの気づきは、行動を促す原動力となります。
人から言われてやるよりも効果は絶大なのです。

私はこれまで、コンテンツづくりの産みの苦しみもたくさん味わってきました(苦しいけど楽しい)。
コンテンツづくりの想いは授業づくりに通ずる!そう思います。

ただ、コンテンツづくりは吟味する時間をかけられるけど、授業は毎日・毎時間あるわけで。
うんうん唸ってる時間なんてなく過ぎていくのだろうなと(先生ってすごい!)。
毎日の授業、どうやりくりしてるんだろう?
技があるなら知りたいです。

学習指導要領の願い

私は、小学校教員資格認定試験の勉強をするようになってはじめて学習指導要領の存在を知りました。
試験に出るので、内容を覚える必要があるのですが、なかなか読みにくい。
全然頭に入ってこないのです(困りました)。
そんな中、友達のように感じたのが、「主体的・対話的で深い学び」という言葉です。

 単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら、児童の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うこと。
 特に、各教科等において身に付けた知識及び技能を活用したり、思考力、判断力、表現力等や学びに向かう力、人間性等を発揮させたりして、学習の対象となる物事を捉え思考することにより、各教科等の特質に応じた見方・考え方を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう過程を重視した学習の充実を図ること。
【小学校学習指導要領(平成29年告示)総則編より】

文章長い・・・(汗)
でも、いいたいことの意味がわかるのです。
情景が浮かぶというか、あの頃の採用活動で日々やっていたこととリンクして。
親近感を感じてしまいます。

教科指導の経験はゼロで不安の塊ですが、「主体的・対話的で深い学び」を、子ども達とどう繰り広げようか、授業をする日々が楽しみに思えます。

第一印象は難解な学習指導要領でしたが、何度も読み込み、要約して、ようやく理解ができました。
けっこう素敵なことが書いてあるんですよ。
グッとくるフレーズがいくつもありました。
学習指導要領の願いを実現する教師に、少しでも近づきたいと思います。

なかなか本題にたどり着けない・・・
「キャリア教育」については、また次回!

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