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当てろ!人間アキネイター

「アキネイター」をご存知だろうか。

知らない方は、誰でもいいので著名人もしくはキャラクターを1人頭に浮かべてから「アキネイター」と検索して、5分後にまたこの文章に戻ってきてほしい。

しかし、検索した人の約半分はこの文章に戻ること無く、数十分間アキネイターに夢中で回答し続けることになるだろう。

そこで簡単に説明すると、アキネイターは「その人はまだ生きていますか?」といった質問と「はい」「いいえ」「分からない」などの回答を通して、自分が想像している人をズバリ当ててくれるサイトである。
仕組みは分からないが、これがなかなか凄い精度で当たるのだ。


「アキネイターごっこをしよう」
先程の説明は、旦那のこの提案がどれだけ無謀なのかを分かっていただくためのものだ。

この世の膨大な数の人類から「はい」「いいえ」だけで答えを絞ることが普通の人間に可能だろうか?
アキネイターの凄さはその知識量と、最短ルートで適切に対象を切り分けていく質問の鋭さで、私にはどちらも欠けている。
しかし、なってみようじゃないか。アキネイター。

答えがまったく知らない人だと面白くないので、答えは私(マキネイター)が100%知っている範囲から選んでもらい、その代わりに対象は人名・キャラクター・動物の中から選ぶ、という甘めルールとした。
知識量は無視して、質問の上手さで勝負する特別ルールなら勝ち目があるかもしれない。


「私(マキネイター)が会ったことはありますか?」「いいえ」
「現実に存在していますか?」「はい」
「日本で会えますか?」「はい」

これでもう、日本国内にいる人間もしくは動物に絞れた。

「今も生きていますか?」「はい」
よしよし、過去の人物でもない。
一問一問で着実に範囲が狭まっているのを感じる。

あとは……
「旦那は直接会ったことがありますか?」

一瞬黙った旦那は、太い眉毛ごと顔をくしゃくしゃっとさせて明らかに困り顔だ。

「え〜っと…テレビで見たのは無しだよね?」
「無しで」
「じゃあ、いいえ!」

ふっふっふ。いま君は「いいえ」以上の情報を提供したぞ?

「サルの仲間ですか?」「はい」

はい、来た!
答えは「旦那が直接は見たことがない、しかし恐らくテレビでは見たことがある、日本国内にいるサルの仲間」です!

計10問で当てるルールにしたが、まさか4問を残してここまで来れるとは。
サルに詳しくないのはお互い様なので、力技で行ける予感がする。

「私より背が高いですか?」
眉毛がくしゃくしゃっ……。
「んん〜〜。分からない」

「チンパンジーですか!」
「いいえ」 
「オラウータンですか!」
「いいえ」

えぇ〜〜??人間の身長くらいのサル……?
そんな基準で脳内データベースを絞り込んだことはない。
ゴリラって大きいよね?座ってる姿だとそうでもないかな…。
いや、でも私(157センチ)より背が高いか聞かれたら「はい」と即答できるだろう。

「マントヒヒ!!」「いいえ」
10問が終わった。

「うわ〜〜!惜しかった!サルまで絞れたのに。あとは何?ニホンザル?テナガザル?」
悔しがり、片っ端から知っているサルの仲間を挙げる私を横目に、旦那は落ち着いている。

「いや、全然惜しくないよ」

なんと答えは「藤井聡太」。
この後「サルの仲間」に人間が入るかで一悶着あったのは言うまでもない。

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