コミックジェネレイションな僕らと毛皮のマリーズについて(もしくはあの日の寺山修司について)
僕は寺山修司が好きだ。
高校生のとき、同級生の好きなものを好きになれず、そんな自分が嫌になって毎日のように音楽や漫画に逃げていたころ、大好きな先生がいた。
暇さえあればずっと漫画ばかり読んでいた僕に、小説を読むことの面白さを教えてくれた恩師だ。
その先生は現代文を担当していて、校内は禁煙にも関わらず、校舎から一歩でればOKという謎理論でいつも煙草を吸っていた。授業中ふざける生徒はごく自然な顔で教科書で叩いていた。笑顔になるのは煙草の話をするときだった。公務員としての高校教師