見出し画像

「レッスンは面白かったです」をより自然に

某SNSでの日本語学習者さんのコメントに
大いにひっかかる私。

レッスンを行った教師に対するコメントなので、
日本語ネイティブであれば、
「レッスン、面白かったです」というところ、
日本語学習者さんは
「レッスンは面白かったです」と言ってしまうことが珍しくないように思います。
どうしてでしょう?ここは訂正どころかな?

日本語学習者さんがこのような物の言い方をしてしまうことについて、私の思うところは2つです。
1.初級で「〇〇は✕✕です」の文型をしつこく叩き込まれるから
2.主語が必ず必要な母語で育ってきているから

原因はどうあれ、日本語ネイティブであれば違和感を感じる言葉遣いについて、どう伝えるべきか。

まずは手持ちの書籍から調べると、
「助詞の潜在化」:理解可能であれば格助詞は表面に現れないこともある
と軽く書いてあったけれど、当然というかなんというか、検定試験の教科書みたいなものには全く記載がなかった!

ネットで調べるとたくさんの論文が。そしていくつものキーワードを発見しました。
「助詞の脱落、欠落、省略」「無助詞」「ゼロ助詞」「非文」
これは沼にハマってしまったかもしれないと思いつつ、でももうやめられない。自分の考えをまとめなきゃ。

・・・・・・・・・・・・・・
私が気に入った解説は「脱焦点化」
「その洋服、可愛い」に助詞を入れてみます。
(彼氏が彼女に発話しているイメージ)

ハ →その洋服「は」可愛い →え?なにか普段と違うかしら?
ガ →その洋服「が」可愛い →私全体のことではないのね?
モ →その洋服「も」可愛い →この前の洋服も可愛かった?ありがとう。
ナラ →その洋服「なら」可愛い →これなら合格か、良かった。

助詞を入れると当然その助詞が持つ働きが生まれて、焦点を絞った意味合い・効果がもたらされるため、何も強調せず、今思ったことを伝えたい、そういうときに意識的に助詞を使わないで発話するのがネイティブ的、かな。
・・・・・・・・・・・・・・

冒頭の
「レッスンは面白かったです」
に戻ると、
「え?何が面白くなかった??なにか変なこと言っちゃったかな??」
と、「ハ」で主題提示しているもの以外のものが面白くなかった、と伝えてることになっちゃうのですよ、誤解させるつもりがないなら
「レッスン、面白かったです!」
が良いよ、かな。

たぶん!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?