自分という商品について考えたメモ
独立して、もうすぐ3ヶ月が経ちました。
自分の場合は独立すること自体が目的であり、「独立してやりたいこと」が明確にあった訳ではないので、最初のテーマを「"自分"のマーケティング」としていました。
"自分"のマーケティングとは?
ここで言うマーケティングは「認知を増やす」という狭義の意味ではなく、
「どのようなターゲット(企業)に、どんなコンセプトで自分を提供すれば、自分の価値が最大化するのか」という、かっこいい戦略家っぽい意味です。
例えば、プロダクトのマーケティングで考えてみます。
()内の例は、イメージとして、スーパー適当に書きました。
例として、プロダクトは「ノートPC」としています。
マーケットAの「料理をする主婦」は、マーケットとしては大きいですが、料理のレシピを調べるのはノートPCである必要性は低く、ニーズのバーニング度も低いので「そのニーズを満たしてくれる対価として払ってもいいお金」も少ないです。
一方で、マーケットCの「エンジニア」は、ノートPCがないと業務ができず、生活もできなくなるため「そのニーズを満たしてくれる対価として払ってもいいお金」は高いです。
マーケットBの「PCゲーマー」はその中間で、A〜Cの中では「欲しい人(Serviceable Obtainable Market)」と「払うお金(提供価値)」の掛け算が最大になります。
しかし、実際にはプロダクトの数に限りがあります。
ここに「在庫数」の概念を導入し、在庫数が「5」しかない場合は「マーケットC」に投下するのが1番売上が見込めるということになります。
こういったマーケティングの考え方を、自分をプロダクトに見立て、
「自分という在庫制限のあるプロダクトを、どのマーケット(どういうニーズ)に対して投下すれば、価値が最大化した上で売り切れるのか」
を考えます。
サラリーマンとして企業に勤める場合は、自分(という商品)を提供するマーケットが「社内」だけになり、売上も「給料」で大きくは変動せず、料金プランも「月160時間・延長無料」です。
独立して「この保証を捨てた」のと同時に「この制約の解除を得た」ということになります。
初期のマーケティング戦略
独立時は、自分というプロダクトに対して、このようなマーケティング戦略を立てていました。
こう書くと、ロジカルでドライな思考のように見えますが、この「右腕」というコンセプトは、自分のこれまでの人生経験を経て、腹の底から出てきた、ウェットなものでした。
「マーケットイン」というよりは「プロダクトアウト」です。
初期のマーケティング戦略評価
このマーケティング戦略で、プライシングをして3ヶ月やってみた結果、ありがたいことにすぐに売り切れました。
「右腕」というコンセプトは確かに価値が高く、経営者や事業責任者にニーズがありました。
しかし裏を返すと「すぐに売り切れた」ということは値付けが低かったということでもあります。
これは「右腕」というコンセプトが漠然としており、どういう課題を解決するのかが明確になっていないのが原因だと思いました。
例えば、とてもシンプルな例で考えると、
として、右腕に「ニーズA・ニーズB」をやってもらった場合は
となってしまいます。
ニーズAだけに対してソリューションを提供していったら「月200万円」になるのですが、漠然とした結果「月150万円」になってしまうのです。
「プロダクト"自分"のマーケティング」という思考フレームによって、これから自分が提供できる価値で、最も「価値が高く、緊急度も高いもの」が何なのかを明確にしていく必要性が出てきました。
この思考フレームは、自分の収入を最大化させる力学が働くということですが、結果的にそれが社会における自分の存在意義を感じられ、幸せを感じられることだと、今は考えています。
"自分"の提供価値は何なのか?
ここからが、自分が最も考えなくてはいけない部分です。
いま3つの異なるプロジェクトで「右腕」をしています。
それぞれのプロジェクトで、どのようなニーズに対して、どのような価値を提供しているのかを考えてみました。
プロダクト"自分"の提供価値の方向性としては大きく2つ考えられます。
1つは「セクションをまたぐマネジメント」です。
多くのスタートアップ事業で「人はいる(優秀 or 人数が多い)が、うまく機能させられていない」ことが緊急かつ重要な課題になっていそうです。
もう1つは「商品企画」です。
顧客の「ニーズ」を汲み取り、会社のリソースや自分の「シーズ」を組み合わせて「ソリューション」を作り上げるのは、錬金術のような創造的な特殊能力が必要です。
どちらも手段として「創造的な可視化」が重要で、それが役立っている気がします。
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