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工房の道具‥刷毛、ヘラ

自分なりに工夫して仕立てる漆ですが、塗る時には刷毛やヘラのお世話になります。


◎刷 毛


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現在刷毛屋さんは日本に数軒しかありません。歴史が古いのは、漆刷毛工房ひろしげ(九世泉清吉)さんです。以下そのホームページからの抜粋です。

1656年(江戸の明暦2年)日本で初めて漆刷毛に人 毛を用いること、人毛が最後まで通っている鉛筆型漆刷毛 を考案、現在の漆刷毛の形を作り上げた初代泉清吉から350年、わたくし九世、泉清吉はその伝統技術を受け継ぎ 毎日、毎日漆刷毛を製作し続けています。漆刷毛工房 ひろしげ  泉清吉http://urushibake.com/

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刷毛は毛を板で挟み固めています。鉛筆の芯を出す時のように、周りの板から毛を削り出して使います。刷毛は塗っているうちにすり減ってくるので、少しづつ削り出し短くなって終わりです。

ところで、以前自分の髪を伸ばして、それを泉さんに頼んで刷毛にしてもらったことがあります。しばらく髪を結ってちょんまげにしていたため、怪しい人物ではと不審な目を向けられ、冷や汗をかきました。



◎ヘ ラ


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ヘラは塗るというよりも、主に漆を合わせたり、下地(漆を加え粘土状に固めたもの)を塗物に着ける時に使います。ヘラにする木は売っていて、桧や槇などの弾力性と堅さを併せ持つ木が使われます。弾力性ということで、クジラのひげも使われます。プラステック製もあります。

そして、自分の使い方に合わせ、ヘラを削って形を整えます。写真からも、長さや大きさが多様であることが、お分かりいただけると思います。



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次回は、「料理は発見…調理器具」です。


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