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トゲアリトゲナシトゲトゲはもうトゲトゲでよいのではないか⁉︎ ~人の名前が由来です編~

◆NEFNEに関わる人たちによる自由連載《汽水域の人々》
雑貨屋&フリースペースのお店「NEFNE」で交わるひとびと。多様な執筆陣がリカバリーストーリーをはじめ、エッセイ、コラム、小説など好きなように書いています。


生物の名前の中には、人の名前に由来するものが、散見されます。

たとえば、ドラえもんの映画「のび太と恐竜」で、おなじみの「フタバスズキリュウ」。
これは、この恐竜の化石を発見したのが、当時中学生の、鈴木少年であったことに、由来しています。

実は、私たちが、日ごろ、あたりまえのように、使っている、ことばの中にも、人の名前に、由来するものが、けっこうあるんですよ。

たとえば、1830年代、フランスの人気曲芸師が、自分が、演技をしやすいようにと、あるものを開発しました。
その人の名は、ジュール・レオタール。
そう、この人が、開発した物こそ、ダンスや体操競技で、欠かすことのできない「レオタード」なんです。ねっ、意外だったでしょ。

つづいて、紹介するのは、1850年代の、クリミア戦争のころ、兵士の傷口の保護や、重ね着をしやすくするために、あるものを、開発した人です。
その人の名は、カーディガン伯爵。
そう、私たちが、なれしたしんでいる、前開きのセーター、カーディガンも、人の名前が、由来となっているんですね。ちょっと、おもしろくなってきたでしょ。

つぎに、紹介するのは、アメリカ独立戦争の時代、自分の反対勢力の人々を、自分が勝手につくった、法廷において、次々に処刑していった人です。
その名は、チャールズ・リンチ。
私たちが、ふつうに使っている、リンチ(私刑)という言葉は、実は、リンチさんが、リンチ(私刑)をしまくったことに、由来しているんですんね。本当に、こわい話です。

つづいて、紹介するのは、フランスの、ルイ15世の時代の財務大臣です。
その大臣は、国民に、節約することを求めました。そして、自らも、節約にはげみ、自分の肖像画を、お金のかからない、かたちで、描かせました。
その人の名は、エディエンヌ・シルエット大臣。
なんと、シルエットも、人の名前が、由来だったのです。本当に、びっくりですね。

最後に、紹介するのは、自分の管理する、土地の小作人から、排斥されてしまった、イギリス陸軍大尉です。
その人の名は、チャールズ・ボイコット大尉。
そう、ボイコット大尉は、自分の土地の小作人から、まさしく、ボイコットされ、そのエピソードから、ボイコットという言葉が生まれました。1880年ごろ、アイルランドで、実際に起きた、ちょっと残念なお話です。

つづく。

【今回の執筆担当者】
こにしいちろう/さすらいのソプラノサックスプレイヤー&孤高のはり絵作家。

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