AURORA写真塾 ダイジェスト 2024.06 構図
こちらの記事でお知らせした通り、2023年4月からNHK文化センター AURORA写真塾は東京・青山教室でオフラインの写真教室を開催しています。今回は6月の内容の一部を紹介したいと思います。6月のテーマは構図についてです。受講者の皆さんにいくつかアイテムをご持参いただき、撮影の実践を行いました。
レクタングルトレイのフレーミング
今回はカフェなどでよく使われるレクタングルのトレイの切り取り方について紹介します。
撮影距離
これは実演の際にiPhoneで撮影したものですが、正面から撮影すると、こんな風に手前の幅が広く、奥が狭く、台形のように写ることがあります。
斜め方向から撮っても、同じように一番手前にある角が引き伸ばされたように写っています。
このようなパースによる歪みは撮影距離が近いほど目立ちやすくなります。上の2枚の写真はトレイの手前の角に目が行きませんか。書籍でも紹介していますが、このようにものが歪んでいると、見せたい部分よりも、その歪みの部分に目が行きやすくなるように思い、私はこのような写し方を避けるようにしています。
同じものを、少し離れた距離から3xを選択して撮影しました。
前の2枚に比べてパースが目立たなくなったと思いませんか。適切な距離感は、被写体のサイズにもよるので、被写体の歪みが気になる時には、カメラのライブビュー画面を見ながら、歪みが目立たなくなるくらいまで距離を取って撮影することをおすすめします。
トレイの悪目立ちを避けるには
パースの問題は撮影距離で解決できますが、大きなトレイの場合、角に余白があるほど、そこに目が行くことがあります。そのようなケースでは、なるべく角が見えない(または入らない)ように撮るのがおすすめです。(テーブルに置き換えても同じことが言えます。私はテーブルフォトを撮る時にはテーブルの四隅がフレームに入らないように撮ることが多いです。)
2枚の写真を比較してみましょう。
1枚目はトレイの手前の角が2つ入っていてそちらにやや目が行く気がしませんか。トレイをアクセントにしたい場合にはこれでも良いかもしれません。2枚目は、このアングルで一番目立ちやすい右手前の角をフレームアウトさせてみました。そうするとトレイの存在感が和らぎ、背景に馴染みやすくなります。この方法は、狭い空間であまり撮影距離を取れないような場合にも有効です。(=パースが目立つ部分をフレームアウトさせる。)
また、フレームアウトさせると構図のバランスが悪くなるような場合には、「隠す」という手法もあります。下の写真はトレイの左手前の角を隠すように布で前ボケを作りました。
何もせずに撮ったものと見比べてみましょう。
前ボケでトレイを隠した1枚目の写真の方が、自然とアップルパイに目が行きませんか。
構図についてもっと詳しく学んでみたい方は、是非AURORA写真塾へ。まもなく10月期の新規受講者さんを募集します。
こちらで紹介したのは撮影テクニックのほんの一部。実演ではこの他、バランスのが良く見える配置や素材の選び方なども紹介しました。テーブルフォトはこのようなちょっとしたコツの積み重ねで上質な写真へと仕上げていくことができます。詳しくはAURORA写真塾で解説しています。 AURORA写真塾では9月の初めに、2024年10月期から始まる教室の新規受講者さんを募集予定です。詳細は改めてご案内しますが、日程だけ事前にお知らせしておきます。
AURORA写真塾では、皆さんの「やりたい」を実現できるよう、ご要望を反映させながらカリキュラムを決定しています。ご興味がありましたら、ぜひお気軽にご参加ください。
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1271609.html
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?