座敷童子と貧乏くじ

座敷童子は住んでいる家に幸運をもたらすそうです。

そこだけを知っているからか、自分の家にも座敷童子が来て欲しいと願う人は少なくないでしょう。

ですが、座敷童子が去ると、家主に大損害を与えます。

そこまでをセットで知っていてもなお、座敷童子にあやかりたがる人がいます。

そういう人は、おそらく想像力が足りなかったり、短期的に物事を捉えるのが得意なのでしょう。

なぜなら、人間は一度上がった生活の質を下げることが難しい傾向にあるからです。

例えば、Aさんの家に座敷童子がやってきて、宝くじが当たったりビジネスで大成功を収めてあなたが億万長者になったとします。

その直後に、座敷童子がAさんの家から去ったとしましょう。

Aさんの会社は倒産し、財産はほぼ没収される可能性があります。

そうなったとしても、今までの生活水準に対する執着心はなかなかなくなりません。

場合によっては、Aさんは借金をしてでも見栄を張り、生活を維持しようとするかもしれません。

その後のAさんの人生が幸か不幸かは、火を見るより明らかでしょう。

この説明に対し、反論があると思います。

座敷童子がなるべく長く家にいてもらえるようにすればいい。

そう、座敷童子に捧げ物をしたりご機嫌取りをするわけですね。

うまくいけば、何代か先までは座敷童子が家にいてくれるかもしれません。

ですが、座敷童子が去った後に一家全体の運勢が悪くなり、没落するという説がある以上、ずっと留めておくことは難しそうです。

ですから、いつか必ず座敷童子がいる家は没落します。

あとは、いつ座敷童子が家から去るか、です。

子孫たちはいつ自分が貧乏くじを引くか、わかりません。

場合によっては、会ったこともない先祖のせいで自分の人生が台無しになるのですから、たまったものではありません。

自分たちは座敷童子の恩恵をうけやがって!

そんな風に先祖を恨むことがあるかもしれません。

でも、先祖は先祖で、自分が死んだ後のことは知らんと、短期的に物事を捉える人間だった可能性も考えられます。

子孫に恨まれても、会ったこともないし、知らぬ存ぜぬという態度かもしれません。

そんなことはない。

先祖はいつだって子孫のことを見守ってくれている。

そういう意見もあるでしょう。

ですが、私からご神事、先祖霊の奉納救霊祀りの話をきいても依頼しなかった人がいます。

会ったこともない先祖が地縛霊化していても自分には関係ない。

その人は、そう言いました。

立場を逆にすればよくわかります。

会わない子孫がどうなろうが知ったことではない。

先祖が生前、そう思っていても仕方ないのでしょう。

座敷童子にあやかろうとすることは、幸不幸の大小が異なるだけで、邪神にすがるのと同じことです。

先祖が今世の宿題をそっちのけで現世利益に夢中になり、邪神に願い事をして代償を受けた。

その余波をあなたが受けているから、不幸なのかもしれません。

要は邪神に願いを叶えてもらうことは、幸運を前借りしているだけなのです。

自分と子孫のためにも、見えない存在にすがるのはやめましょう。

そして、先祖は会ったことがない自分のことを見守ってくれていると、先祖の善意を信じるなら、先祖霊の奉納救霊祀りを済ませて、先祖を救ってあげてください。

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