『獣の奏者』上橋菜穂子
2023年、26〜30冊目⠉̮⃝
長らく積んでましたが、守り人シリーズのガイドブックを買ってしまったので守り人にいく前に積読解消しました。
もともとは闘蛇編と王獣編の2冊で完結の予定がアニメを制作したことにより探求編、完結編と続きを書くことになったそうです。その後外伝も出して全5巻となったとインタビューやあとがきで知りました。
はじめの2巻は文句なしに面白かったです。主人公のエリンはファンタジーの主人公の女の子の典型で、自分の考えを最善と信じて何を言われても聞かないところがあって苦手ですが、若さゆえの甘さや傲慢さに気づいていく成長物語なので夢中になって読みました。
3・4巻は辛い状況しか思い浮かばなくて読むのがしんどくて何度も本を閉じました。10歳のとき目の前で母親が処刑され、その後育ててくれた養父の死に目に会えず、怪我をしてエサを食べなくなった幼い王獣を以前見た野生の王獣のように育てたいという若さゆえの傲慢さからはじめたことで政治に巻き込まれていったエリンが愛する人と結婚し子供も生まれてやっと人並みの幸せを手に入れたと思ったのにいつまでもその影響が人生に影を落としていてもう本当に辛かった。そんな過酷な人生にもう何度も涙を堪えたけど最後はやっぱり号泣でした。余韻が半端なかった!
…はずだったのに、作者によってその余韻がふっ飛ぶどころか物語の雰囲気をぶっ壊されるという。外伝読まなければよかったと本当に思いました。
エリンとイアルのなれそめやエサルの若かりし頃の話が入っていましたが、これは獣の奏者ではなかったです。登場人物のあまり見たくない一面を見させられた感が強かった。特に恋愛モノが苦手なのでそう思ったのかもしれません。
以前読んだ『鹿の王』にも外伝があってその時もこれは鹿の王じゃないと思いましたが、それよりも酷かった。
作者はもしかしたら児童文学と言われるのが嫌なのでしょうか?だからあえて大人の物語を書いたのかななんて想像してしまいました。
本当は勢いで守り人シリーズにいく予定でしたが削がれたので次何読むか考えないといけなくなりました。
とりあえず、図書館の本がきたのでそれを読みます。
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