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ひだまり日和 #4

◆NEFNEに関わる人たちによる自由連載《汽水域の人々》
雑貨屋&フリースペースのお店「NEFNE」で交わるひとびと。多様な執筆陣がリカバリーストーリーをはじめ、エッセイ、コラム、小説など好きなように書いています。

私は複雑な環境で育ってきた

小さなヒーロー、慰め役、支え役
良い子、優しい子
子供なのに、大人で居なければいけなかった
私はアダルトチルドレンだ

今だから、受け入れられる事
小さな私は、今でも私の中に居て
一生懸命、母と祖母を守ろうとしている
暗い顔をしていたら、不機嫌だったら
小さな私は、せっせと一人奮闘する
「何をプレゼントすれば2人の機嫌は直るだろう?」
自分のお金なのに、せっせとプレゼントを選ぶ
「家族の機嫌を直さなきゃ」
小さな私は、一人頑張った

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精神的に弱くて、不安定で
母と祖母は、度々、死のうとする
その度に、私は怖くなった
「家族を失うかもしれない」
怖かった、誰も失いたくなかった
だから、たくさん頑張ったの

プレゼントをたくさん贈ったよ
絵を描いたり、手紙を書いたり
何度も抱きしめて、頭を撫でたよ
泣いてる2人の背中を、何度も撫でたよ
何度も慰めたよ、何度も励ましたよ

私、たくさん頑張ったよ
たくさん我慢したよ
「いい加減にしてよ」って言いたくても
グッと堪えて、頑張ったんだ
だって、死んでほしくなかったから
生きていてほしかったから
だから、今まで頑張って来れたんだ


でも、そうやって自分を犠牲にしていたら
自分の事がわからなくなってしまったよ
好きな物は?やりたい事は?
自分の事が、何一つわからないよ

そしたらね、先生達に教えてもらったんだ

「なっちゃんは十分、頑張ったよ」
「もう無理して大人で居なくて良いよ」

教えてもらうまで、気づかなかった
私は、たくさん頑張ったんだ
もうこの役目を終えて良いんだ

母の事は、母がどうにかしなきゃいけない
祖母の事は、祖母がどうにかしなきゃいけない
2人の機嫌は、2人が自分で取らなきゃいけない

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私が代わりをしなくて良いんだ
私はもう、慰め役や、小さなヒーローでなくて良いんだ
私は、私の人生を生きて良いんだ
小さな私に、「もう良いよ」って言って良いんだ

今度は、小さな私が満足するまで
子供に戻ろう、小さな私を癒そう
「そうするしかなかったんだよね」
「でもね、もう良いんだよ」
「もう十分、頑張ったから」
「もう、一人で全部背負わなくて良いんだよ」
「だからこれからは、一緒に歩いて行こうね」
そう、小さな私に声をかける
小さな私の手を引いて、一緒に歩いて行く
もっと色んな世界がある事
もっと自由に生きて良いって事
これから少しずつ、覚えていこう
少しずつ、自分を取り戻そう
未来の私が、笑えるように

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【今回の執筆担当者】
こなたなこ/自閉症スペクトラム、社会不安障害、HSP等の病気と日々向き合い、幸せ探ししながら毎日頑張ってます!よろしくお願いいたします!

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